BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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釣り納め
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 我が家の玄関を開けるとこんな風景がひろがっている。
 いつのころからか、
 朝おきて、
 まず風で揺れているこの木の梢の揺れ具合と朝日のあたり具合を見て、
 その日釣りに行くかどうか決めるようになった。

 天気予報はまったくあてにならない。

 氷点下となったおとついの朝、
 いつものようにこの木を眺めて、
 なんとな~く「あ、きょう釣り納めの日だな」とおもったので出かけた。

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 こう見えて、
 対岸寄りに押しの強い流芯が流れていて、
 その両側が緩やかな巻き返しになって澱んでいる。

 サカナはその流芯のむこう側のバンク際の巻き返しに溜まっている。
 その地点まで距離にして20ヤード弱というところか。

 なかなか手ごわいポイントだ。

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 アウトリガー・スタイルなニンフィングで、
 この距離を投げて、
 自分の背丈よりも深そうな川底に軽いニンフをズッポリ沈めて、
 流芯の流れや水面に浮く落ち葉や北風に邪魔され翻弄されながらも、
 水面に浮いているリーダーが一瞬クッとおさえこまれるような微かなアタリをバシッと合わせて……、

 じぶんにとっては「これぞ!」会心の快挙。

 しかも、
 いまじぶんがもっとも関心と興味をよせている素材をこねくりまわして巻いた自分的最新ニンフに変えて、
 ほんの数投目でガッツーンと掛ってくれちゃって……、

 すばらしかった夢見心地。
 出来過ぎだ。

 案の定、
 午後を過ぎてすぐ鉛色の雲が空を覆って、
 冷たい北風がピープーふきはじめた。
 たちまち水面がどんよりと暗い色になってザワザワ波だち、
 ザザザーザザザーと川辺の木々が揺れながら最後の枯れ葉シャワーを川面に降り注ぎはじめた。

 万物の長にひたすら感謝。

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 翌日、
 朝起きたら我が家のまえがこんなんなっていた。

 天気予報はぜんぜんあてにならない。
BUBBLIN' POT RISE
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 Maxi Priest - Some guys have all the luck


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 波ひとつない水面。
 対岸スレスレに沿うように、
 ゆるやかな流れの筋がはいっていて、
 そこだけ水面がすべるようにうごいており、
 そこかしこ浮いた枯れ葉がその流れにのってノロノロと下っていく。

 風はピタリとも吹かず、
 霜が降りそうだった早朝の冷え込みから一転、
 濃厚な晩秋の陽の光がそのまま河原と水面に降り注いでいる。

 オホーツク地方の小春日和はものすごくこゆい。

 先週末、
 朝起きて外の景色を見て、
 「ヤッバイこれは行かなきゃ」
 とおおいに釣りごころが疼いた日があった。

 そこまで予感がする日なんて、
 シーズン通してそうザラにはないんやで。

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 16番サイズのビートル型のフライ一本でとおした。
 
 予感的中。

 ついこのまえは、
 22番サイズのハネアリに翻弄されて一日が暮れた釣り場。
 一見すると、
 ハネアリのときのほうがライズの数は断然多い。

 んが、
 ちがうの、
 全体的なライズの数じゃないの、
 「フライに反応してくれるライズ」であることが大事。

 水面いっぱいに浮かんでいる極小サイズなハネアリに、
 気まぐれで散発な定位していないマスのライズがたくさんある状況ではなく、
 ライズの数こそ少ないけれど、
 ライズしているマスはどれもこれも水面直下に浮いていて、
 特定のエサに執着しているわけではなく、
 水面にほどほどの数で浮いているちっちゃな色んな虫を拾い食いしながら、
 呆けたようにゆったりクルージングしてパッカパッカと水面に口先を出し、
 そのたびに背ビレや尾ビレがビロ~ンと水面から突き出ては沈んでいく。

 そんな光景が、
 目の前で途切れることなく繰り広げられるという、
 とってもとってもエキサイティングな状況。

 ひさびさにひっぱりだしたフライウエイトがシャウトしまくり。
 ちっこいくせして、
 なんとけったたましいリールなのか。
 ギャギャギャギャギャーーーっとリールが逆転するたびに、
 それまでシーンと静まり返って、
 鳥のさえずりの声さえ周囲の深い森の木々に吸い込まれていくような静寂の場が、
 一気に癇に障る感じの工事現場的けたたましさ。

 アタイちっちゃいけどテンションちょ~~高めよ~~、
 みたいな。

 かわええやんけこのおてんば。

 来シーズンは、
 このリールいろんな場所でギイギイいわせたろ。

 と、
 もはや来シーズンに想いを馳せてしまうような、
 これで今年は釣り納め的スペシャル・デイとなったこの日も、

 やはり、
 数匹の満足のいくマスを思い通りのアプローチで釣って触って放したら、
 満ち足りたというよりも、
 スーッと釣り気分がひっこんだ。

 この日に限らず、
 めったにないエックス・デイの日は、
 なにはともあれそのとき自分の知る限りココ!ってベスト釣り場に「オレのもんじゃ~」くらいに勇んでのりこんで、
 河原でガイドにライン通しているときとかもどかしすぎて発狂しそうになるわりに、

 おもったようにポンポーンと釣れちゃうと、
 最初は天にも昇る征服感と達成感に満たされるんやけど、
 それをしばらく繰り返していると、
 不遜にも飽きるのではなく、
 ましてや満足するのでもなく、
 なんか……さいきん気分が納まる。
 っていうか落ち着いてしまう。

 といっているくせに、
 そこかしこでライズするくせに反応激シブ、
 フライのサイズは本物ドンピシャ必須で、
 かつよっぽどタイミングが合わないと出てくれないシリアスでマイクロなハネアリ週間のときは、
 朝から夕暮れまでカッカカッカとしゃかりき。
 そしてイブニング、
 どうやってもフライを見てもらえないにもかかわらず、
 目の前は雨アラレ状態の夕暮れライズのあの無力感と脱力感。

 つれない相手には必死のぱっちであのテこのテでご機嫌伺い、
 そのくせ愛想良し器量よしにはスッと引いちゃって……いやね~ナニ様のつもり?

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 透明な陽の光に溢れた晩秋の空と、
 来たる冬にむかって鉛色に冷え澄んでいく川面の境目が曖昧になるような、
 オホーツクの秋。

 すばらしいな。

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 秋の空の一点が、
 カポンと揺れて、

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 音もなく、
 しずかな波紋がひろがって、
 秋の空をふるわせながら消えていきました。

 ワタシは詩人になりました。




 


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 ウヒウヒウヒ、
 ね~ちゃ~んカワイイ顔してバクバク食ってエエ腹しとるやんけパンパンやんけポチャポチャやんけムラムラやんけ、
 たまらんやんけ~

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 はよもっとおおきなってムチムチプリンになるんやでえ、
 ほんでまたオッチャンだけに釣られるんやでえウヒウヒ。

 オッチャンはドン引きのド下品な中年になりました。


 
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 光と影の織りなすイリュージョン。

 冬よりも、
 むしろ冬直前のこの季節が物憂げで苦手だった。

 けれど、
 こちらに越してきて、
 この季節もまた格別であるなゴージャスだなと感じ入り、
 実り多い日々が早瀬のように流れております。

 冬こそ巻く、
 巻くったら巻く、
 巻きまくるド!

 かるく、
 自己宣言もしつつ……、

 かしこ

そこで一句
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  セミしぐれ、
 瀬音けちらす
  水しぶき


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 イリジスティブルのサイズ4番。
 
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 黄緑色の背中にオレンジのお腹。
 そしてバーント・オレンジのグリズリー・ハックル。

 印象派ツートーン・カラーのハルゼミ仕様。

 もともとは戦中戦後のアメリカ東部で抱卵した大型カゲロウのメスを表現して生まれたフライが、
 いま北海道のセミのフライとして活躍しているんだなあ、
 などという感慨を抱きながらつかうと、
 なおいっそうの愛着が芽生え、
 格別の情がはいる。

 そういうのが好き。


 それはさておき、
 好ポイントと好ポイントの間隔がえらい距離があって、
 良いのがいる確率激高なのはわかっているけど、
 そのポイントまでいつもほぼまったく無反応というか釣る場所がないっていうか、
 砂利で埋まったチャラ瀬をヘビの生殺しのように延々20分くらい歩かなければならない川があるのね、
 この流れに逆らって歩くチャラ瀬歩きがまたジミ~に体力気力を奪い、
 いざそのポイントまで行って無反応だったときの徒労と、
 川通しの帰路をおもうと、
 なかなか辛いものがあるわけです。

 が、
 つい先日、
 意を決してそのポイントを目指しジャバジャバ歩いて、
 やれうれしや目的の場所が見えてきた、
 とおもいきや、

 「なんだよ~、やられちゃってんじゃん」
 めっちゃガッカリ。

 砂地の岸辺に真新しい足跡がくっきり。

 パッと見たとき先行者の足跡かと思ったんですが、

 近寄ってよく見れば、
 っていうかよく見ないでも、
 なんか、
 ものすごい野性な足跡。

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 しかも、
 その足跡をたどってみれば、
 どうも自分と同じルートで瀬を渡り、
 この砂地の岸辺を歩いて、
 さらにそのすぐ上流をまた渡渉して向こう岸の森のなかに行きはったご様子。

 なんか、
 こんなあとを辿れるくらいクッキリした足跡見るのはじめて。
 それに、
 ヒグマも瀬を渡るときはやっぱりいちばん渡りやすそうなところを選んで渡るんやな~と、
 妙に感心してみたり。

 と、
 そんな落ち着いててええのか?
 
 なので、
 ホイッスルくわえて引き返しそうな姿勢のまま、
 いちおう対岸の岩盤際にベチャッとセミ叩きこんでみると、

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 間髪いれずガボッと出た。

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 フライをがっぽり飲み込んでガンガン走り回ってサイコウだった。



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 ちょうしこいてプール頭の流れ込みでもうイッピキ。

 20回くらいしつこく水面を流したあと、
 それまで使い倒し過ぎてヨレヨレのフライが水を吸い、
 流れ込みの波立つ流れに揉まれてフライがたちまち沈んだ。

 ので、
 ピックアップせずそのまま沈めて流すと一発でリーダーがグンッとなって、
 ピピッときてバシッとあわせるとドンッと掛った。

 期せずしてシンキングなセミの釣り。
 じっさいにセミが沈没して流れるのかどうかは知りませんが、
 このズボラな姿勢の釣りのおかげで……って思い出は過去にもたくさんある。

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 「ハックルを巻いた濡れ雑巾」と化した私家版マシュマロ・シケイダの2番。
 
 やつれ果ててポストもグラグラ、
 ラバーレッグの片方が千切れてすでに久しい有様ですけれど、
 まだまだイケますむしろこれから……。

  
背中は語る
 盛夏の山岳渓流にて。
 テレストリアルを飽食していたアメマス5態。

 唐草模様が凛々しい背中にご注目を。
 どれも同じ渓流のさほど広くない範囲で釣ったもの。

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 「迷路型の唐草模様」
 い~っぱい釣れました。


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 「斑点型の唐草模様」
 むちゃくちゃ釣れました。


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 おっきいのはほぼこの模様。
 「まんま昔のドロボウの風呂敷タイプの唐草模様」
 ぼくには充分過ぎるほどに釣れてくれました。

 体側の白点にもご注目を、
 典型的ないつものアメマスの水玉の配置ですね。

 このようなぶっといのを、
 大中小全体的に、
 もう数え切れんくらい釣り酔いしれた至福のドライフライ夏の数日間でした。



 そしてこいつ、
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 そのなかで、
 たったイッピキだけ、

 嗚呼…アメマスの模様デザイン担当の神様は、
 なにゆえこの子だけ、
 このような手抜きを?

 むしろ斬新?

 ぼくは初見でしたが、
 このタイプってけっこういるんやろか?

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 ここぞとばかりに毎日テーマを決めて、
 まえの晩にクルマのなかで巻いた試作的ドライフライを、
 あれやこれやとっかえひっかえして愉しみましたが、

 今夜ご紹介の一本はコレ。

 マーカーで真っ赤に着色した6/0くらいの太めスレッドに、
 固形ワックスをこれでもかと塗布して、
 そこにラムズウールとタップス・ピンクのシールズファーをダビング。

 濡らした指先でボディだけグリグリ揉みなはれ~。
 ピンク色に火照った柔肌の薄皮したから、
 真っ赤な鮮血がジワッと滲んできますのや……、

 そりゃあもうエロイ、
 ちゅうよりもグロイ?

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 ハックルはホワイティング4Bの茶色とジンジャーのヘンネックをグリグリ巻けるだけ巻きなはれ~。

 という、
 全体的にボワッとしたファジー型。
 ボディはお水たっぷり含んだ濡れ雑巾スタイル。

 なので、
 ハックルがまだ乾いていて、
 ドライフライとして水面に浮いているうちは、
 安定度突き抜けバツグンの水面膜ベッチャリぶら下がり型。

 なんだけど、
 濡れ雑巾と化したボディに、
 いったん水を含むとずっと濡れネズミのヘンハックル……、
 たちどころにすぐ沈みます。

 ここから本番。

 そうなったら、
 3X~4Xのぶっといティペットのまんま、
 白泡の泡立つ落ち込みやその巻き返し、
 岩盤の切れ目や沈み石の上手なんかに、
 ベシッッ!と強めに叩きこみなはれ。

 濡れ雑巾フライがグイグイ水中に沈むけど、
 これがまた極太ティペットの水中抵抗で沈みきらず、
 水面下一定層をサスペンドしながら流れて、
 クリアな水中のエアロドライ・オレンジがヨ~ク見えますのや。

 気分の問題もあるけど、
 インジケごと沈んでもまったく気にせずやってます。

 そ・し・て・
 パラシュート・スタイルに巻いたヘンハックルが、
 水中でワラワラ揺れながら水かきする様子にドキッとしなはれ~ ←ココ示唆するところ特大。

 フライを見失ってもダイジョウブ。
 アタリはねえ、
 ヌンッ…てかんじでリーダーにかんじるから。

 あと、
 流しきったらやわらか~くスイングさせつつフライを浮上させるのもサイコウ。
 サーッと浮いてきたアメマスがバクッと食うの丸見え。

 沈めるんだけど、
 ほとんど視覚で釣ってるかんじです。

 メッチャおもろい。

 ツボにはまるとマジヤバイよ。

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 キレイなサカナを記録に残したい気持ちは多々あれど、

 一刻も早くとっとと逃がして、
 余韻ヒタヒタでタバコ一服したい自分としては、

 サカナの写真を撮るのはヒジョ~にめんどくさい。

 なかでも、
 アメマスにかぎらずイワナ類はどいつもこいつもず~っとジタバタジタバタ……、

 お名残り惜しゅうはございますが、
 「あ~、もういいや、サヨナラ~」
 そんなんばっか。
  

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 「ちょっとちょっと、どっちいくのよ!」

 このままドドドッと上陸して、
 そのまま向きを変え、
 あれよとジャババッと流れのなかに消えていきました。

 たのもしいかぎりです。

 盛夏の精気バリバリやね。
 




晩秋百景2
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 車中泊の釣り旅は、 
 もちろん昼間の釣りが本番なわけですが、

 ぼくにとっては、
 夜もまた、
 ものすごくお楽しみの時間。

 昼間は釣り呆けて、
 温泉はいって、
 夕ご飯食べて、
 ベッドメイキングして、
 パジャマにきがえて、
 あとは寝るだけってかんじにしておいて、

 こんな半径5キロ以内だ~れもおれへんような樹海の山道を、
 誰はばかることもなく、
 すきな音楽かけながら爆音響かせてチンタラくるま走らせるのが、
 もうね~、
 たまらんのですわ。

 なんちゅうても深夜のこんな山道は、
 天然のサファリパーク。

 鹿にキツネにタヌキお馴染みの北の大地の動物オールスターズたちがワッサワサ。
 
 とくに秋はそんな動物たちが活発に活動しているので余計に面白い。

 この夜は、
 冬をまえにしてボッテボテに膨らんだタヌキどもが、
 そこらじゅうにたむろしていて和んだ。

 1キロくらい走るだけで、
 もう何十匹ものタヌキたちがクルマのライトにおどろいて右往左往。
 ドテドテバタバタ走り回っていた。

 今夜、
 この山のどこかで「秋の腹づつみ大会」でも開催されていたのでしょうか?

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 こお夜はめちゃくちゃラッキーやった。
 この美しい山道で、
 ヒグマにも御対面させてもろた。

 これで、
 これまで都合3回ヒグマに会ったけど、
 今回のがブッチギリでいちばんでかかった。

 顔から肩にかけての金毛が、
 クルマのライトに反射してギラギラギラッと輝いて、
 「うおおおっ!」
 とおもった刹那、
 まるで真っ黒な小山のような巨体が、
 筋肉の塊りをユッサユサ揺らすようにして、
 一瞬で森の奥深くに消えていった。

 あの俊敏さにくらべたら、
 シカなんかのんびりしたもんや。

 タヌキにいたってはトロットロ。

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 翌日の朝早く、
 ヒグマを見かけたあたりを散策して、
 その痕跡がないものかと探してみたら、
 こんなのを見つけた。

 アスファルトにせり出した芝が、
 ここだけベロンとめくれていた。

 めくられた芝の土はまだ湿っていた。

 足跡などは見つけられなかったから、
 これが昨夜のクマの仕業かどうか、
 真偽のほどはわからん。

 けど、

 なんでも、
 朝な夕なにカッキーンと冷え込むこの季節、
 アスファルトのほのかなぬくもりを求めて、
 アリとかもろもろの蟲どもが、
 こうした芝のしたに潜りこむらしい。

 で、
 それを知ってるヒグマが、
 この季節の深夜こっそり道に出てきて、
 この芝をベロッとめくって、
 その裏側でかたまってる蟲どもをごっそり舐め食うらしい。

 ためしに、
 ぼくも芝をめくってみようとトライしてみたけれど、
 はりめぐらされた根っこはカッチカチで、
 とてもじゃないけど無理だった。

 それなのに、
 ここだけ、
 なんか、
 いともたやすく、
 こんなにもキレイに、
 ベロンとめくられてる……スゲエな。

 やっぱプーさんパねえッスよ。

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 いつもの屁こき虫も、
 あたりにいっぱいいた。

 ホット&スパイシー……ですか?


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 話しはぜんぜん変わるんやけど、
 このニジマス釣りあげるの、
 ものすごい苦労した。

 フライが届くか届かないかギリッギリのところで、
 悠然とクルージングしながら、
 定期的にず~っとライズしていて、
 ようやくフライが目の前をイイかんじで流れても、
 見向きもしてもらえなかった。

 が!
 正午過ぎにバタバタッとエルモンのハッチがはじまって、
 こころなしか水面が色めき立ったようなほんの一瞬のときに、
 ミラクルがおこったんですわ~。

 掛けるまでも、
 掛けてからも、
 まさに丁々発止の一本勝負。

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 CDCのフェザーの先端を一枚、
 フラットに巻き止めて、
 そのうえにエアロドライを数束のせただけの、
 ハネオチ・スタイルとも、
 フローティング・イマージャーともとれるような14番。

 コレが、
 ボックンッと吸い込まれたとき、
 アタマのなかパーッと真っ白になった。

 まあ、
 それはええとして、
 この見事にパンパンの魚体の、
 口吻のとこ、
 見てくれる?

 このニジマス、
 口吻が左右両方とも、
 とれてしまってなくなってる。

 その原因はわかるよね?
 口吻のとれぐあいからして、
 きっとおそらくバーブ付きのルアーのシングルフックか、
 フライフックによる欠損かと推察される。

 もう一枚、
 ニジマスの写真いっとこかな……

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 このニジマスは、
 昨シーズンの初夏に釣ったもの。

 じつはこのニジマス、
 そのまえの年に、
 友人が一週間に2度も釣りあげた。

 釣れたポイントと、
 尾ヒレの欠損のカタチから、
 きっとそれで間違いないと思われる。

 友人が釣りあげたときは、
 二度ともパラシュート・パターンにあっさりバックリでた。
 そのときはヒキもすばらしかった。

 んだけど、
 その翌年はもうスレきっていて、
 水面を流れるドライフライのしたでギラッと光って、
 その日はもうそれっきりだった。

 で、
 その翌々日、
 いちばんいい時間帯に、
 忍び寄るようにポイントににじりよっていって、
 ハックルをむしりとったビートル・パターンを30センチほど沈めて流してイチかバチかの一発勝負。

 ギランッときてバシッと合わせてドンッとのって、

 「よっしゃっ!」
 おもわず声高らかに叫んじゃった。
 激しい闘いが予想された。

 んだけど、
 魚体の割にノタノターとあがってきたので?????
 
 取り込んでそのワケがわかった。

 このまえの年、
 友人が釣りあげたあとも、
 何度か釣られたのでしょう、

 尾ビレはネットの網目でザックザクに裂けていた。
 これじゃあ本来のフルパワーは出せないはずだ。
 しかも、
 魚体にはラインが巻きついた跡が、
 火傷のような古傷になっていた。

 そしてやはり、
 口吻が欠損していた。

 このように、
 ツリバリによって口吻がとれてしまったサカナは、
 その傷が証明しているように、
 我々に何度も釣られてくれる、
 まことにありがたいサカナだ。

 そしてまた、
 このような傷を負いながらも、
 たくましく生きているところに、
 胸が熱くなる。
 エライやっちゃとおもう。
 すごいな~とおもう。

 しかし、
 サカナ本来の美観というところで、
 この口吻がないだけで、
 もはや台無しといってもよいくらいに、
 ほんとに気の毒な姿になり果てている。

 釣り心が躍り出すような美しい流れと景観のなかで、
 愉しく苦労に苦労を重ねて、
 作戦を立てて、
 みごとに釣りあげたサカナが、
 このように我々の所業のせいで傷ついていると、
 もうほんとにガッカリだ。

 いや、
 がっかりだというとサカナに失礼だ。
 心の底から申し訳ないとおもう。

 そして残念ながら、
 このような姿にされてしまったサカナは、
 すこしも珍しくなく、
 とくに有名釣り場では体感的に、
 釣りあげた半数以上がこのような姿になっている。
 むしろ、
 口吻の欠損がない完全体のサカナが釣れたら、
 おどろいてしまうくらいの釣り場もある。

 ほんとに残念だ。

 じぶんは、
 全日本バーブレスフック強制委員会の会員になるつもりなんかサラサラない。
 そういうのは、
 他者に強制されるものではない。

 それにサカナからすれば、
 つきつめればバーブがあろうがなかろうが、
 どちらも大迷惑なはなしだ。

 だが、
 我々はサカナが釣りたい。
 なので、
 釣りバリのバーブをどうするかは、
 各釣り人の裁量のもんだいであって、
 「サカナを愛してやまない個人の襟持ち」だとおもっている。

 なんだけど、
 ぼくはものすごく快楽欲が深いので、
 サカナを釣りあげたところでは満足して完結できない。

 そのサカナを、
 最小限のハリ傷におさえて、
 まるでリリースしたサカナから「このボケカス~!」という捨て台詞が聞こえてきそうなかんじで、
 元気いっぱいに脱兎のごとく泳ぎ去っていくその後ろ姿を見届けてこそ、
 めいっぱいシアワセの余韻に浸れる。

 なので、
 フックにバーブがあると、
 そのシアワセに浸れないので、
 じぶんのフライにバーブはいらんとおもってる。

 きわめて自分本位な理由でバーブレスにしてる。

 ごめんね、
 えらそうなこと言っちゃって。
 
 
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