BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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BOOM IT UP
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 早上がりした釣りの帰りに、
 ちょい寄り道の良い眺め。

 「おじいさん、クララが立った!」

 少女の、
 そんな歓声がこだましてきそうですね。

 こんな景色が、
 近所にごろごろ転がってる季節。

 浮き立ってます。


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 ミドリカワゲラの翅の色と質感を指して、
 「タバコのケムリのような色」
 と表したのは島崎憲司郎さん。

 本題とは関係ない余談ですが……、
 みたいにサラリと流すようにおっしゃっていたけど、
 「ほんとうまいこというな~」と脱帽。

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 きょうはニンフしかしない、
 と決めてドライフライなど他のボックスは家に置いてきた。

 なのであいにく、
 ミドリカワゲラを模したフライの持ち合せがなかったけれど……、

 ニンフボックスの片隅にコレがあったのじゃ。
 マンモスラッキーなのじゃ。

 10年くらいまえに富士山の麓の湧水の里川にて、
 シマトビケラの仲間の流下のときにつかっていたスパークルピューパ16番の残党。

 バンク際の筋に定位して、
 ずっと浮きっぱなしで、
 右に左にノリノリでライズを繰り返している、
 もう明らかにミドリカワゲラしか眼中になくなっているのだろう状態のニジマスに、
 けっこう確信を持ってスパークルピューパ16番をソッとおとどけ。
 
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 やや逆光気味の角度でフライを見てみれば、

 細身のアンダーボディを、
 スッカスカでフワッとくるんだスパークルヤーンの透明感。

 もともとはカディス・ピューパの脱皮殻の皮膜を表現して巻いたけれど、
 ここではそれを流れに揉まれたミドリカワゲラのクシャとつぶれたウイングとして……見ていただけますか?
 
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 超予感的中超一撃超会心。

 水面におちょぼ口突き出して、
 カプンッなんつって甘~い捕食音たまらんでホンマ。

 ギィーンとリールが鳴って、
 釣り気分がスカッと抜けた。

 透明感って奥が深いな。

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 風がとまって、
 波ひとつなくなった夕暮れの湖面に、
 無数で、
 いや無限に浮かぶユスリカ。

 足元からはるか沖まで、
 もうそこらじゅうでライズ。

 お察しのとおり、
 これがなんともかんともどうにもならない。

 本物が湖面をびっしり覆うように浮いてるときに、
 フライなんか糸がついてるだけで、
 ものすごい違和感。

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 もう意地ですよ。

 あのテこのテでナニして、
 ようやく三日目にして、
 弾かれてばかりで全然フッキングしないんだけど、
 それはそれでイライラするけど、
 昨日までのアタリもカスリもってかんじから一転、
 生命反応ビンビンになってきて、
 「お、ビゼンさん、きょうすごいアタッてるじゃないですか」
 なんつって、
 横で立ち込んで釣っていた、
 この状況をよく知る友に言われてメチャうれしかった。

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 っても、
 ライズの主はみんなオチャッピーなヤング手のひら大。

 ユスリカ呆けしているこの子たちを、
 コンスタントにいじめれるようになるのは至難の業だ、
 が、
 ようやく狙って釣れるかんじになってきてやや溜飲が下がったら、

 つぎはところでキミらのパパやママはどこにおるねん?

 ってなるやん。

 ここからの試行錯誤がまたえらい長かったんやわ。

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 満を持してダディおでまし。

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 6.5X のティペットと18番のフックで、
 重戦車ファイトのダディを2メートル以上の水深からひっぱりあげるのは、
 なかなかのスリリング。

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 たてつづけに超スリリング。
 バシバシッと連続して当たって色めき立つワタシ。

 よっしゃこれでわかった!
 パパもママも一網打尽やでえ、
 とめちゃくちゃエキサイトしたけれど……、

 なぜだか後がつづかない。

 この湖はほんとに甘くない。

 ダカラスキ。

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 ピーコックボディの隙間から、
 オストリッチのフワフワのファイバーがハックルみたいにツンツンしてるのが特徴です。

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 触手ユラユラゆらめくウニみたい。

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 底光り感はまんまヒゲナガのラーバの深緑光輝色そのもの。

 エグイ生命感です。

 いま、
 このスタイルばっか巻きたがって使いたがってるマイブームなボディ造作を、
 シンプルなニンフで巻いたみた作例サイズ12番。

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 コレはさっきのニンフのボディに、
 トッピングでいろいろ盛り付けた作例ウエットフック6番エクステンドボディ。

 いわば、
 「1800年代WC.スチュワートのスパイダーと、
 平成ニッポンのマシュマロ・エクステンションと、
 伝統のテンカラ毛バリ・スタイルが、
 オホーツクの川辺で出会ったあ、
 そして合体……」
 みたいな。

 ワタクシ的に、
 いろんなオマージュこもってるフライなんやで。

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 マジよ~釣れる。

 ともすれば調子こきそうになるけれど、
 調子こいたら釣り運がソッコー逃げるので戒めてます。


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 トロ瀬をドンブラ流れるセミに、
 いきなりダダダダダンッ!と水しぶき蹴散らし激しくもんどりうってヘッド&テイルで躍りかかった。

 いつ見てもアドレナリン噴射のこの光景を、
 ワタシは……白昼の奇跡……と密かに呼んでいる。

 そんな昼間のセミの釣りの余韻に浸りながら、
 友と河原にすわってイブニングライズをぼ~っと待っていたとき、
 いきなり唐突に、
 「ヤツは、まるで大海のホホジロサメのようにオレのセミに襲いかかったのだった…ちゅ~かんじやったやんな?さっき」
 とあらたまった文学調で語ると、
 なぜかすごくウケたのでうれしかった。

 セミの釣りはアゲアゲになるよねど~しても。

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 そんなオレ様のハルゼミ2018年度版。
 

 はああんもう、
 やりたいこと試したいことありすぎて……ものすごく切な愉しい。


釣り納め
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 我が家の玄関を開けるとこんな風景がひろがっている。
 いつのころからか、
 朝おきて、
 まず風で揺れているこの木の梢の揺れ具合と朝日のあたり具合を見て、
 その日釣りに行くかどうか決めるようになった。

 天気予報はまったくあてにならない。

 氷点下となったおとついの朝、
 いつものようにこの木を眺めて、
 なんとな~く「あ、きょう釣り納めの日だな」とおもったので出かけた。

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 こう見えて、
 対岸寄りに押しの強い流芯が流れていて、
 その両側が緩やかな巻き返しになって澱んでいる。

 サカナはその流芯のむこう側のバンク際の巻き返しに溜まっている。
 その地点まで距離にして20ヤード弱というところか。

 なかなか手ごわいポイントだ。

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 アウトリガー・スタイルなニンフィングで、
 この距離を投げて、
 自分の背丈よりも深そうな川底に軽いニンフをズッポリ沈めて、
 流芯の流れや水面に浮く落ち葉や北風に邪魔され翻弄されながらも、
 水面に浮いているリーダーが一瞬クッとおさえこまれるような微かなアタリをバシッと合わせて……、

 じぶんにとっては「これぞ!」会心の快挙。

 しかも、
 いまじぶんがもっとも関心と興味をよせている素材をこねくりまわして巻いた自分的最新ニンフに変えて、
 ほんの数投目でガッツーンと掛ってくれちゃって……、

 すばらしかった夢見心地。
 出来過ぎだ。

 案の定、
 午後を過ぎてすぐ鉛色の雲が空を覆って、
 冷たい北風がピープーふきはじめた。
 たちまち水面がどんよりと暗い色になってザワザワ波だち、
 ザザザーザザザーと川辺の木々が揺れながら最後の枯れ葉シャワーを川面に降り注ぎはじめた。

 万物の長にひたすら感謝。

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 翌日、
 朝起きたら我が家のまえがこんなんなっていた。

 天気予報はぜんぜんあてにならない。
BUBBLIN' POT RISE
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 Maxi Priest - Some guys have all the luck


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 波ひとつない水面。
 対岸スレスレに沿うように、
 ゆるやかな流れの筋がはいっていて、
 そこだけ水面がすべるようにうごいており、
 そこかしこ浮いた枯れ葉がその流れにのってノロノロと下っていく。

 風はピタリとも吹かず、
 霜が降りそうだった早朝の冷え込みから一転、
 濃厚な晩秋の陽の光がそのまま河原と水面に降り注いでいる。

 オホーツク地方の小春日和はものすごくこゆい。

 先週末、
 朝起きて外の景色を見て、
 「ヤッバイこれは行かなきゃ」
 とおおいに釣りごころが疼いた日があった。

 そこまで予感がする日なんて、
 シーズン通してそうザラにはないんやで。

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 16番サイズのビートル型のフライ一本でとおした。
 
 予感的中。

 ついこのまえは、
 22番サイズのハネアリに翻弄されて一日が暮れた釣り場。
 一見すると、
 ハネアリのときのほうがライズの数は断然多い。

 んが、
 ちがうの、
 全体的なライズの数じゃないの、
 「フライに反応してくれるライズ」であることが大事。

 水面いっぱいに浮かんでいる極小サイズなハネアリに、
 気まぐれで散発な定位していないマスのライズがたくさんある状況ではなく、
 ライズの数こそ少ないけれど、
 ライズしているマスはどれもこれも水面直下に浮いていて、
 特定のエサに執着しているわけではなく、
 水面にほどほどの数で浮いているちっちゃな色んな虫を拾い食いしながら、
 呆けたようにゆったりクルージングしてパッカパッカと水面に口先を出し、
 そのたびに背ビレや尾ビレがビロ~ンと水面から突き出ては沈んでいく。

 そんな光景が、
 目の前で途切れることなく繰り広げられるという、
 とってもとってもエキサイティングな状況。

 ひさびさにひっぱりだしたフライウエイトがシャウトしまくり。
 ちっこいくせして、
 なんとけったたましいリールなのか。
 ギャギャギャギャギャーーーっとリールが逆転するたびに、
 それまでシーンと静まり返って、
 鳥のさえずりの声さえ周囲の深い森の木々に吸い込まれていくような静寂の場が、
 一気に癇に障る感じの工事現場的けたたましさ。

 アタイちっちゃいけどテンションちょ~~高めよ~~、
 みたいな。

 かわええやんけこのおてんば。

 来シーズンは、
 このリールいろんな場所でギイギイいわせたろ。

 と、
 もはや来シーズンに想いを馳せてしまうような、
 これで今年は釣り納め的スペシャル・デイとなったこの日も、

 やはり、
 数匹の満足のいくマスを思い通りのアプローチで釣って触って放したら、
 満ち足りたというよりも、
 スーッと釣り気分がひっこんだ。

 この日に限らず、
 めったにないエックス・デイの日は、
 なにはともあれそのとき自分の知る限りココ!ってベスト釣り場に「オレのもんじゃ~」くらいに勇んでのりこんで、
 河原でガイドにライン通しているときとかもどかしすぎて発狂しそうになるわりに、

 おもったようにポンポーンと釣れちゃうと、
 最初は天にも昇る征服感と達成感に満たされるんやけど、
 それをしばらく繰り返していると、
 不遜にも飽きるのではなく、
 ましてや満足するのでもなく、
 なんか……さいきん気分が納まる。
 っていうか落ち着いてしまう。

 といっているくせに、
 そこかしこでライズするくせに反応激シブ、
 フライのサイズは本物ドンピシャ必須で、
 かつよっぽどタイミングが合わないと出てくれないシリアスでマイクロなハネアリ週間のときは、
 朝から夕暮れまでカッカカッカとしゃかりき。
 そしてイブニング、
 どうやってもフライを見てもらえないにもかかわらず、
 目の前は雨アラレ状態の夕暮れライズのあの無力感と脱力感。

 つれない相手には必死のぱっちであのテこのテでご機嫌伺い、
 そのくせ愛想良し器量よしにはスッと引いちゃって……いやね~ナニ様のつもり?

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 透明な陽の光に溢れた晩秋の空と、
 来たる冬にむかって鉛色に冷え澄んでいく川面の境目が曖昧になるような、
 オホーツクの秋。

 すばらしいな。

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 秋の空の一点が、
 カポンと揺れて、

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 音もなく、
 しずかな波紋がひろがって、
 秋の空をふるわせながら消えていきました。

 ワタシは詩人になりました。




 


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 ウヒウヒウヒ、
 ね~ちゃ~んカワイイ顔してバクバク食ってエエ腹しとるやんけパンパンやんけポチャポチャやんけムラムラやんけ、
 たまらんやんけ~

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 はよもっとおおきなってムチムチプリンになるんやでえ、
 ほんでまたオッチャンだけに釣られるんやでえウヒウヒ。

 オッチャンはドン引きのド下品な中年になりました。


 
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 光と影の織りなすイリュージョン。

 冬よりも、
 むしろ冬直前のこの季節が物憂げで苦手だった。

 けれど、
 こちらに越してきて、
 この季節もまた格別であるなゴージャスだなと感じ入り、
 実り多い日々が早瀬のように流れております。

 冬こそ巻く、
 巻くったら巻く、
 巻きまくるド!

 かるく、
 自己宣言もしつつ……、

 かしこ

そこで一句
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  セミしぐれ、
 瀬音けちらす
  水しぶき


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 イリジスティブルのサイズ4番。
 
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 黄緑色の背中にオレンジのお腹。
 そしてバーント・オレンジのグリズリー・ハックル。

 印象派ツートーン・カラーのハルゼミ仕様。

 もともとは戦中戦後のアメリカ東部で抱卵した大型カゲロウのメスを表現して生まれたフライが、
 いま北海道のセミのフライとして活躍しているんだなあ、
 などという感慨を抱きながらつかうと、
 なおいっそうの愛着が芽生え、
 格別の情がはいる。

 そういうのが好き。


 それはさておき、
 好ポイントと好ポイントの間隔がえらい距離があって、
 良いのがいる確率激高なのはわかっているけど、
 そのポイントまでいつもほぼまったく無反応というか釣る場所がないっていうか、
 砂利で埋まったチャラ瀬をヘビの生殺しのように延々20分くらい歩かなければならない川があるのね、
 この流れに逆らって歩くチャラ瀬歩きがまたジミ~に体力気力を奪い、
 いざそのポイントまで行って無反応だったときの徒労と、
 川通しの帰路をおもうと、
 なかなか辛いものがあるわけです。

 が、
 つい先日、
 意を決してそのポイントを目指しジャバジャバ歩いて、
 やれうれしや目的の場所が見えてきた、
 とおもいきや、

 「なんだよ~、やられちゃってんじゃん」
 めっちゃガッカリ。

 砂地の岸辺に真新しい足跡がくっきり。

 パッと見たとき先行者の足跡かと思ったんですが、

 近寄ってよく見れば、
 っていうかよく見ないでも、
 なんか、
 ものすごい野性な足跡。

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 しかも、
 その足跡をたどってみれば、
 どうも自分と同じルートで瀬を渡り、
 この砂地の岸辺を歩いて、
 さらにそのすぐ上流をまた渡渉して向こう岸の森のなかに行きはったご様子。

 なんか、
 こんなあとを辿れるくらいクッキリした足跡見るのはじめて。
 それに、
 ヒグマも瀬を渡るときはやっぱりいちばん渡りやすそうなところを選んで渡るんやな~と、
 妙に感心してみたり。

 と、
 そんな落ち着いててええのか?
 
 なので、
 ホイッスルくわえて引き返しそうな姿勢のまま、
 いちおう対岸の岩盤際にベチャッとセミ叩きこんでみると、

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 間髪いれずガボッと出た。

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 フライをがっぽり飲み込んでガンガン走り回ってサイコウだった。



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 ちょうしこいてプール頭の流れ込みでもうイッピキ。

 20回くらいしつこく水面を流したあと、
 それまで使い倒し過ぎてヨレヨレのフライが水を吸い、
 流れ込みの波立つ流れに揉まれてフライがたちまち沈んだ。

 ので、
 ピックアップせずそのまま沈めて流すと一発でリーダーがグンッとなって、
 ピピッときてバシッとあわせるとドンッと掛った。

 期せずしてシンキングなセミの釣り。
 じっさいにセミが沈没して流れるのかどうかは知りませんが、
 このズボラな姿勢の釣りのおかげで……って思い出は過去にもたくさんある。

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 「ハックルを巻いた濡れ雑巾」と化した私家版マシュマロ・シケイダの2番。
 
 やつれ果ててポストもグラグラ、
 ラバーレッグの片方が千切れてすでに久しい有様ですけれど、
 まだまだイケますむしろこれから……。

  
背中は語る
 盛夏の山岳渓流にて。
 テレストリアルを飽食していたアメマス5態。

 唐草模様が凛々しい背中にご注目を。
 どれも同じ渓流のさほど広くない範囲で釣ったもの。

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 「迷路型の唐草模様」
 い~っぱい釣れました。


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 「斑点型の唐草模様」
 むちゃくちゃ釣れました。


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 おっきいのはほぼこの模様。
 「まんま昔のドロボウの風呂敷タイプの唐草模様」
 ぼくには充分過ぎるほどに釣れてくれました。

 体側の白点にもご注目を、
 典型的ないつものアメマスの水玉の配置ですね。

 このようなぶっといのを、
 大中小全体的に、
 もう数え切れんくらい釣り酔いしれた至福のドライフライ夏の数日間でした。



 そしてこいつ、
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 そのなかで、
 たったイッピキだけ、

 嗚呼…アメマスの模様デザイン担当の神様は、
 なにゆえこの子だけ、
 このような手抜きを?

 むしろ斬新?

 ぼくは初見でしたが、
 このタイプってけっこういるんやろか?

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 ここぞとばかりに毎日テーマを決めて、
 まえの晩にクルマのなかで巻いた試作的ドライフライを、
 あれやこれやとっかえひっかえして愉しみましたが、

 今夜ご紹介の一本はコレ。

 マーカーで真っ赤に着色した6/0くらいの太めスレッドに、
 固形ワックスをこれでもかと塗布して、
 そこにラムズウールとタップス・ピンクのシールズファーをダビング。

 濡らした指先でボディだけグリグリ揉みなはれ~。
 ピンク色に火照った柔肌の薄皮したから、
 真っ赤な鮮血がジワッと滲んできますのや……、

 そりゃあもうエロイ、
 ちゅうよりもグロイ?

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 ハックルはホワイティング4Bの茶色とジンジャーのヘンネックをグリグリ巻けるだけ巻きなはれ~。

 という、
 全体的にボワッとしたファジー型。
 ボディはお水たっぷり含んだ濡れ雑巾スタイル。

 なので、
 ハックルがまだ乾いていて、
 ドライフライとして水面に浮いているうちは、
 安定度突き抜けバツグンの水面膜ベッチャリぶら下がり型。

 なんだけど、
 濡れ雑巾と化したボディに、
 いったん水を含むとずっと濡れネズミのヘンハックル……、
 たちどころにすぐ沈みます。

 ここから本番。

 そうなったら、
 3X~4Xのぶっといティペットのまんま、
 白泡の泡立つ落ち込みやその巻き返し、
 岩盤の切れ目や沈み石の上手なんかに、
 ベシッッ!と強めに叩きこみなはれ。

 濡れ雑巾フライがグイグイ水中に沈むけど、
 これがまた極太ティペットの水中抵抗で沈みきらず、
 水面下一定層をサスペンドしながら流れて、
 クリアな水中のエアロドライ・オレンジがヨ~ク見えますのや。

 気分の問題もあるけど、
 インジケごと沈んでもまったく気にせずやってます。

 そ・し・て・
 パラシュート・スタイルに巻いたヘンハックルが、
 水中でワラワラ揺れながら水かきする様子にドキッとしなはれ~ ←ココ示唆するところ特大。

 フライを見失ってもダイジョウブ。
 アタリはねえ、
 ヌンッ…てかんじでリーダーにかんじるから。

 あと、
 流しきったらやわらか~くスイングさせつつフライを浮上させるのもサイコウ。
 サーッと浮いてきたアメマスがバクッと食うの丸見え。

 沈めるんだけど、
 ほとんど視覚で釣ってるかんじです。

 メッチャおもろい。

 ツボにはまるとマジヤバイよ。

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 キレイなサカナを記録に残したい気持ちは多々あれど、

 一刻も早くとっとと逃がして、
 余韻ヒタヒタでタバコ一服したい自分としては、

 サカナの写真を撮るのはヒジョ~にめんどくさい。

 なかでも、
 アメマスにかぎらずイワナ類はどいつもこいつもず~っとジタバタジタバタ……、

 お名残り惜しゅうはございますが、
 「あ~、もういいや、サヨナラ~」
 そんなんばっか。
  

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 「ちょっとちょっと、どっちいくのよ!」

 このままドドドッと上陸して、
 そのまま向きを変え、
 あれよとジャババッと流れのなかに消えていきました。

 たのもしいかぎりです。

 盛夏の精気バリバリやね。
 




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