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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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カケスとエゾリスとテンカラ毛針
210110 (1)1

 エゾリスのファーをタッチダビングでボサボサに毛羽立たせて巻いたボディの真ん中らへんに、
 お馴染みブルージェイことカケスの肩羽根をパラッと一回転。

 ファジーなダビングボディのソフトハックルというよりも、
 テンカラ毛針伝統の素材「キジの剣羽根」に負けず劣らず、
 バリッと硬いファイバー質感のカケスの肩羽根をハックルに巻いたテンカラ毛針風。

 昨年の10月の終わりに、
 エゾリスのコンプリートスキンを販売させていただいたとき、
 ご注文をくださった方のなかに、
 「わたしはフライではなくテンカラ師なのですが……」
 とおっしゃる方がおふたりもいらっしゃった。

 ご注文をいただいた際のメールのお便りから察するに、
 ずいぶんと年季の入ったテンカラ釣り師さんであることがうかがえた。

 同好諸氏の方々からオーダーをいただくだけでも、
 毎回毎回テンション爆あがりメチャメチャうれしいのに、
 他の釣り分野の方にまで興味をもっていただけて、
 そしてご注文を頂けるなんて……もう感無量というかなんというか。

 これぞ冥利に尽きるというもの大感謝です。

 そして、
 そのようなオーダーをいただいて、
 そこに添えていただいた嬉しいお便りも愉しく拝読させていただき、
 ウルウル感激シ・ア・ワ・セ気分のまま、
 ひょいとタイイング机のうえを見てみれば、
 もっぱら額装用フルドレス・サーモンフライのスロートハックルにつかっていた、
 ブルージェイのハックルが何枚か所在なげに転がっているではないですか。
 
 ウッキウキに弾む感謝の気持ちと、
 グングン上昇していくモチベーションをいったん落ち着かせるべく、
 とるもとりあえず巻いてみたのがこの毛針。

 我が家の近所の森で拾った秘蔵の宝物カケスの肩羽根と、
 北の大地のミラクルな天然ダビング素材エゾリスの、
 特選道内産素材2種の組み合わせ。

 ここオホーツクの地から、
 ニッポンの渓流釣り文化「テンカラ」に最大限の敬愛の念を込めて。

210110 (2)2

 さっそく釣り場に持参して、
 ポチャンと水中に投じてみれば……、

 ファー全体がとろけるように水に馴染んで、
 フワフワユラユラとなびき揺れているボディのなかから、
 鮮明な青と黒の縞模様をした硬い羽根ファイバーが数本、
 力強くスックと立ちあがって生えている。

 ナチュラル・テイストなダン色エゾリス・ボディと、
 カケスの羽根の青白黒ダンダラのファンシー模様。
 いわば対極の色調であるにもかかわらず、
 こうして流れに浮かべたり沈めたりしてみると、
 なにゆえこのように違和感なく自然に調和するのであろうか?

 なんかものすご釣れそ~ってかんじなんだけど。

210110 (6)6
 
 ほとんど止水にちかい大プールのワンドの奥、
 そこにノーウエイトなこのフライをゆっくりゆっくり沈めていると、
 フライにひっぱられてジワジワと沈んでいく水面に浮いたリーダーが、
 とつぜんツッツーンと元気いっぱい引き込まれて……、

210110 (3)3

 ほんとうは、
 新緑のころや初夏の季節、
 渓流のハイシーズンに水面あるいは水面直下を流して、
 ヤマメやオショロコマなんかを釣るのこそが、
 この蝦夷テンカラ毛針の気分。

 なんだけど、

 冬枯れの季節にディープウォーターなニンフィングにつかっても、
 なかなかの効きっぷりだった。

 お戯れのシャレで巻いたつもりが、
 すっかり本気になってしまった作例のひとつ。

210110 (5)5

 ヘッド付近にハックルを巻くノーマルなソフトハックル・スタイルではなく、
 このように、
 ハックルをボディ中央付近に巻くのが、
 古典伝統テンカラ毛針の気分でもあり作法。

210110 (4)4

 かんがえてみれば、
 ブルージェイの肩羽根の美しさも、
 エゾリスのファーの独特な質感も、
 ほかに代用できるものがない唯一無二の素材。

 ああ……たまらん。
 ホンマええわあ。

エゾリス・ダビングのマーチブラウン・ゴマダラ仕様
200722 (1)1

 つかっているフックはTMC102Y の9番。

 ライトワイヤー・ノーマルシャンクの軽量ドライフライ・フックながら、
 独特なリマリックベンド気味の形状とブラック・フィニッシュで、
 このテのウエットフライを巻いてもたまらなくカッコエエ。

 モダンクラシックですな。

 クイルウイングはお馴染みのコック・デ・レオンのヘン・セカンダリークイル。

 テイルとスロートハックルもレオンのヘン・フェザーなんやで。

 コンプリート・ウイングの根元にいっぱい生えている、
 ちいさなウイングカバー・フェザーに「ハックルセパレーター」を塗布して。
 ファイバーをバラけさせてから巻いた。

 クイルウイングとおなじ鳥からハックルやテイルも採っているというわけ。
 なので、
 ウイングとスロートとテイルの質感や模様がまったくおなじなところがオシャレだなと気に入っている。

 んで、
 ボディにはエゾリスのファーを、
 刺激渇望なエゾジカ毛販売促進特大号←ここクリック。
 この過去記事にてとりあげたディアヘアカディスのボディ作例と、
 そっくりそのまままったくおなじようにダビングした。

 ほんのすこしだけ間隔を開けながら、
 ボディ全体に密に巻いたオーバルティンセルの隙間、
 溝になっているところに、
 エゾリスのファーを挟むようにダビング。

 すると、
 ファーがパーマハックルのように立ちあがったボディになる。

 このダビング・ボディに目下ハマり倒しております。

 ディアヘア・カディスのようなドライフライから、
 こうしたスタンダードなウエットフライ、
 そして真打、
 ファジー・スタイルなモジャモジャ・ニンフまで……、
 フライのジャンル問わず採用しまくり実績度数めちゃ高め。

200722 (2)2

 もう何度も書いてるけれど、
 エゾリスのファーの真骨頂はなんといっても「水馴染みの良さ」
 水面にフライを落とすやいなやサッと吸水してスーッと沈んでくれる。
 そのくせ、
 微細なファーが流れの抵抗をバッチリ受けて、
 振動や動きを演出してくれる。

 例えるならば、
 「ボディがカゲロウのニンフのようにエラ呼吸しているウエットフライ」

 水中のウエットフライにテンションかけるじゃん、
 すると、
 毛羽立ったボディ全体がサワサワ~ッと揺れるというか振動すんの。

 んで、
 そんなファー・ボディの表皮のしたで、
 金色のティンセルが鈍く輝いているのが丸見え透け見え。

 たまらんデ。

 そして釣れるデ。

200722 (3)3

 本日は、
 6フィート半2番のショートロッドに、
 竿よりもやや短いショートリーダーつけて、
 そこに6Xティペットを70センチくらい足して、
 このウエットフライを結んで、
 このような小さな落ち込みが連続しているスポットウォーターな渓流を、
 エレガントにテクニカルに釣りのぼるデ。

200722 (4)4

 流れ出しの落ち込み手前のヒラキのところで、
 リーダーがツンッと引き込まれて……、

200722 (5)5

 落ち込みの横の巻き返しのところに、
 下流からまっすぐ投げてアプローチ。
 たちまちドラッグがかかるけど、
 それでいいの。
 水面直下をスイーッとひっぱられるフライにバシャッと……、

200722 (6)6

 大きな岩の裏側、
 流れが渦を巻いている深みのところに、
 フライをバシッと叩きこんで、
 そのままスーッと送り込むと、
 リーダーにヌンッと重みが加わるような感触がかんじられて、
 間髪いれずビシッと……、

200722 (7)7

 この小渓流ではちょいスケールのでかい深瀬、
 下流からまっすぐ上流に投げてラインにもリーダーにもテンションがかかった状態で流してみれば、
 お茶っピーなヤングの猛攻鳴りやまず。
 釣っても釣っても次から次へとツツツーーンッとリーダーが水中に引き込まれて……。

 こんな、
 アップストリーム・アプローチなウエットフライの釣りの、
 ツツーンッとリーダーが鋭く反応するアタリが、
 なんちゅうかもう、
 おもしろ~ておもしろ~て……。

200722 (8)8

 午後おそくから夕暮れまえまで、
 一本のフライで酔いしれるように夢中で釣って、
 さいごにしとどに濡れたフライをつまんで、
 フッと息を吹きかけて水気を飛ばすと、

 釣りあげたりバラしたりフッキング・ミスしたり……、
 数十匹のイワナたちに齧られまくったウエットフライ。
 クイルウイングはすでにひしゃげてひさしく、
 もはや原形はとどめずソフトハックルのようになってはいるけれど、
 ボディにダビングしたエゾリスのファーは、
 まことに生命感ムンムンで絶妙に毛羽立っていて、
 これからが本番でっせ……みたいなフライの佇まい。

 たいへん満たされ満足して、
 フライパッチにフライを大事に仕舞って川からあがり、
 帰路についたのだった。

 帰ってひと風呂浴びて夕御飯たべたらタイイングデスクのまえに座って、
 またエゾリスの毛むしっちゃお~……なんつって。


 
Feathers,Hairs & Furs at the Control Vol.2
200519 (1)1

 アーガス・フェザントのテイル・カバー・クイルをハンプバック・ウイングにあしらったマーチ・ブラウン風サイズ3/0。
 
 先月の初めころ戯れに巻いてすっかりお気に入り。
 それからずっと、
 タイイング机のいつも眺められる特等席に鎮座している。

 鬱屈とした重い気分の日々がずっとつづいている。
 朝、
 目が覚めるたび「ハァ~アやだなあ」とため息ひとつ。

 渋々布団から抜け出してカーテンを開け、
 作業場の明かりを点けると、
 まずこのフライが視界に映る。

 すると、
 かるくときめいて、
 ちょっと気分が弾む。

 けして釣りにつかうことはないけれど、
 こんなふうに愛でられるフライが手元に置いてあるのっていいな。

200521 (1)1

 つい先日、
 ご注文をくださった方の元に送らせていただいた、
 ドライフライとウエットフライ私的セレクションのフレーム。

 むしろ、
 製作した本人が気に入って写真に撮り、
 パソコンの壁紙にして眺めている。

 どのフライも奇をてらわない伝統のスタンダード・スタイル。

 なんだけど、
 素材も巻き方もぜんぶ私家版。

 温故知新をテーマにした2020年度版というところ。

 新しいことを発見するために、
 過去を理解して実践することがいかに重要で、
 いかに豊かで深いことか身に沁みる。

 薄っぺらいことはしとうないねん。

200519 (13)13

 数年まえ、
 志半ばで故人となられた方の遺品のなかから見出した一本。

 生前、
 その方が英国の釣り具オークションや古物商などから収集されていた、
 古い時代のフライボックスのコレクション一式が、
 いろいろな経緯を経てワタシの手元にやってきた。

 なかには、
 万人が認めるお宝もいくつかあった。

 けれど、
 こうしたマニアックな趣味の常で、
 まだ経験も知識も浅いコレクターなら誰しもが勉強代として通過するであろう、
 「……まんまとつかまされはったんやな……」
 という、
 夥しい数量のジャンクも山積み。

 そしてそのフライボックスのなかにズラッと並んでいた、
 経年劣化はなはだしく錆びついて腐っている、
 ただ古いというだけのこれまたジャンクなフライ群。

 そんな、
 ゆうに数百本を越すゴミのなかに、
 なぜだかたった一本、
 コレがまぎれていた。

 ハッとしてボックスから摘まみあげた瞬間、
 劣化したファイバーが惜しくも数本ポロポロとれてしまうほどの傷み方ではあったが、
 仔細じっくり観察してみれば……、

 おもわず鳥肌が立った。

 現在のフックサイズに換算して8番ほどの小さなフックに、
 レシピどおり全ての素材が巻き留められているフルドレス・ジョックスコット。
 もはや、
 原形を留めないほどボロボロに傷んではいるけれど、
 全体のバランスや素材の量や配置から察するに、
 あっぱれ見事な技術の逸品であることが想像できる。

 このサイズのフックに、
 このフライをこのように巻くことが、
 どれだけ修練の賜物であることか……。

 そして、
 マイクロサイズなインディアンクロウやトウキャンにコティンガなどなど、
 使われている素材はすべてホンモノ。

 そんなミクロな羽根素材を収集するだけでなく、
 それを使いこなすことが、
 どれだけ執念の賜物であることか……。

 尋常じゃないデこれは。

 しかも、
 ズラ~ッと並んだフライのなかで、
 なぜかこのフライだけがものすごく使用感が漂っている。

 サカナのヌメリによる素材の固着をかんじる。
 血糊のようなものも付着していた。

 あきらかに歴戦のツワモノであっただろうことが窺える。

 一緒に並んでいたジャンクなフライ群が巻かれたであろう時代から想像するに、
 このボックスの先々代のオーナーもまた、
 このフライを誰ぞ前時代の大先輩から譲り受けたのではなかろうか?

 遠いかの地の、
 往年の時代、
 いつ、
 だれが、
 このフライでどのような物語を刻んだのか……、

 そしてそのフライが現在、
 たくさんの時代を超えて、
 いろんな道のりを経て我が手元にある不思議な縁。

 このフライを巻いた方は、
 まさか自分のフライがこのような運命を辿るとは思いもしなかっただろう。

 そしてまた、
 おおいに僭越ながら、
 数百を超すジャンクに埋もれていたこの一本を、
 とんでもない価値あるものとして見出すことのできた我が審美眼は、
 けして一朝一夕に培われるものではなく、
 長年の経験によって我知らず備わったもの。
 その「見る目」をこそ、
 じぶんにとって数少ない財産として誇りたい。
 
 語り継ぐべき古典は、
 こうして引き継がれていくものなのか。

 期せずして尊い歴史のバトンをうけとったワタシは、
 また誰かにこのバトンを託すことができるだろうか。

 200519 (14)14

 数年まえ、
 ティンセルやシルクフロスのメーカーとして絶大な信頼をよせていたラガータンの先代が亡くなって、
 製造販売をやめる、
 という事態になったことがあった。

 ちなみに現在は誰かが引き継がれて、
 また復活されているとの由。
 現行品はじぶんはまだ見ていないけれど、
 まずはひと安心というところ。

 なんだけど、
 当時はものすごく慌てた。
 ティンセルに関しては死活問題ですよ。

 そんなわけで、
 ラガータンのデッドストックや在庫あればなんでもありったけください。
 と、
 お知り合いのプロショップ関係者各位に声をかけたことがあった。

 ゾクゾク集まってきましたがな。

 めったにつかわないというか、
 普通ならまずつかわれないサイズと色の売れ残りばっかり。
 
 なかでも、
 極太サイズのゴールド・オーバルティンセルがどっさり。

 大見栄きった手前、
 ありがたくしかたなくぜんぶ購入さしてもろたけど……、
 なににつかうのよ?ソレっちゅうやつ。

200520.jpg

 しかしいま、
 ここにきて我が家では、
 この極太ゴールド・オーバルティンセルが空前の大ブーム大爆発中。
 
 あのときの大失敗から転じた幸運を噛みしめております。

 作為的に毛羽立たせたダビングボディではなく、
 ヒグマやエゾリスのファーがボディ全体からフワッと生えているような……、
 そしてその下から、
 まるで金色のクイルボディのように変化した極太ティンセルが透けている。

 これやねん、
 このかんじが表現しと~てずっとアレコレやっとってん、、
 と、
 おもわずワクワクする、
 ワタクシ的満足かつ理想のファジー・スタイルなボディができました。

 それは、
 ヒグマの金毛をつかったドライフライにも、
 エゾリスのファーをつかったウエットフライやニンフにも……、

 蝦夷フライズ・プロジェクト水面下でイロイロ拡がって。

 過剰在庫になって持て余していた我が家の極太ゴールド・オーバルティンセル。
 だったんだけど、
 現在、
 ティンセル類を収納した引き出しを開けては、
 「キャハ、まだこんなにようけあるやん当分いけるやん」
 ニヤついちゃうヨ。

 この、
 鬱々と悶々と引き篭もる毎日のなかで、
 アッと思いついた極太ゴールド・オーバルティンセル私家版ボディ成形スタイルは、
 ワタシの日々の暮らしの活力の源。

 人生、
 なにがどう転んでいくのかホンマにわからんもんですな。

200521 (2)2

 先月と今月にマーヴェリックHP のコラム欄に掲載していただいた拙コラム記事にリンク。
     ↓
 コンプリート・ウイングからクイルをバラして炙って直して巻いてウットリの巻
 私家版シルバーマーチブラウン・フルチューニング仕様、スロートハックルにこだわるの巻
 私家版シルバーマーチブラウン・フルチューニング仕様、ウイングにこだわるの巻

 この三つの記事をまとめているときに、
 この極太オーバル活用方法に「アアッこの手があったか!」と思いが至ったのだった。

 いっしょうけんめい書いたかいがありました。

 そんなわけで、
 このコラムのオマケ的シルバー・マーチブラウンのヴァリエイション作例を……、

200521 (8)8

 TMC2312 10番のロングシャンク・フックのソラックス部分に、
 エゾリスのファーをほんの少量毛羽立たせたタイプ。

 ファーがしっかり吸水してくれて水馴染みの良さ際だつスタイル。

200521 (9)9

 TMC9300 8番のソラックス部分に、
 秋ヒグマの柔毛をよく揉んでクシャクシャにしたものをごく少量毛羽立たせたタイプ。

 たったこれだけの量でも、
 フロータントをここにグリグリ塗布すると、
 このようなウエットフライをものすごく良い感じで張り付くように水面に浮かせることができる。
 クイルウイングを水面にちょこんと突き立てるバランスで。

 このテのスタンダード・スタイルなウエットフライを水面に浮かせて流すテク、
 ちょっとバカにできませんよ。
 ときとして威力絶大。

200521 (3)3

200521 (4)4

200521 (5)5

200521 (6)6

200521 (7)7

 つかったフックは「がまかつ」のSC15 の6番。
 セイゴバリ型の本来はソルトウォーター用フック。

 シルバーマーチブラウンなので、
 フックも銀メッキのやつでもええやん、
 という安易な発想。

 でもあるけれど、
 フックの形状的に6番サイズであっても、
 フック・シャンクの長さは通常のウエット用フックで12番くらいの長さ。

 超ワイドゲイプ・ショートシャンク。
 そしてライトワイヤーながらものすごく頑丈。
 かつ、
 ニッポンの釣りバリ伝統のフッキングの良さ追求型セイゴバリで、
 ライトな小型ウエットフライってどうよ?

 みたいなところ、
 はやくお試ししてみたいものです。

 
Feathers,hairs & Furs at the Control
200424 (1)1

 夢は夜ひらく。

 衝動的に、
 無秩序に、
 無計画で、
 無思慮に、
 そのときいじりたい素材を、
 気分のおもむくままに……。

 そして、
 今宵もまた夜は更けていくのでした。


200424 (2)2

 グレート・アーガスフェザントのメスのセカンダリークイル。

200424 (3)3

 ボディはオスのエゾジカと、
 各色にダイドしたものをフレアさせてトリミング。

 スロートハックルはオスのアーガスのボディハックル。

 ハックルの根元のところに、
 エゾリスのファーをループダビングで一回転。

 エゾリスのファーはたちまち水に濡れて、
 フワ~ッととろけるように馴染んでハックルにしなだれかかる。
 ので、
 ハックルの根元のところに適度なヴォリューム感がでて、
 かつユラッとゆらめく動きが強調される。

 エゾリスのファーで巻いたウエイテッドニンフからの転用アイディアのひとつ。


200424 (4)4

 アンダーソン・フェザントのテイル・フェザー。

 シマウマみたい。
 そんなわけで別名ゼブラ・フェザント……言い得て妙。

200424 (5)5

 エゾジカの脇腹の純白の毛と、
 背中の毛をマーブル模様にフレアさせて刈り込んだボディのうえに、
 シマウマ模様の羽根を載せて……。

 ヘッドは漆黒のオストリッチ・ハール。



200424 (6)6

 アンダーソン・フェザントのテイル・カバー・フェザー。

200424 (7)7

 エゾジカ・ヘアーのイリジスティブル・カット・ゴマ塩ちらしエゾリス添え。

 スパンディア・ボディ末端に、
 金のタグがチラッと覗いてるねんで。


200424 (8)8

 ブラウン・アンダーソン・フェザントのテイル・フェザー。

 珍キジ羽根ワールド選手権に出場できるんちゃうの?この羽根。

 

200424 (9)9

 スパンディア・ボディは、
 エゾジカの背中のヘアーの、
 色味の薄いヘアーの根元付近と、
 色の濃いヘアー先端部分を交互にフレアさせて縞々模様にフレアさせてトリミング。

 なんでだかディアヘアー・スパンボディの、
 羽根部分が激レア希少キジ羽根…メチャ高級大型マーチブラウンってところでしょうか?

 ワタシときどき、
 このようにメチャ無茶な衝動にかられて、
 フライの製作後にハッと我にかえることがあります。

 そして、
 ここまでくると自分が自分でないようなハイ状態になっているので……、

200424 (12)12

 ま、
 いいか、
 なんつって、

 こんどはブラウン・アンダーソン・フェザントのテイル・カバー。

200424 (13)13

 まるで全身ゾンカーのようにガードヘアーをおっ立てた状態で、
 ループダビングして巻いたエゾリスのボディ。

 水中でのユラユラ感エロエロ。

 エゾリスのファーは、
 繊細なガードヘアーが全身先端がビシッとそろっているうえ、
 アンダーファーが極細でありながらストレート。
 そのためすごく意図通りに巻きやすい。
 まるでループダビングされるためにあるような素材だ。

200424 (10)10

 アンダーソン・フェザントのセンターテイル。

200424 (11)11

 ボディはエゾリスの脇腹の白い部分をループダビングしてシマウマ作って〆ました。

 気がすみました。

 おやすみなさい。

私家版マーチブラウン
   190904 (1)1

 コック・デ・レオンのセカンダリークイルをウイングにつかった私家版シルバー・マーチブラウン。

 特製パール・シルバーのギラギラ乱反射ボディと、
 全体的にダークトーンなウイング。
 メリハリの効いた色調のコントラストが「その気」にさせるのか?
 万能型小型ウエットフライとして効き目抜群の当社ベストセラーのひとつ。

 話しはすこし変わるんだけど、

 ことあるごとにドライフライ各種のご注文をくださって、
 いつもたいへんありがたくお世話になっているだけでなく、
 まだお会いしたことはないけれど仲良くしていただいている東北地方在住のお客さまが、
 このようなメールを送ってくださった。

 「じつはウエットフライやニンフにもすごく興味があって、
 挑戦してみたい気持ちはあるけれど、
 どうも敷居が高いといおうか、
 なんだかとても難しそうで躊躇してしまって、
 いつも結局ドライフライしかやらないっていうか、
 やれないんですよねえ……」
 との由。

 で、
 またちょい話しはズレるけど、

 この方に限らず、
 つねづね格別の御贔屓をいただいているお客さまへのお礼として、
 ものすごくささやかではあるけれど、
 ご注文いただいたフライを送るとき、
 じぶんのフライボックスから選んだフライなんかを、
 ちょっとしたオマケとして添えさせていただいたりしている。

 と、
 そんなオマケ選びがじぶんにとっても密かな愉しみにもなっている。

 そんなわけで、
 イタズラ心もあって、
 この方にはあえて、
 我が特製シルバーマーチブラウンを数本オマケとしてご注文品とともに送りつけ、
 メールでくそエラそうに講釈垂れた。

 「さいしょは竿もラインもリーダーもティペットもそのときつかっているドライフライの道具立てそのまんまでいいです。
 それで、
 ポイントの上流側にソ~ッと立って、
 このウエットフライを斜め下流に投げて、
 とくになんにも操作しないでダーッと扇状に流してみてください。
 流しきったらすぐ打ち返したりしないで、
 そこでひと呼吸おくのが大事なコツです。
 ブワーッと流れを横切ったフライを追ってきたサカナが、
 ここで喰いついてグググンッと勝手に向こうアワセでハリ掛かりします。
 そして、
 そのあとすぐピックアップしないでゆっくりリトリーブしながら手前までたぐってみてください。
 たぐっているときにもよくグググンッてかんじのアタリあります。
 そうしたら、
 またちょい下流に下がって同じこと繰り返してみてください。
 とにかく、
 こうやって釣るとアタリはグググンッてハッキリ手元に伝わりますので心配ご無用です」

 とか、

 「無理してやろうとせずに、
 イブニングで日が暮れてドライフライが見えなくなってからとか、
 渓流を釣りのぼって川沿いに下ってくるときとか、
 ドライフライのついでに機会があれば気楽にやってみてください」

 だの、

 「しつこいようですけど、
 最大のコツはな~んも難しく考えないで気楽にやってみることですよ」

 とか、

 「メンディングだのスイングだのターンだの、
 さいしょはイメージできなくてワッケわからんかもしれないけど、
 実際にウエットフライでサカナを何匹か釣ったりアタリの感触を体験すれば、
 …あ、なるほどこういうことか~…なんて頭じゃなくて身体で理解できますので、
 そんな小難しい用語群なんかおそるるに足りませんよ~」

 なんつって、
 ウエットフライの扉のまえでモジモジしている若い子羊クンを、
 オッチャンが言葉巧みに?そそのかし、
 そしてたぶらかしたったのだった。

 と、
 そんなメールを送ったのが今年の春。

 で!

 つい先日、
 いつものドライフライのご注文ではなく、
 な~んと、
 熱い想いが伝わるお手紙メールとともにウエットフライ各種のご注文、
 いただきました!感激大感謝。

 しかも!

 そのありがたいご注文メールには、
 すっばらしく見事なでっぷりヤマメの画像が添付されており、

 さらにしかも!

 水辺に横たわるそのヤマメのお口元に、
 我がシルバーマーチブラウンがキラリと光っておるではないですか!

 パソコンの画面みながら、
 おもわず「やったあ!」ガッツポーズ。

 と、
 このようなアプローチを経て、
 ワタクシみごとに迷える子羊クンを釣りあげました。
 大物ですよ。
 ワッハッハと笑いが止まらん。

 ぶっちゃけ、
 じぶんがじぶんのフライでサカナ釣るのなんかよりも、
 じぶんのフライでお客さんを釣るほうが、
 はるかにうれしいモチベーション上昇イマジネーション向上やる気度数アップ。

 こんな幸せな仕事させてもろて、
 皆さんほんとにありがとうございます。

 で、

 ここからようやく話しの本筋なんだけど、

 ウエットフライ初心者の方に、
 なにゆえシルバーマーチブラウンを最初の一本としておススメしたかというと、

 これはあくまでも私見ではあるけれど、

 適度なヴォリューム感があって、
 いかにも虫っぽいフォルムながら、
 ティンセル・ボディのために水流の抵抗を受けにくい。
 そのため、
 着水と同時にスッと水を切るように水面下に沈んでくれて、
 そのまま安定した姿勢を保ちつづけることができる。
 なので、
 スイングさせているとき過度なドラッグや水流の抵抗がかかっても、
 フライが不自然に水面に浮きあがってしまったり、
 はたまた水中で回転したりすることがなく、
 どのように流しても一定の層をバランスの良い姿勢で泳がせやすい。

 というところがなによりの理由。

 つまり、
 ウエットフライの入門編として、
 ダウンストリームなアプローチでラインを張った状態でスイングさせる釣りには、
 シルバーマーチブラウンはとても扱いやすく理にかなっているようにおもう。

 このパターンが「釣れるウエットフライ」として昔から定番なのは、
 キラキラ光るとか虫っぽいとかいうフライのイメージ的な見映えにくわえて、
 どのような流れの状況でも安定してスイングさせやすいという、
 機能的なところがものすごく大きいようにおもっている。

190904 (2)2

 転じてコチラ、
 エゾリスのファーをループダビングでファーハックル化させて、
 ボディ全体に毛羽立たせた状態で巻いたマーチブラウン。

 ものすごいヴォリューム。
 モッコモコ。

 吸水性と保水に優れたエゾリスのファーなので、
 このヴォリュームでもただちに水を吸って水面下に沈む。

 なんだけど、
 全体が毛羽立っているので、
 シルバーマーチブラウンの沈み方や流れ方とはまるで異なり、
 流水の抵抗をモロに受ける。

 これがミソ。

 フライを充分に沈めながらラインにじわっとテンションをかけて、
 やわらか~くソフトにスイングさせると、
 流れの抵抗を受けとめたフライがスーッと自然に上昇してくる。
 という、
 「縦のターン」を演出するにはうってつけ。

 またさらに、
 ナチュラルドリフトこそこのテのボサボサボディ・ウエットフライの真骨頂。
 ボディ全体が吸水して水に馴染んでいるので、
 そのぶん流れの抵抗がかかってゆっくりジワ~ッと流れてくれる。

 と、
 そのように流せれば、
 とうぜんサカナがフライをくわえている時間は長くなるし、
 サカナのアタリもより明確に伝わる。

 というわけで、
 ここでも難しく考えすぎないで、
 きわめて大雑把に、
 ティンセルやフロスなどをつかった細身で固いボディのウエットフライはスイングさせる釣りに向いていて、
 ボサボサに毛羽立ったヴォリュームのあるダビングボディのパターンはナチュラルドリフトな釣りに向いている、
 くらいのイメージで、
 ウエットフライ初挑戦に臨んでいただけますと、
 だいたい外さないんじゃないかな~とおもってます。
 
 190904 (3)3
 じぶんはぜんぜん詳しくないんだけど、
 この小説は文豪の一大出世作?なんですよね?

 じぶんがまだ20代のころの多感な時代、
 この小説から伝わってくる、
 著者の剥き出しの赤裸々な情念というか、
 灼熱のマグマのような熱気を直球で受け止めてしまって、
 いてもたってもいられなくなったのをハッキリ憶えている。
 
 無我夢中で読みふけり感動し興奮しズドンと深くえぐられるように衝撃を受けただけでなく、
 「オレもなんか書きて~~~」なんつって若気の至り、
 じぶんでもワケがわからないままに奥底から創作意欲をメラメラ掻き立てられた、
 たくさんの名作群のひとつ。

 さいきん、
 なぜだかそんな懐かしい小説たちを無性に読みなおしたくなり、
 どこかすがるような気持ちでアレコレ手当たり次第に再読している日々。

 もはや2週間ほどまえの、
 シトシト雨が連日ふったりやんだりしていたとき、
 夜更けからこの本を読みはじめたらどうにも止まらなくなってしまって、
 読み終わったら白々と夜が明けてしまった。

 50代半ばにもなって、
 若いころに何度も読んで感銘を受けた本を久々に再読して、
 あのころとは受け止め方のちがいはあれど、
 なんだかもうどうしようもなくカーッと熱くなる気持ちに変わりはなく、
 根っこのところがすこしも変化していないところを再確認。
 それって、
 感性の維持というところで喜んでいいものなのか、
 なんら成長していないというところで嘆くべきなのか……。

 こうなると、
 もう寝ていられない。

 カッカと火照る気持ちをもてあましながら、
 そのくせ、
 そんなじぶんをどこか愛おしいとおもいながら、
 夜明けの川辺に立った。

 霧雨の朝。

 増水気味の流れ。

 条件はすこぶる良さげ。

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 ボディ全体にヒグマのちょっと特殊なファーを薄く毛羽立たせてダビング、
 そしてフライの喉元に赤いシールズファーをスロートハックルのように散らせた私家版マーチブラウン。

 つかったフックはTMC9300 の8番。

 軽いドライ用フックに巻いてあるのと、
 なによりもボディに巻いたヒグマのファーの不思議な浮力で、
 ちょっとやそっとでは沈まない仕様になっている。

 水面に浮いているあいだはドライフライとしてつかうし、
 沈んだらそのままウエットフライとしてつかう。
 ナチュラルに流してもつかうし、
 スイングにもつかう。

 今シーズンの初夏、
 このフライのボディにつかったヒグマのファーの特性を探るため、
 ヒゲナガの時期のイブニングにこのフライばかり集中的につかっていた。

 夕暮れがちかづいて、
 バンク際で羽化したてのヒゲナガにシビアにライズしているやつを狙って、
 まずドライフライとしてつかうじゃん。

 で、
 完全に日が暮れるころにはフライがしとどに濡れそぼり、
 サーフェイス・フィルムの下側にようやくぶら下がっている、
 みたいなかんじになるので、
 それをそのままスイングさせてスケーティング、
 あるいは竿先をブルブルふるわせながらフラッタリング。

 暗がりのなかで苦労していちいちフライを交換しないで、
 水面も水面下も狙えて、
 自然に流すのも動かすのも、
 ぜんぶ一本のフライで演出できると、
 時間に追われるイブニング・タイムにココロの余裕ができるのが、
 ものすごく有利。

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 と、
 そのようなフライを3Xのティペットに結んで、
 この白泡うずまく落ち込みに叩きつけてみた。

 何度も何度もビシビシ叩きつけた。

 さいしょはポカッと軽々水面に浮いていたフライが、
 白泡をたてて川底に巻き込む流れの筋にのり、
 スーッと水面下にもぐっていく。

 そのまま自然に流して、
 白泡の切れ目あたりまで流れたくらいで、
 かる~くラインをはってテンションをかけ、
 フライをフワ~ッとスイングさせつつ浮上させて……、

 というのをしつこくしつこく繰り返した。

 これ、
 ワタシの経験上の持論なんですけど、
 このような白泡ウズまく厚い流れに潜む夏の大物ニジマスは、
 もっとも確率の高い一投目で反応がなくても、
 ここぞという場所ではそこであきらめず、
 あのテこのテを駆使してアレコレとアプローチを変えながら、
 もうエエっちゅうくらいしつこく狙っていると、
 どうしてだかいきなりドーンと出ることがよくある。

 このような川のポイントを探って歩く釣りでは、
 浮かせるのにも沈めるのにも扱いやすく、
 どのようにでも都合よくつかえるフライを好んでつかうようになったのには、
 このような理由もある。

 で、
 じぶんの立っている位置を刻々と変えながら、
 フライを投げる角度を変え流す筋を変え層を変え深さを変え動きを変えながら、
 ズーッと流しつづけてかれこれ20分くらいだったか、
 フライはまさに白泡の真下でモミクチャに流れているとき、
 かるくテンションがかかっているラインに、
 まるで水中のなにかが引っ掛かったような重みが微かに感じられた。

 春先から初夏の季節とちがって、
 この時期のニジマスのアタリは大物であればあるほどに、
 いつもものすごく微妙。

 「あっ」
 とおもってグイイッと竿をあおった。

 一瞬というかしばらくのあいだ、
 川底に根掛かりしたのかとおもった。

 けれど、
 フライは水面下ほとんど沈んでいないはず……。

 あれ?
 
 とおもった瞬間、
 ものすごいチカラでこの激流のなかをサカナが上流にむかって走りはじめた。

 しかも、
 どんどんどんどん加速していくではないか。

 厚い流速の流れなど意にも介さないような走りで、
 大小の岩がゴロゴロ転がっている荒瀬の川底を縫うように這うように、
 そして狂ったように走っていく。

 ここでいきなり方向転換されて、
 下流に向きを変えられたら……やられちゃう。

 はるか上流にある流れのゆるいプールまで一気に走ってくれたのは、
 ものすごい幸運だった。
 3Xの極太ティペットにモノをいわせて、
 ここで強引に勝負にでた。

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 真夏のニジマス。

 鼻先に、
 過去の激闘の痕であろう古傷があった。
 百戦錬磨のニジマス。

 めちゃくちゃウレシイ。

 6,3フィート5番の短竿、
 9フィートくらいしかない短いリーダー、
 そして3Xの太いティペット、
 という道具立てで釣れたので、
 なおさらドヤ顔チカラ一杯のガッツポーズ。

 なぜなら、
 流れを探るアプローチからサカナとのファイトまで、
 この道具ではなにからなにまで圧倒的に不利だから。

 勝負が不利であればあるほどに、
 その勝利の美酒は甘美。

 それをこそ味わいたくて……。

 
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 熟したトマトのようなホッペタの紅色が、
 筋肉質な尾びれの付け根にまで鮮明に走って浮き出ている。

 晴天の陽の光のしたで見たかった。

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 濃厚なグレイ色のヒグマのファーのあいだに、
 赤いシールズファーがしなだれがかって膨らみ、
 まるでボディに血管が走っているようだ。

 サカナを放して、
 そんなフライをボ~ッと眺めながら、
 川辺の岩に座って放心状態でタバコを吸っていると、
 徹夜明けの朝、
 もはや意識が朦朧としてきて、
 さっきまで身体中にみなぎっていたカッカとたぎる熱気が、
 シューッと音を立てるように抜けていった。

 完全燃焼だった大捕りモノの余韻と相まって、
 早々と、
 あっけなくガソリン切れました。

 ほんのちょいまえまで、
 このように高揚した気分の時ならば、
 一晩寝ないでそれから釣りしても、
 どうってことないはずだったのに……。

 なのになのに、
 無意味に年齢だけ重ねちゃってホンマにもう。

 あらがいようのない、
 このかんじ。

 さびしいことよのう……。
 ご自愛しなくっちゃ。

 帰路、
 クルマを運転しながら、
 高揚してるんだか朦朧としているんだか、
 もはや判然としない霧のかかったアタマのなかで、

 ……コック・デ・レオンのセカンダリークイルは、
 ルースターであれヘンであれ、
 ウエットフライのウイング素材として極めつけに扱いやすいクイルウイング素材のチャンピオン、
 なんて話しは以前に何度か書いたけれど、
 ガンガン使い倒してサカナを釣って、
 ウイングのファイバーがバラけてからがまたカッコよろしいでと、
 ファイバーの質感が絶妙でより良いフォルムがずっと保たれるので、
 そこがまた素晴らしいところでっせと……、

 そこのところも一言ぜひ書き足しときたいなあ、
 なんて思いついて、
 いざ書きはじめたら、
 アレもコレもとなって、
 延々こんなに書き綴っちゃったのだった。

 齢55歳(なんやその歳アホちゃうか)の誕生日だったこの日、
 過ぎゆく夏の思い出は重いで。





 
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