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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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ユル~イかんじで赤キツネの顔と脚の冬毛販売のお知らせ & エゾジカ中毒通信
 190413 (1)1
 きょう、
 ひさびさにテレビの「生活笑百科」観ながら昼ご飯たべててんけど、
 山田花子と大木ひびきのお二人が解説員で出演しててすっごいラッキー。
 めっちゃ豪華な組み合わせやんけ。

 そしていつもながら花ちゃんキレッキレ。
 わらわしよんでホンマ。

 なんか、
 花ちゃん年月重ねるほどにキレイ?になってはるんとちゃうんか?
 ちゅうか、
 ちょっと見ん間にどんどんええオンナにならはって、
 そのうえますます話芸に磨きがかかって……。

 歳とればとるほど輝いていくのって、
 それさいこうの生き方ちゃいまっか?

 みならいたい。

 と、
 いうのはさておき、

 アメリカ産の赤キツネ「レッドフォックス」のフェイス・スキンおよびフット・スキン販売のお知らせです。

190413 (3)3

 冬眠前の冬毛のものなのだそうで、
 どちらもアンダーファー、
 ガードヘアーともに密度充実、
 ものすごい濃厚なかんじです。

190413 (2)2
 フェイス・スキンは毛あしが長めでやや繊維の太く荒いファーに、
 額部分のジンジャー色の濃淡がかったソフトなガードヘアーが生えているのが特徴。

 フット・スキンは逆に毛あしが短めで非常に繊細なファーと、
 黒~ジンジャーのバラエティに富んだ短く硬いガードヘアーが生えているのが特徴。

 価格は、

 ①フェイス・スキン 売り切れです。

 ②フット・スキン(両足2本) ¥2,000 です。

 bizen-m@olive.plala.or.jp

 まで、
 ご注文お待ちしております。

 と、
 いうわけで、
 今回もまたクドクドクドクドこれでもかと、
 この素材についてアレコレ紹介したいわけですが、

 今年のはじめ、
 このレッドフォックスの顔と足を見つけたとき、
 「ま~珍しいちゃ珍しいので自分の分は購入するけど販売用の仕入れにはどうかな~」
 などと、
 当初はあまりノリ気ではない姿勢でもって、
 クールな視線でおったわけですが、

 なんか、
 いじくりまわして仔細観察していると……、
 アレ?
 なんやコレ?、
 え?
 うそ?
 マジ?
 これってもしかしたらもしかして……、
 
 ワタクシの予想と期待は見事に大当たり。
 
190413 (4)4

 まずはフェイス・スキンの、
 先端が白っぽく根元がグレイ色になっているファーの根元のグレイ部分をカット、
 先端のうす~く淡~いクリーム色のところだけをつかってダビング・ボディを巻いて、

190413 (5)5

 ライトケイヒル巻いてアラびっくり、
 やっぱり、
 おもったとおりオリジナルそのまんまテイストの元祖ライトケイヒル。

 レッドフォックスのファーならではの、
 ソフトなんだけど剛毛感のある、
 かすかにゴワゴワッとしたファジーな質感。

 これがオリジナル・ボディの質感なんだけど、
 もうまったくおんなじじゃん。

 そして、
190413 (6)6

 先端がちょい小麦色がかっているグレイ色の足のファーを切り出して、
 ワックスをかけたスレッドによりつけてダビングしてみれば、

190413 (7)7

 小麦色とグレイ色の繊細な混ざり加減がたまらなくクラシック・ムード。
 元祖オリジナル感ムンムンの「グレイフォックス」そのまんま古典スタイル。

 さらに!
190413 (8)8

 顔の中央部に生えている濃厚な小麦褐色部分とグレイ色のツートーンなファーの、
 グレイ色の根元付近をカット。

 そしてこれをワックス効かせまくったスレッドに、
 ギチッとダビングしてみれば、

190413 (9)9

 グリズリーとダークジンジャーの混色ハックルに見事に調和する茶褐色のナイスダビング・バディに感激。
 なによりも素晴らしいのはレッドフォックスのダビングボディならではのシュッとしているけれど、
 その一方でゴワゴワッとしたファジー感も感じられる独特の質感。

 もともと、
 これら3種類のキャッツキル・ドライフライの元祖オリジナル素材は、
 やはりレッドフォックスなんだけど、
 指定されている部位はどれもお腹のアンダーファーの各色。
 なんだけど、
 現在では入手困難なうえ、
 それぞれ個体差のある色合いを求めて、
 3種類の色合いと質感の異なるお腹のアンダーファーを揃えるのはとても至難。

 そんなわけで、
 ご存じのように現在では、
 化学繊維も含めて入手容易な各種ダビング材が出回って、
 いつのころからかレッドフォックスは過去の遺物的マテリアルとして、
 長らくシーンから姿を消しておったのでございますけれど!

 しかも、
 こんなことを書いている自分にいたっては、
 やれワシミミズクだトンビだと、
 猛禽類のクイル素材をキャッツキル・ドライフライに導入して、
 近年そのスタイルと優れた機能性そして美観におおいに悦に入っており、
 今後もそれらの素材の魅力はなんら色褪せることはないわけですが!

 なんていうか、
 この赤キツネの顔と足に一緒くたになって生えている、
 いろんな色調と質感のファーをあれこれダビングすれば、
 オリジナルそのまんまのボディ材がダビングし放題ちゃうの?

 そして、
 なんといっても、
 ピーコック・クイルボディの「クイルゴードン」とあわせて、
 キャッツキル・ドライフライ四天王と並び称されるキャッツキル・ドライフライ代表作の三天王のボディが、
 この素材だけでまかなえるというお得感が炸裂。

 ええやんか!

 そんなわけで、
 こ~れはぜひとも販売してみたいと、
 このようにご紹介させていただいた所存です。

 とはいっても、、
 正直いってコレがなくても、
 釣りにもタイイングにもなんにも困ることはありません。
 ほかの代用素材で巻いてもなんら効果にかわりなく充分サカナは釣れます。

 が、
 古き良き時代のキャッツキル・ドライフライ黄金期の歴史に格別の想いをよせ、
 ハックルやダビング材それぞれの魅力におおいに語るべきものがあり、
 思い入れをたっぷり注ぎこんだ可憐なドライフライを駆使して美しいマスが釣れたら、
 我がフライフイッシング人生に一片の悔いなし、
 とおもえる浪漫いっぱいのマニアな方ならば、
 夢想と妄想の世界にズッポリ浸って愉しい夢が見られる素材だとおもいます。

 
 と!

 そんなダビング材が見つかったことで、
 このようなクラシック・エレガント・ドライフライ路線もまた、
 今シーズンのおおきな楽しみのひとつではありますが、

 が!

 現在、
 目下重度のエゾジカの毛中毒になっているワタシ。

 とくに、
 もはや当たり前すぎて目新しさなどなにもなさそうなヘアカディス・スタイル、
 これがものすごく新鮮で新しく映ってしかたがない今のワタシのフライフイッシング気分。

 完全にエゾジカ・ヘアーの魔法にかかっております。

 190413 (16)16

 そんなわけで前回につづいて、
 今回もまたこのようなヘアカディス・フライ風の最新作のご紹介です。

 ものすごいシンプル単純フライではありますが……、
 まあ、
 タイイング・ティップス見てくれはる?

 フツ~やんけとおもてたら大間違いやでチューニングしまくり。

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 つかうスレッドはコレ。
 PE系のとにかく切れないやつ。

 で、
 このスレッドに固形ワックスを擦り込みまくって、
 まずはシャンク全面にびっしり下巻き。

190413 (11)11

 んで、
 コック・デ・レオンのサドルのヒョロヒョロでロングファイバーのハックルを、
 ヘッドのところに巻き止めておいて、
 スレッドにマルチグルーを塗布して、
 ボディ材のファーをこのようにくっつける。

 つかったボディ材は「レッドフォックス」のファー。
 顔でもいいし足でもいいし、
 色調はお好みでどの部位でもつかえる。

 ちなみに、
 ボディ材としては、
 この素材じゃなくてもぜんぜんいけます。

 たとえば、
 ラビットファーやグレイフォックス、
 それにラムズウールなどなど、
 アンダーファーの繊維が細く長くソフトで、
 かつ濃厚に密集しているダビング素材なら、
 なんでも同じようにつかえます。

 ただ、
 冬毛の濃厚なレッドフォックスのファーは、
 色合いも質感もたまらんものがある。

 そして重要なのはダビングする素材の量。

 ものすごい量を一気一度にドバッとダビング。
 目安として、
 ボディとして適量なダビング材の量だな~とおもえるいつもの目分量の約3倍から4倍くらい。
 「大丈夫かいな」と心配になるくらいの量を、
 いったん手でよくもんで、
 それをほぐしながらファーをフワッと拡げつつ、
 マルチグルーでスレッドに塗布。

190413 (12)12

 そしてループダビングにて捩じる。

 まるで濡れ雑巾を絞ったようなかんじ。

 このとき、
 きつくねじるのではなく、
 このように軽くねじってボッサボサのまんまにしておくのが大事。

190413 (13)13

 これをボッサボサのまま、
 ヘッドからボディ末端にむかって、
 グイグイ巻いていく。

 スレッドの位置はボディ末端にある。

190413 (14)14

 ダビング材をボディ末端まで巻いて、
 その位置でスレッドで巻き止めた状態。

 このように、
 この時点ではたいへんアグリー。
 ボディ全体がボワ~と膨らんでボッサボサのボワボワ、
 グッシャグシャのバッサバサ。

 どこのビギナーさんが巻いたダビングボディなん?みたいな。

 だがコレがものすごくキモ。

190413 (15)15

 そんなボッハボハに膨らんでいるボディのうえに、
 ハックルをボディ後方に向けてグリグリグリ~ッとパーマ・ハックリングしていって、
 ボディ末端にあるスレッドでハックルを巻き止めたら、

 こんどはそのまま、
 スレッドをグルグルグル~ッとヘッド方向にむけて、
 ハックルの補強を兼ねながら数回転させてキツク巻いていく。
 すると、
 パーマ状にハックリングしたハックルがスレッドに抑え込まれて、
 バホバホに膨らんでいるダビングボディのなかにめり込んでいく。 

 ハックルは、
 ヘッド付近に4~5回転ほど密にハックリングしてからのち、
 後方に向けて4~5回転ほどパーマ状にハックリングすると、
 水面での動きというかファイバーの振動っぷりがより良くなる。

 そしてこのようにボディを巻いていくと、
 ボサボサに膨らんでいたボディが、
 スレッドやハックルを巻くことでおさえつけられて、
 なんだか萎んでいくようなかんじで、
 結局は丁度ほどよいボディの太さになる。

190413 (19)19

 んで、
 前回の記事のフライとおなじ処理で、
 エゾジカのヘアーをドサッとダウンウイング・スタイルに載せて、
 ウイングとヘッドを巻き止めると、
 超大型サイズだろ~が中型だろ~が、
 もうアッというまにたちどころに完成。

 とにかく小難しいワザなどなにもなく、
 グイグイ軽快に巻けるので、
 巻いていてとっても気持ちがよい。

 ちなみに左はノーマルシャンクのドライフックに巻いた10番。
 右はロングシャンクの6番。

 だいたいこのくらいの範囲のサイズにハマるヘアカディスです。

 んで、
 ここからさらにより良いバランスと動きのためにちょいチューニング。

190413 (17)17

 フィニッシュしたフライをひっくりかえして、
 指先でハックルを左右均等につまんでグイッと強引に上方向にそっくりかえらせておいて、
 ダビングボディをブラシでガッシガシ擦ってボディ下側を毛羽立たせる。

 フワフワのダビングボディなので、
 ボッサボサに毛羽立つ。

 とたんにファジーな虫っぽさ度数がグーンとアップ。

 そして、
190413 (18)18

 ボディにめり込んでいるハックルが、
 左右フラットでスペント状にブワッとキレイに拡がって、
 まるで毛羽立ったボディのなかから生えているような体裁で固定される。

 つかうときは、
 このボディの下側からスプレー式のフロータントをブッシューと吹きかけるか、
 いったん液状のフロータントにドボンと浸して、
 指先で濡れ雑巾を絞るように水気を絞って、
 そのあと刷毛のついた粉状フロータントで下からガッシガシこすってから、
 ボトッと水面に落として浮かべてみて……、

 ボッサボサのボディがびっくりするくらいフロータントを含んで離さず、
 このようなバルキーでブッシーなヴォリューム満点のフォルムにもかかわらず、
 ボッカーと水面高く軽々フワ~ッと浮くで~。

 まるで飛翔しようとするヒゲナガや、
 水面に不時着してしまってヒラヒラしている蛾やセンブリみたい。

 このようなフォルムの、
 半透明なハックルがスペント形状で水面膜にヒタッと触れながらブルブル振動しているけれど、
 極太ボサボサのボディ自体はポカッと水面高く乗ってハイフロートで浮いている。
 という体裁は止水流水問わずなにかとメチャ効くときがよくある。
 
 とくにテレストリアルの季節。

 このメチャシンプル最新作ワイのヘアカディス、
 おおいに期待してます。

 そして、
 とにかくグイグイ軽快に巻けるのがじつに楽しくてカイカンしかも簡単。
 これだと釣行前夜の大量生産タイイングにうってつけ。

 と、
 話しは変わって、

190413 (20)20

 このヘアカディス知ってはる?

 だいぶまえに雑誌のヒゲナガ特集でも取りあげたことがあるけれど、
 このフライは80年代ころに北海道の一部でつかわれていた、
 ヒゲナガの羽化に対応したイブニング用カディスとして当時の必殺だったそうだ。

 いわば正真正銘の北海道産ヒゲナガ・クラシック・フライ。

 真っ白なハックルだけを数枚、
 ボディにグルグル巻きにして、
 そのうえにディアヘアーをヘアカディス状にのせた体裁。

 白いハックルは、
 ヒゲナガがはばたいているときの、
 バタバタうごく下翅を表現している……、
 当時、
 それを知ったときの感動はひとしおだった。
 なるほど!
 とおもった。

 当時まだ本州に住んでいた10代だったか20代前半のころ。
 まだ見ぬまだ知らぬ北海道の未知の釣りへの憧れを、
 このフライを通して夢想しながらパンパンにふくらませていた時代でした。

 それから時は流れに流れ数十年、
 自分も流れ流れてオホーツク在住の現在、

 真っ白なハックルではなく、
 このフライのハックルにシルバーバジャーをつかえば、
 ハックル先端の白色が下翅に見えると同時に、
 ストーク芯の黒いラインがボディにも見えて一石二鳥じゃん、
 などと、
 小賢しい知恵もついたりとかして。

 いまもなお、
 このヒゲナガ・ヘアカディスはじぶんにとって、
 「北海道ならではのフライ」の原点でもあり象徴のような存在。

 今回取り上げたシンプル・ヘアカディスは、
 このフライへの自分なりのオマージュでもあります。

 今回、
 自分視点でほんとに良質だとおもえるエゾジカのヘアー各種をたくさん入手できる幸運に恵まれて、
 そしてそれをじっくり選別して、
 たくさん販売することもできて、
 さらにご購入してくださった皆さまからの感想など拝聴させていただけたりとかして、

 エゾジカ・ヘアーは数ある北海道ならではのマテリアルのなかでも、
 基本中の基本だなとつくづく痛感いたしました。

 「道内産マテリアル・プロジェクト」まずはこの素材から……、

 もっと深く、
 もっと身近に接していきたい珠玉のマテリアルですね。
 
 190413 (21)21
 良質なエゾジカ・ヘアー、
 まだあとすこしだけ在庫あります。

 背中付近の典型的なエゾジカ・ヘアーの模様と色調で、
 こうしたヘアカディスやマドラーなど使用範囲の広いやつです。
 
 価格は10センチ×10センチ・スキンの大判で 2000円です。

 こちらのほうも、
 併せてご注文お待ちいたしております。

 どうぞよろしくおねがいいたします。

 
   
刺激渇望なエゾジカ毛販売促進特大号
190404 (1)1
 町内回覧板にて、
 毎月配られる我が街の会報誌。

 どなたがつくっておられるのか、
 毎号いつも「おっ」とおもうような情感あふれる良い写真が表紙になっておりますが、

 遅い春を目前にひかえた今月号もまたすばらしく「秀逸」
 眺めておりますと、
 まるで雪どけの陽だまりのように、
 ココロがやわらかく溶けていくようです。

 いいなあ。

190404 (2)2

 お客様のお手元に、
 我がキテレツ巨大カゲロウが無事に届きました……。

 ニヤけるなあ。

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 「打ち出の小槌」は我が内にあり。

 いつだってヒリヒリするような刺激を渇望している。
 創作意欲が奥底からムラムラ湧いてくるような……。

 でもつきつめれば、
 ほんとうに自分が求めている刺激は、
 自分のなかから捻り出すしかない。

 世に認められたいとか、
 需要にハマッたものとか、
 万人が「良し」とするものとか、
 そういうところからはるか遠く離れて背中を向けて、
 自分の刺激のためだけに、
 なにかフライが巻きたい、
 という衝動に駆られることがよくある。

 そしてときどき、
 そんな心持ちで巻いた、
 同じものは二度と巻けない一期一会の作品を気に入ってくださる方が現れることもある。

 奇跡ですね。

 これを醍醐味といわずしてなんといおう。
 これぞ最高の刺激といわずしてなんといおう。
 
 まだやっていけそう……っておもうもん。

 話しはちょい変わって、
 
 我が愛竿を製作してくださっていて、
 仲良くしていただいている竹竿屋さんのブログを、
 一昨日いつものように開いてみれば……、

 またもやなにかコチョコチョと新しい素材の可能性をアレコレお試しのご様子。
 ほんとにまったく、
 いつも次から次へと湧き出るようになんやかんや実験試作ばっかやってはりますミツグうれしくなっちゃう。
 それでオオ~こんどはなにを?…とかおもって、
 ブログに載せられた写真を興味深く拝見してコメント欄を見てみれば、

 どなたかが
 「またなにかおもしろそうな試みをはじめられたのですね?」
 とコメントを入れられていた。

 それに対して竹竿屋さんは、
 「制作意欲維持の刺激がほしいだけかもしれませんなぁ」
 と一言。

 ほんとにまったくも~~~、
 だからこそアタシャあなたの竿がつかいたい。
 
190404 (4)4

 さ、

 そんなわけで、
 エゾリス・コンプリートスキン完売の感謝のお礼と、
 まだもうすこしだけ在庫がありますエゾジカ極上ヘアーの販売促進を兼ねまして、

 今回はちょっと必殺のおすすめフライ、
 巻いてみるべ?

 んで、
 これから巻くフライは、
 さっきの一期一会な大作とはまったく真逆。

 とにかく、
 「サカナが釣りて~~」
 という釣欲モロ剥き出しの、
 短時間でチャチャチャと大量生産できて、
 ズッコンバッコンガンガンつかえる、
 実弾打ちまくり実戦ちょうファジー系。

 保証つきで釣れまっせ。

 というフライをあ~だこ~だと捏造して、
 ビタ~ッとハマったときのカイカンもまた、
 これまたたまらないシ・ゲ・キ。

 さ、
 能書きはもうええから、
 さっそく巻くで~。

 190404 (5)5
 ここでつかったフックはTMC900BLの10番。
 8番~12番くらいのサイズにピタッと合うモジャモジャ・ファジー系です。

 ワックスをしっかり塗布した白の細めのスレッドで、
 シャンク全体に下巻きを施して、
 そのうえに極細のオーバルティンセルを二重よりにしてグルグル巻いたところ。

 密に巻くのではなく、
 写真のように、
 ほんのすこし間隔を開けて巻くのが大事。

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 エゾリスのファーをスキンからむしったところ。

 必要分のファーを指先でつまんで、
 毛の生えている方向とは逆にビッとむしると、
 簡単スムーズかつキレイにむしれます。

 ちなみに、
 エゾリスの毛がなければ、
 ヘアーズイヤーもしくはヘアーズフェイスのファーをおススメ。
 というか、
 もともとこのフライはこれらの素材をボディ材にしておりました。

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 んで、
 ファーの根元にくっついている皮を、
 ハサミでやさしくカット。

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 んでんで、
 このファーをそ~っと拡げて、
 マルチグルーを塗布したスレッドに、
 ペタッとはりつけて……、

 写真をよくみると、
 根元のほうのファーの長さが短く、
 先端にいくほど長くなるようにセットしている。

 このようにすると、
 より自然な見映えの良いフォルムに巻けるんだけど、
 グチャッとしてしまっても機能や釣れ具合に大差ないので、
 慣れないうちは気にすることはありません。

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 で、
 コレを折り返したスレッドで挟んで、
 ダビングツイスターでグルグルッとツイストして、
 そのまんまティンセルのうえをボディ後方に巻いていって……、

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 濡らした指先でファーを撫でつけて一方向によせておいて、

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 ティンセルの隙間にはめるように(ココ大事)して、
 5~6回転ほどグルグルッと巻いて……、

190404 (12)12

 ファーをクシで軽く梳いてやって、
 エゾリスのファーが生乾きになった状態。

 エゾリスのファーをはじめてつかった方は、
 ここでまずチョッピリときめかれることでしょう。

 水馴染み良く、
 まるでマラブーのようなソフト感のあるヘニャッとしたファー。

 なんならこの状態のまんまフィニッシュしちゃって、
 ソフトハックルのようにつかっても、
 ボディ全体のユラユラ感が効きまくる水面直下系フライになることでしょう。

 そして、
 まえにも書いたけど、
 このテの獣毛で水馴染みが良いということは、
 液状もしくは顆粒状フロータントの馴染みもバツグンに良いということでもある。

 あと、
 すごく重要なのは、
 ループダビングをティンセルの隙間に埋め込むように巻いているところ。
 そのため、
 ティンセルの突起にファーの根元が支えられて、
 ファーがハックリングしたようにフワッと拡がって立ち上がる、
 というわけです。

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 ここでつかったのは、
 淡いサンディダン色をしたエゾジカのヘアー。

 これをサクッと切り出して、
 要はエルクヘアカディスのようにウイングに巻き止めるだけのことなんだけど、
 ここでワンポイント・アドバイス。

 コレにかぎらず、
 このサイズのこのテのディアヘアー・ダウンウイングのばあい、
 じぶんはまずヘアーを切りだしたら、
 アンダーファーをすべて除去するのではなく、
 綿毛をすこしだけ残すように梳きとって、
 その後、
 短いヘアーをとってしまうのではなく、
 逆に長めのヘアーを抜き取りながら、
 ウイングの量の調節をしている。

 で、
 それをヘアスタッカーにいれてタントンして先端を揃える。

 すると、
 ヘアー全体の太さが均一にそろっていて、
 かつヘアーのあいだに絡まっている少量のアンダーファーが、
 ウイングに巻き止める位置くらいにズレてくる。

 これがミソ。

 均一に太さの揃ったウイング根元に少量のアンダーファーが残っていると、
 そこにフロータントがよく染みて、
 バランス良く長時間水面に浮かせるのにとても都合がよく、
 かつウイング根元の補強にもなるという寸法。

190404 (14)14

 で、
 いつものかんじでウイングを巻き止めて……、

190404 (15)15

 まずはヘッドになるヘアーの余りをザックリ大きめにカットして……。

 ウイングとヘッドのあいだ、
 ヘアーを巻き止めた位置に、
 ダブリングしたコック・デ・レオンのサドルハックルを巻き止める。

 ここでつかうレオンのサドルのおススメは、
 サドル・スキン根元の両サイドに生えている、
 ストークが細くてファイバーがヘニャヘニャの、
 なんとも頼りないかんじのハックル。

 つまり、
 サドルスキンをつかっていると、
 いつも大量に余ってしまうところのハックルがメチャ有効。

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 ダブリングしたレオンのサドルを5回転ほどバラバラッとハックリングして、
 巻き止めたところ。

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 ここからがちょっとした小細工。

 大きめにカットしておいたヘッドとなるヘアー前面に、
 薄めにかる~く瞬間接着剤を塗布したら、
 スレッドをハーフヒッチしたりとかして巻き止め、
 ひと呼吸おいてから、
 指先にヘアーをめりこませるようなかんじで、
 ヘッドを後方に押しつける。

 で、
 指先に瞬着がくっつくけど気にせず、
 ベリッと剥がすように指先を離す。

 すると、
190404 (18)18

 ヘッドとなる余りのヘアーが垂直後方に撫でつけられて、
 このような体裁になり、
 ウイングとヘッドのあいだにハックリングしたレオンのサドルをギュッと凝縮させて、
 ヘニャヘニャ・ハックルの根元部分ががっちり押さえつけられる。

 ここがキモ。

 このような体裁でこのハックルを巻き止めると、
 水面にヒタッと張り付いた水馴染みの良いレオンのハックルが、
 そりゃ~もうユランユランプルンプルンと魅惑的に揺れ動く。
 そして、
 長時間酷使しても、
 ハックルの根元を補強しているので型崩れせずに、
 良い状態で長く使える。

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 で、
 ヘッドに塗布した瞬着が完全に硬化したら、
 ハサミでちょうど良い大きさにヘッドを刈りこんで……、

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 フロータントを効かせて、
 ファーボディハックルの特性を活かして、
 水面にポカッと乗っているような独特のハイフロート状態で浮かせているときは、
 水面に貼りついたレオンのサドルがユラランッとハックル先端をゆらし、
 水面高く突き出ているハックルが微風に振動。

 ボディが水を吸って半沈み、
 エゾジカ・ウイングの浮力でかろうじて浮いている状態になれば、
 レオンのユラユラはそのままに、
 吸水してフワ~ッと膨らんだ半透明スッケスケのファーボディの下地からティンセルがキ~ラキラ。

 水面あるいは水面直下をビビビとうごかしてフラッタリングすれば、
 垂直に立っているヘッドが水圧をモロにうけてビミョ~な引き波をたてる……、

 釣りと~て釣りと~てたまらない下心満載。

 いやらしいです。

 そしてシンプル。
 巻くのムチャクチャかんたん。
 カタチが多少いびつでも全然オッケーなファジー系。

 なんちゅうても、
 長期間にわたる車中泊釣行にて、
 暗闇のなかヘッドライトの明かりだけ、
 フライを巻くには悪条件かつ時間がないとき、
 必要に駆られて明日つかうフライを量産したい、
 ってときに愛用していたフライのひとつ。

 と、

 いうわけで、
 おなじようにそのようなハードな車中泊釣行の際、
 エゾジカの毛をザックザク切り刻んで巻いてつかっていた簡潔簡便かつおススメのフライ、
 もうイッポン巻いちゃうよ~~。

190404 (21)21

 こんどはガツーンとエゾジカ・ヘアー各種特盛り巨大カディスを巻いてみよう。

 といっても、
 フォルム自体は大昔からある、
 ヘアーの束をフックシャンクに分割して巻き止めてダウンウイングにするスタイル。

 このスタイルを、
 じぶんはどのように巻いているかというと……、

190404 (22)22
 つかうスレッドは、
 以下の作業に見るとおり、
 断然PE系の切れにくいスレッドの白の12/0くらいのやつ。

 ここでつかったフックはロングシャンクの2番。
 このサイズを最大に、
 4番~6番を常用として、
 8番くらいまでにピッタリ合う。

 と、
 そのような特大サイズにマッチする極太のピーコックボディを巻いてみる。 

 このボディ・テクニックは、
 このフライにかぎらず「ぶっとくてヴォリュームのあるピーコックのボディ」を、
 簡潔かつ丈夫で、
 しかもピーコックハールの輝きを最大限活かして巻くために、
 とってもお役立ちの方法になります。

 で、
 まずはテイル材として、
 ここではテレストリアル系を意識したワンポイント・アクセントとして、
 オレンジのエッグヤーンの束を巻き止めて、
 スパッとみじかくカット。
 ちなみに、
 この部分にもジェル状フロータントを効かせると、
 さらにボカーッと頼もしく協力に水面に浮く。
 浮力材の役目も果たす。

 また逆に、
 この部分に水を吸わせて、
 水面下に馴染ませてドラッグヘッジ効果も期待できる。

 その後、
 ワックスをしっかり施したスレッドに、
 ピーコックハールの束を軽くよりつけただけの状態。

 ピーコックハールの量はサイズ2番のフックに対して、
 だいたい7~8本程度。

 で!
 ここが重要なんだけど、
 つかうピーコックハールは、
 たとえばストリーマーのトッピング用に紐で束ねてバルクで売られているものや、
 ピーコックの根元付近に生えている、
 ヒョロヒョロのモヤシみたいな長いヤツ。

 つまり、
 普通の方法でドライフライなどのボディに巻くと、
 あまりにも貧弱で輝きも不鮮明なため、
 これまでは大量にドサッと捨てていた部分。

 以下に紹介するこの方法だと、
 この部分がものすごく有効に活用できるボディ・テクニック。

190404 (23)23

 といっても、
 わかってしまえばメチャクチャ簡単。

 かる~くスレッドによりつけたピーコックハールの中間部分に、
 ダビングツイスターを引っかけて、
 写真のようにループダビング状に折り返しておいて、
 スレッドをループダビングの根元に2回転ほど巻いて、
 ピーコックの根元をしばり……、

190404 (24)24

 これをギュルルーーーンと捩じりあげてみれば、
 いとも簡単にモッコモコのぶっといピーコックのシェニール状のものができる。

 しかも、
 ねじっていることで、
 ピーコックハールのフリューがすべてバッツーンと立ちあがるので、
 貧弱なモヤシ・ピーコックでも魅惑的な濃緑色の輝きを最大限活かせることになるという寸法。

190404 (25)25

 で、
 これを一気にボディ全体に巻く。

 んで!
 この方法のさらに素晴らしいのは、
 ご存じのようにピーコックのボディはいったん水に濡れるとフリューがしぼんでしまって、
 どうしてもボディ全体が「風呂あがりのネコ」のようにヘタッとなるんだけど、
 このように巻くと、
 濡れてからが本領発揮というか、
 濡れたフリューがボディにへばりつくことで、
 荒縄状に捩じって巻いたボディの凹凸が鮮明になり、
 テレストリアルなどの虫っぽいボディのリアル度数がグッとあがって、
 逆に良い感じになる。

 このボディ・テク、
 めっちゃお役立ちでっせ。

 そしていよいよウイングを巻き止めていくわけだが、

 従来のこのスタイルだと、
 ボディ後方から短いボディを巻いたらウイングを巻き止めて、
 また短いボディを巻いて、
 そしたらまたウイングを巻き止めて、
 またボディを巻いて……、
 と、
 段階ごとにいちいちチマチマ作業していた。

 んが、
 じぶんはどのように巻いているかというと……、

190404 (26)26
 このようなワイルドさが売りのフライに、
 そのようなメンドクサイ作業はやりません。

 ボディを巻いたら、
 そのままスレッドをボディ後方にむかって、
 まるでボディにスレッドをめりこませるかのようなテンションに折り返して巻いていって、
 ウイングを巻き止める位置にて、
 ボディのうえから強引にウイング第一段階を巻き止める。

 ただ、
 このときのキモは、
 ウイングを直接ボディに巻き止めるのではなく、
 写真のようにウイングの束にまずスレッドを一回転させておいて、
 それをスーッとすべらせて……、

190404 (27)27
 ボディの真上にウイングの束をのせて、
 これをギューッとスレッドで引き絞っておいて巻き止め、
 その後、
 ウイングを巻き止めた位置にグリグリッときつ~く10回転ほどスレッドを巻いてウイングを固定して、
 ヘアーの余りをカット。

190404 (28)28

 で、
 ウイングを巻きとめたら、
 そのままスレッドをつぎのウイングの位置まで、
 ボディのうえをグルグルッと巻いて移動させて、
 同じ作業を繰り返す。

190404 (29)29

 ボディのうえにスレッドを巻きながら、
 同じ作業を4回も繰り返して、
 ボディのうえに4連結のウイングを巻き止めたところ。

 いちいちボディとウイング巻き止め作業を分けていないので、
 ここまでの作業はあっちゅうまにできちゃう。
 しかも、
 どんどんアレヨというまにボッサボサのウイングが巻けるので、
 作業がとっても愉しい。

190404 (30)30

 んが、
 ボディのうえにダイレクトに白いスレッドを巻いているので、
 気がつくとボディの下側がこのように巻いたスレッドが丸見えでブチャイク。

 しか~し、
 ご心配は無用じゃ。

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 テキトーな油性マーカーでスレッドのところを黒く塗りなはれ。



190404 (32)32

 するとホレこのとおり。
 パッと見ぜんぜんわからくなります。

190404 (33)33

 ヘッド部分も作ることになる、
 最終ウイングを巻き止めた状態。

 ここまで、
 都合5回!もヘアーの束をガッシガッシと巻き止めてきたわけだが、
 エゾジカのヘアーをギューッとスレッドで絞り、
 きつ~く巻き止めるときのあのカイカン的感触とあいまって、
 巨大サイズがあれよあれよというまにここまで巻けてしまうこの作業、
 ほんと~に愉しい。
 クセになりまっせ。
 エゾジカのスキンからどんどんヘアーがなくなっていっちゃう。

 んで、
 レオンのサドルのヘニャヘニャしたロングファイバーをハックリングして、
 さっきのファーハックル・ボディなファジー系カディスとまったくおなじようにヘッドを巻いたら、

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 エゾジカ・ヘアーのモヒカン・スタイルな特大カディスの完成。

 ここで注目すべきは、
 ヘアーをスレッドで束ねてフックシャンク真上に巻き止めているところ。
 ヘアーを直接フックシャンクに巻き止めると、
 どうしてもボディの上半分を覆うような扇型ウイングになってしまうけれど、
 ここでは、
 ウイングがモヒカン状にボディの真上に集中している。
 ので、
 ピーコックのボディ部分が剥き出しになっていて、
 水面に浮いたときにボディ下側が水面下にめり込むように浮く。

 なので水面でのバランスも安定しており、
 水流の抵抗もおおきくなってモロに浮くことになるのでたいへん流しやすく、
 かつ、
 巨マスに見せつけたい魅惑のピーコックの輝きを最大限アピールさせることができる。

 と、
 そのような状態でバッサーッと水面に浮きながら、
 フロント部分に巻いたレオンのファイバーが水面にベッチャーとはりついて、
 ユランユランプルンプルンするわけですよ……。

 たまらんデ。

 しか~も、
 このヴォリュームでありながら、
 あっけないほど短時間で、
 しかも作業自体になんの苦もなく愉しく量産できる。
 ので、
 根がかり上等。
 バンク際の雑草のキワッキワとか、
 倒木の下とか向こう側とか、
 ややこしいピンスポットに超強気でブチ込んだり流し込んだり突っ込んだりできるというわけです。

 んで、

 このフライのばあいは、
 とにかく大量のエゾジカ・ヘアーが必要になるのだが、
 個人的な話しではあるけれど、
 数年前にものすごくハイクオリティなヘアーを大量入手して、
 それをバンバカ販売しちゃって完売しちゃって、
 ハタと気がついたら自分の分は残り少量。

 「でもまあいいや、またすぐ見つかるし」

 などと安易に考えていたんですけど……。

 これがまた「これだ!」っていうのがなかなか大量に見つけられず早数年。

 しばしのあいだ、
 このモヒカン・カディスを封印せざるをえなかったワケで・す・が……、

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 今シーズンは豊作じゃ~バッサバサつかえるで~~。

 しかも、
 自分的には「これ最高ちゃう?」ちゅうやつ。

 というわけで、

 今回は自分のぶんも充分に確保しつつ、
 スキンのカタチの良いヤツだけを販売用にして、
 まだすこしだけ在庫あります。

 ラインナップは、

 モヒカン巨大カディスや特大マドラーのウイングやヘッド、
 あるいはイリジスティブルなどヘアーをフレアさせて刈り込むボディ、
 さらにはハンピー系のシェルバックなど、
 ディアヘアー・パターン全般に最適で、
 濃淡模様の発色がとても鮮明な典型的エゾジカ・ヘアーの、
 ①暗色系茶褐色
 ②それよりは明るめの色合いをした灰褐色
 
 そして、
 ちょっと変わった色合いをしたエゾジカならではのディアヘアー。
 コンパラダンやスパークルダンなどの繊細なマッチザハッチ系のウイングのほか、
 ボディ全体にフレアさせて刈り込むと、
 ヒゲナガのボディそっくりの色合いになる、
 非常にソフトで繊細な質感が特徴の珍品、
 ③ダン色~サンディダン色売り切れです。

 以上3種類があります。
 どれも僭越ながら自信を持っておススメできます。
 
 価格はいずれも2000円です。

 ご入用ヘアーの各番号をメールに書いていただいて、

 bizen-m@olive.plala.or.jp まで、

 くれぐれもお気軽にご注文ください。

 それでは、
 なにとぞよろしくおねがいいたします。

 
極上エゾジカ・ヘアー & 太鼓判エゾリス・コンプリート・スキン販売のお知らせ
190401 (1)1
 本日、
 このようにディスプレイボックスに飾らせていただいて、
 わたしのタイイングデスクから、
 お客様のお手元へと、
 めでたくハッチしていきました。

 ご注文、
 本当にありがとうございました。

 「やったー!」と叫びたいほどに、
 とっってもうれしい。
 その反面、
 ちょっぴり切なくもある……、

 こう、
 なんともうしましょうか、
 フライでもマテリアルでも、
 販売したくて一生懸命ナニしてるくせに、
 いつも個人的な感情移入はなはだしく、
 心のどこかで別れがたいというか切ないというか、
 「嗚呼お嫁にいっちゃうのかあ……」みたいな生みの親ゴコロ。

 わかってくれはりますか?

 と!

 そんなわけで、
 まずはなにをさておき、
 自分が納得いくまで、
 もう好きなだけバンバカ巻き倒してみて、
 なんぼなんでもコレ最高やろ~。

 自信満々でお嫁に出しちゃいたい。

 「これいいよ!」とおススメしまくりたい、
 エゾジカ各種とエゾリスのコンプリートスキン販売のご案内です。

 使い方や作例フライなどは、
 ここ最近の当ブログにて、
 ご参考がてらすでにいくつか掲載しておりますが、
 本格的シーズン突入とともに、
 いやでもまだまだガンガンご紹介させていただくことになるのは必至、
 ただいま熱烈マイブームの素材たちです。

 まずは、
190401 (3)3
 エゾリスのコンプリート・ボディスキン 売り切れです。

 ガードヘアーもアンダーファーも、
 ソフトで繊細かつバツグンに扱いやすい、
 とってもそそられまくるヘアーがみっちり密集しております。
 
 文句なしの大おすすめ!

 モジャッとしたのや、
 フワッとしたの、
 あるいはユラユラ揺らめくの、
 そんなファジー系フライズにそそられる方ならば、
 たまらない素材になることうけあいです。

190401 (4)4
 使い方の基礎ワンポイント・アドバイス。

 適当な板に、
 スキン両端を画鋲で固定して、
 物差しかなにかでしっかり押さえて、
 カッターナイフでこのように短冊状に裂いて、
 ゾンカーテープのようにカットしておくと、
 スキンごとつかうにしても、
 ファーをむしってダビングするにも扱いやすいです。

 で、
 ここが重要なんだけど、
 このエゾリスのスキンは「革なめし」の状態が素晴らしく良好なので、
 おどろくほどスムーズかつ簡単にカットすることができます。

 切っているときに肝心のファーがボロボロ落ちてしまったり、
 皮に付着した皮脂によってスキンがメロメロになったりすることなく、
 スーッと切れるのですごくカイカン。

 で!

190401 (5)5

 ドライフライとしても、
 ウエット的な沈めるマドラーとしても、
 小型スカルピン・タイプのフライとしても、
 さらにはヒゲナガのハッチング・ピューパとしても、
 なんなら小型軽量のストリーマーとしても、
 浮かせても沈めてもどのようにでもつかえて、
 実績度数は過去数え切れない、
 この必殺シンプル・スクイレル・マドラーミノーの素材としてうってつけ最高!の素材になります。

 また、
 このようにスクイレル・マドラーやゾンカーのウイングボディとしてスキンごとつかうと、
 濡れるとスキンがすこし硬くなってギュッと締まり、
 若干ですが細くなります。
 これがとても好都合。
 ファーの密集度がより濃くなりますが、
 ガードヘアーが非常にソフトなので水中での「ゆらぐ」かんじがほど良く、
 そのうえでスキンのしなやかさも損なわれず、
 見栄えも動きもグッと良くなります。

 当然、
 ゾンカー・タイプのストリーマーにもグッド。
 ただし、
 ラビットなどとくらべると、
 ファー自体の長さは短めなので、
 中小型サイズのフライに向いています。

 逆にいえば、
 使う機会が多い常用サイズに向いているということ。

 と!

 そんな必殺スクイレル・マドラーのヘッドにも、
 もちろん定番ディアヘアー・パターン各種にも、
 メチャおススメのエゾジカ・ヘアーも併せてご案内です。

 エゾジカの各部位ごとに、
 いろんな種類のヘアーがあります。
 なので、
 用途に応じてそれぞれ適したヘアーが選べます。

 こちらもエゾリス同様に革なめしの状態が素晴らしいので、
 ヘアーのしっとり感や艶を残しつつ、
 不要な油分がないので劣化しにくく、
 これぞエゾジカ・ヘアーの本領発揮。

 どれもこれも太鼓判押したい極上ディアヘアーです。

 また、
 10センチ×10センチの大判でカットしているので、
 がっつりガンガン使い倒せます。

190401 (6)6

 ①ロングヘアー・タイプ  
 灰褐色の地とヘアー先端のジンジャー色のコントラストが鮮明。

 特に長く太いヘアーなので、
 大型のマドラーや巨大なカディス、
 あるいはディアヘア製ハルゼミなど、
 ビッグサイズのドライフライに最高。

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 ②ヘアーがやや短めかつ細めタイプで、色調は明るめ  売り切れです。

 ヘアーの長さおよび質感は、
 我々がイメージするいつものディアヘアー・タイプ。
 
 色調と模様はヘアー先端部のジンジャー色がとくに鮮明なのが特徴。
 なのでヘアカディスなどに巻くと、
 このヘアー先端部分がすごく印象的な模様になります。

 これを利用して、
 ウイング全体はナチュラルカラーな灰褐色だけど、
 ヘアー先端だけはブリーチしたエルクヘアー的色調でよく目立ち、
 この部分がちょっとしたインジケーターになりそう。

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 ③ヘアーがやや短めかつ細めタイプで、色調は濃いめ  売り切れです。

 ヘアーの質感や長さと先端部分の色のコントラスト加減などは②とおなじですが、
 ヘアー全体の色合いがより濃くなっている暗色系の茶褐色。
 典型的なエゾジカらしいヘアーです。

 ピーコックハールやオレンジ色のウールなどをボディに巻いて、
 テレストリアル系を意識した色調のカディス・スタイルなどにピッタリです。

 フライ全体の印象は黒っぽい茶褐色なのに、
 ヘアー先端だけは明るい小麦色でとってもオシャレ。
 かつ視認性も悪くないとおもいます。

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 ④珍品 ナチュラルのライトダン~スモーキーダン・カラー 売り切れです。

 コレめちゃおもしろい。

 ダイドではなく、
 ナチュラルのライトダンもしくはケムリ色っぽいサンディダン。

 各種各サイズのカゲロウのダンやイマージャーを表現した、
 マッチ・ザ・ハッチ系コンパラダンやスパークルダンのウイング、
 あるいはスパークルピューパなどの繊細系カディスのウイングなどにつかうと、
 いかにもリアルな色調と質感のウイングになります。

 また、
 中大型サイズのドライフライとして、
 イリジスティブルやハルゼミなどのボディなど、
 フレアさせて刈りこむスパンボディにつかうのも大変おススメ。
 渋さ満点のオシャレなディアヘア・スパンボディが巻けます。

 全体がダン色になっているものと、
 先端付近がぼやけたかんじで模様がついているものがありますが、
 フライに巻くとどちらも同じような色合いになります。


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 ⑤ 背骨に沿った背中真上周辺のヘアー 売り切れです。

 ヘアー全体の色調や質感は③と同じ。
 マドラーのヘッドにもカディス系のダウンウイングにもつかえます。
 そしてさらに、
 スキン中央付近に黒いヘアーが生えています。
 ちょうど背骨のうえに当たる部分です。

 この部分のヘアーがテイル材としてとってもおいしいところ。
 まるでムース・ヘアーのように真っ黒、
 もしくは濃淡模様がはいった硬いヘアー。

 このヘアーを、
 ロイヤルウルフなどのウルフ・パターンやイリジスティブルなどのテイル材につかうと、
 ヘアーの太さといい硬さといい質感色調といい、
 最高にカッコいいテイル材になります。


  以上、

 このようなラインナップにて、
 今シーズンは「蝦夷フライズ」でおおいに盛りあがりたいとはりきっております。

 ご注文の際には、
 エゾジカのばあいはご入用の各番号をお知らせください。

 bizen-m@olive.plala.or.jp

 まで、
 くれぐれもお気軽にご連絡お待ちしております。

 またご注文の際には、
 最初にお名前と送り先を明記のうえメールいただけますと、
 より迅速に対応させていただけます。

190401 (12)12

 それでは、
 どうぞよろしくおねがいいたします。

 

 
LOVE FIRE
190331 (2)2
 Bunny Wailer - Riding

 このエゾジカの毛、
 ちょっとおもしろい。

 毛の根元の暗色と先端付近の淡い色のコントラストにすごくメリハリがある。
 毛の先っちょの白いとこの色がスカッと抜けている。
 なので、
 こうしてカディスのウイングに巻き止めると、
 先端の白いとこが際立って目立つ。
 ので、
 全体はこのような茶褐色の暗色系の毛なのに、
 ウイング先端部分の白いところがちょうど良いインジケーター代わりになりそう。

 はやくじっくりべったり試したい。

1903311.jpg

 エゾリスのファーとガードヘアーをボディ全面にループダビングした、
 ロングシャンク大型サイズのウエットフライの作例。

 当地ハイシーズンのあっちこっちの川でバンバカ流れている、
 シマシマ模様のでっかい毛虫を意識したサイズとフォルムとヴォリューム。


 とまあ、
 このところ毛虫毛虫って、
 やたらと毛虫テイストなフライばっか載せてる。

 それは、
 昨シーズンの夏、
 「なんでいままでコレに気がつかなかったんやろう」
 くらいの勢いで流下している種種雑多な毛虫の存在にようやく気がついたから。

 なんだけど、

 毛虫を意識したフライをつかって、
 キョーレツな釣りを体験したのは、
 なにも今にはじまったことではなくて、

 この話しはまえに雑誌にも書いたし、
 このブログでも書いたかもしらんけど、

 いまから30年以上もまえ、
 遠い遠いむかしの大学生のころ、
 岩手県の大船渡と釜石のちょうど中間くらいのところにある、
 三陸町越喜来というところの、
 そのまたさらに奥にあった崎浜というちいさな漁村に下宿していたころ、

 三陸地方のリアス式海岸沿いに無数に流れている小渓流にて、
 初秋のころ、
 イワナやヤマメがどでかい黒い毛虫を飽食しているのを発見して、
 半信半疑でウーリーワーム的なフライを沈めてみたら、
 こんなちいさな渓流のどこにおったんや?
 とビックリするようなごっついヤマメがボッコボコ釣れたことがあった。

 ものすごいショッキングな釣り体験やった。

 で、
 そんな大学生のころ、
 じぶんはものすごいアトピー皮膚炎に悩まされていた。
 
 今回はそんなアトピー皮膚炎の思い出の独り語りをしようとおもう。

 ぼくがアトピーを発症したのは、
 新潟の高校を卒業するころ。
 
 それからだんだん症状が酷くなって、
 大阪の実家にいた浪人生のころや、
 大学1年のころの教養学部で神奈川にいたころ、
 何件かの皮膚科の病院を転々とはしごすることになった。

 で、
 それらの病院で口をそろえて言われたことは、
 いわく…この病気は完全には完治しませんよと、
 通院しながらクスリをつかいながら、
 だましだましやっていくしかありませんよと……。

 とても難儀やった。

 そんなアトピーの症状がピークだったのは、
 岩手県の三陸町に移った大学2年のころ。

 どれぐらい酷かったかというと、
 まずは朝、
 目が覚めたらまぶたが開けられない。
 寝ているうちに、
 アトピーでただれてザクロのようになった顔中を無意識に掻きむしってしまって、
 それで流れ出たアトピーの膿がまぶたをふさいで、
 そのまま固まってしまうから。

 んで、
 朝になって目が覚めたら、
 まずはバリバリッとまぶたを指でこじあけて、
 そして着替えようとするやん。
 毎日が血染めのパジャマとシャツ。
 全身びっしりアトピーなもんで、
 血のまじった膿がシャツににじんでガビガビに乾いて皮膚にくっついて、
 それをベリベリッとはがすと、
 たちまちまたもや身体のあちこちからダラダラッと血の混じった膿が溶岩のように流れ出た。
 毎朝が血まみれ地獄。

 それでオシッコ行くやん、

 で、
 オシッコするやん、
 そのたびに悶絶するほどしみるの。

 なんちゅうても、
 全身アトピーまみれ。
 皮膚の柔らかいところ敏感なところは、
 そりゃ~もうエゲツない惨状。

 そんな状態で、
 学校にはほとんど行かず、
 釣りばっか行ってたんやけど、

 たまに学校行ったら、
 あるとき購買部のおばちゃんが、
 「アナタ、ここの皮膚科に行ってみなさい」
 って、
 陸前高田にある皮膚科を教えてくれた。

 なんだけど、
 自分としてはこれまでの経験から、
 もはやどこの皮膚科の病院で診察してもらっても、
 なんか形式だけの問診と、
 効いてるのかどうかもわからんクスリわたされるだけやと思っていたので、
 おばちゃんの親切も当初は受け流していた。

 そして、
 アトピーの膿をドロドロ垂れ流しながら、
 あっちこっちの渓流で釣りばっかしていた。

 ガンガン釣りのぼって、
 汗かいてくると、
 意識が遠のくかんじで痒くなってきて、
 グワーッとなって、
 釣り場で汚い手で掻きむしってしまって、
 そうするとこんどは痒痛そして激痛。
 もう悪循環もいいところ。

 ヒイヒイ言いながら釣りしとった。
 
 なんちゅうか、
 全身アトピーで腫れあがってふくらんで、
 常に身体のどこかしらが膿でグチョグチョ。

 で、
 たまに学校に行くと、
 おばちゃんはぼくに会うたびに、
 あそこの皮膚科に行きなさい行きなさいって、
 すごいしつこく言う。

 そして、
 ぼくがあんまり学校に来ないから、
 おばちゃんはとうとうぼくの下宿にまで来てくれて、
 「行きなさいっ!」
 って怒るわけ。

 なので、
 そんなにまで言ってくれるおばちゃんの顔をたてるためと、
 ちょうど気仙川のとある支流が気になってたんで、
 そこに釣りに行くついでに、
 その皮膚科に診察してもらいに行った。

 んで、
 その陸前高田の皮膚科の先生は、
 ぼくを見るなり、
 「うわ~、これはひどい。たいへんだったねえ」
 と言った。

 しかしぼくは、
 これまでの皮膚科の病院でさんざん言われていたのもあって、
 世を拗ねたような口調で、
 「でももう、これは治らないんですよね」
 と聞いた。

 すると、
 このときのこと、
 いまだに鮮烈に憶えてるねんけど、
 「いや、治りますよ」
 その先生は言いきりはった。
 キッパリと。

 そして、
 まず顔から上半身をじっくり診てくださって、
 脇の下やらなんやら診るたびに、
 先生が「うわ~、これはひどい」と言いながら、
 皮膚をすこしづつ削るように採っていくわけ。

 で、
 先生はその削った皮膚を顕微鏡でいちいち観察しては、
 逐一看護婦さんになにか指示していた。 

 でさあ、
 その「うわ~、これはひどい」
 って言われるたび、
 なんか不思議なことに気持ちが安心するっていうか落ち着くっていうか。

 なんか、
 これまでかかった皮膚科の病院とは、
 診てくださる先生から伝わる雰囲気がまるでちがう。
 こちらの気持ちに「寄り添ってくださってる」ってかんじ。

 そして、
 めちゃめちゃモジモジしてしもてんけど、
 「あの、それで、恥ずかしいところも、ものすごいんですけど……」
 というと、
 それまで周囲にいた看護婦のおばちゃんやお姉さんがいったんスーッと消えてくれて、
 カーテンをサーッと引いてくれて、
 乾いた膿でガビガビにくっついたブリーフをベリベリッと剥がすように脱ぐと、

 キンタマの裏からオシリの穴の周辺まで、
 すべてくまなく診てくれて、

 そして注射打ってくれて、
 「これから塗り薬を塗りますので」
 と言われてしばし待つ。

 ここからがまたすごかったんや。

 こんどは看護婦さんが、
 「は~いビゼンさ~ん、恥ずかしがってるばあいじゃないのでね~、ここにこうして立ってくださ~い」
 と指示されて、
 フルチン全裸でバンザイしながらお股ひらいて大の字で仁王立ち。
 そして、
 看護婦さんが3人がかりで全身くまなく塗り薬を擦り込んでくださって、

 んでさあ、
 これも鮮明に覚えてるねんけど、
 おばちゃん看護婦さん(おばちゃんやけどメチャ美人)が、
 フルチンのぼくの真正面にしゃがんで、
 「は~いビゼンさ~ん、ちょ~~っとむずかしいこと考えててね~」
 と上目づかいで言うやいなや、
 ためらいもなくヒョイッとぼくのイチモツをつまんでひっくり返すと、
 キンタマやら棒にグリグリ薬を擦り込んでくださった。

 むずかしいことを考えるのはなかなか困難だった。

 そして、
 全身各部位の塗り薬の塗り方とか、
 ものすごく懇切丁寧に指導してくださった。

 そのあと、
 下宿に帰ってから悪友たちのまえで、
 「それでな、こんなカッコでキレイな看護婦さんに敏感なとこグリグリしてもろてん。アトピー・ハーレムや~」
 なんつって、
 そのときの様子を多少盛りながら再現した。

 そんなハーレム話しは、
 その後の宴会などで必殺の笑い話として学友たち皆で語り継いだ。

 そしてそのとき処方していただいた塗り薬がまたすごくて、
 全身各部位ごとにそれぞれ塗り薬が異なっていて、
 覚えるのがたいへんやった。

 なんちゅうか、
 それまで通院した皮膚科とは、
 もうなにもかもが異次元だった。

 で、
 とにかくビックリしたんはそのあと。

 アトピーでふくれあがって腫れぼったく、
 常に熱を帯びて火照っていた身体に不思議な変化がおこった。

 なんだかスーッと熱が引いていくような感覚があって、
 そのつぎの朝、
 目が覚めたら自然にまぶたをあけることができて、
 オシッコしても悶絶するほどしみない。
 これならぜんぜん耐えられる。

 なんじゃこれ~。
 本気でそう思った。

 それから日を追うごとに、
 通院すればするほどに、
 あれほど猛威をふるっていたぼくのアトピーは、
 まさに潮が引くように消えていった。

 魔法のようだった。

 感謝しても、
 感謝しても感謝しても感謝しても、
 感謝しきれない。

 そんなわけで、
 三陸にいたころは、
 春は朝早くから皮膚科にでかけて、
 診察のあと、
 昼から気仙川の下流でヒカリを狙った。

 初夏になると、
 早朝の定置網漁のバイトを終えてから、
 ゆっくりめに皮膚科に行って、
 帰りは気仙川の本流や支流でイブニングを釣った。

 冬はサケマスふ化場に入り浸って、
 そこから皮膚科に通いつつ、
 ふ化場で働いたバイト料をレコードやハックル購入につぎ込んだ。

 学校に行くヒマはなかった。

 それでもたまに学校に行くと、
 購買部のおばちゃんがスッキリしたぼくの顔を見るたびに、
 「よかったねえ、よかったねえ」
 と言ってくれた。

 やさしいおばちゃん。

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 Bunny Wailer Love Fire  

 そんなわけであの時代、
 この曲をカーステレオでブンブン鳴らしながら、
 三陸地方のまことに美しい海沿いの国道を、
 毎日毎日あっちこっち。

 牧歌の時代をアトピーとともに……。

 あんなに辛かったのに、
 愉しい思い出としてしか思い出せないのはどういうわけだろう?

 しかしこの曲はすごいな。
 レゲエを好きになった高校生のころから、
 もうずっと聴いているけれど、
 いまもあたらしい。
 
 
 最近どうも気持ちが落ちている。
 書いたり巻いたりが億劫でしかたがない。
 けれど、
 なんとか3月のうちに書けてよかった。

 

平成ループダビング
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 先日購入したばかり。
 ニワトリを描いた手彩色の銅版画from 英国。
 なんと!1737年!のものなのだそう。

 282年前の作。

 保護カバーからそっと取り出して、
 鼻を近づけて匂いを嗅いでみた。

 悠久の時を越えた歴史の匂いがかすかに……、

 レッド・ジャングル・フォウルのハックルをつかって、
 パーマハックル・スタイルなドライフライを一本。

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 定点観測。

 自宅前の本日の早朝の風景。
 夜明け前に雪が降りつもったようだ。

 午前3時ころにいったん目が覚めて、
 気温を見たらマイナス17度。

 感心しながらまた寝た。

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 エゾジカの足跡が一筋、
 広大な雪原にのびている。

 酷寒の早朝、
 大気さえ凍てつく氷風の吹く未明の雪原を、
 たった独りで……、

 しかしエゾジカは、
 じぶんが孤独だなんておもいもしないだろう。

 生きることと子孫を残すことしかかんがえていないだろう。

 えらいなあ。

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 エゾジカの毛中毒

 ディアヘアーなんかどれも大差ないって……そんな風におもっていた時代もありました。

 しかし、

 手練の職人さんが技を駆使して、
 完璧な革なめしを施した、
 しかるべき季節に獲れた、
 しかるべき個体のエゾジカの毛に、
 完膚なきまでに打ちのめされる悦楽を知りました学びました。

 もう後戻りできない。

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 左、
 ファーネスのコックネックをスッカスカにボディ・ハックリングしたサイズ15番。

 ライトジンジャー色のエゾジカのヘアーもまた数えられるほど最小限、
 数本パラッとダウンウイングにセットしただけ。

 軽~くフワッと水面高く浮かべるスレッカラシ対応スタンダード。

 基本形だよね。
 

 右、
 エゾリスのボディファーをループダビングでボッサボサにボディ・ハックリングした9番。

 ヘアー先端の薄い色の発色が効いているダン色のヘアーを、
 ボッサボサのボディのうえにドッサリめに巻き止めて、
 ウイングの付け根にレオンのサドルもパラッとひろげて、
 ヘッドはおおきめ水流受けてスケーティング仕様。
 とどめに金色ティンセルのヘッド。

 このアピール度数高めフォルムでありながら、
 ファー・ハックルとフロータントの相乗効果でボディ全体をバサッと水面高く浮かせる作り。
 ハックルやヘアーが水面に突き刺さって浮くのではなく、
 このヴォリュームで水面のうえにヒタッと乗るように浮くところ…なによりもキモ。

 でっかくてブッシーでバルキーなムシ食ってるくせに、
 デカサイズ・ドライフライにはものすごく疑心暗鬼な近所のスレッスレ巨ニジマス対応。

 ファーハックルはこう見えて、
 素材によっては液状フロータントや粉状フロータントと併用すれば、
 水面にポッカリ浮かせるハイフロートにもすごく向いている。
 
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 ループダビングにて、
 ファー・ハックリングするときは、
 スレッドにねじったファーをハックリングするまえに、
 このようにファーをベチャベチャに濡らして一方向にしてからハックリング。

 これ、
 ものすごい大事なコツ。

 こうすることで、
 ハックリングしたときに柔らかいファーを巻き込むことなく、
 ガードヘアーをコックハックルのようにフワッと拡げてハックリングすることができるというわけ。

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 エゾリスのファースキンをボディにつかって、
 ヘッドにエゾリスのガードヘアーを膨らませた、
 ちっちゃなミニミニ・スカルピン(カジカ)スタイルなフライの完成。

 スカルピン・スタイルの特徴でもある、
 おおきな胸鰭にはレオンのウイング付け根の小羽根をつかい、
 腹側には未成熟なポーラーベアーの短いヘアーを数本、
 アンダーファーごと巻き止めた。

 ティンセル系のヒカリモノはつかわず、
 天然素材で透明感や自然なキラメキを演出したかったスレッスレ激戦区用の極小サイズのカジカ。

 スカルピン・フライの目玉やヘッドとして定番の、
 ダンベルアイやビーズヘッドなどのオモリはつかわず、
 極小のチェーンボールを控えめにセット。

 そのため、
 ものすごく軽量。
 で、
 この極小サイズをあいまって、
 4番~5番くらいのライトタックルでも楽々コントロールできるストリーマー。

 そ・れ・で・
 この軽量極小カジカをやねえ、
 まるで止水のユスリカやブラッシーな釣りのごとく、
 フローティングラインでゆっくりじっくり沈めて、
 リーダーの変化でアタリとったり、
 湖底でフワフワ跳ねさせたり、
 ストリーマーというよりもニンフ的につかおうという目論み。

 こういう釣りのばあい、
 ビーズヘッド系オモリで沈めると湖底の泥や砂にフライがもぐっちゃうので具合悪いの。
 湖底の砂のうえにフワッと着底して、
 スッスッと軽くうごくのがグッド。

 で!

 もうひとつ、
 このフライの目的は、
 なんといっても毛虫シーズン。

 大型のテレストリアルに鋭く反応しているハイシーズンに、
 マドラーやマシュマロなどなど大型ドライフライ、
 もしくは表層系ニンフのローテーションのひとつとして、
 毛虫ちっくに表層から中層の流れをナチュラルに流す釣り。

 これがやりと~てやりと~て……。

 というわけで、
 カジカのフォルムなフライではあるけれど、
 どっちかっていうと水流に巻き込まれて沈んで流れる毛虫やイモムシや、
 はたまたサンショウウオだのヒルだのエビだの、
 水中でクネクネフワフワグニャグニャしている「ジューシーでおいしそうなエサ」的なフライというわけ。
 
 なんだか、
 今シーズンのマイブームというかテーマは、
 ネズミだのカジカだののカタチをしているけれど、
 その目的はぜんぜんちがうファジー系フライになりそうな予感。

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