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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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年またぎオールで捩じるツイスト・ダビング・フルマラソン結果発表
210101 (1)1

 無病息災好釣巨鱒切望祈願2021年。

 みなさま、
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

210101 (2)2

 昨年11月の終わりころ、
 このフライで釣った会心のイッピキ。
 豊満艶熟女っぷりパンパン。
 ムチムチやなくてムキムキでクラッときた会心のメスのニジマス。

 里川の広大なプールのワンド、
 パッと見は止水のような深み。

 なんだけど、
 ワンドのなかを緩やかな流れが反転流になってグルグル回っている。

 水深は約2メートルほどで、
 砂利底のあちこちに巨大な岩が点在している。

 という大場所ポイントで、
 サカナの回遊路を予想しながら、
 このニンフをウキ下2メートルいっぱい、
 たっぷり沈めて川底をズルズル這うようなイメージでゆっくり流していると予想的中。
 水面に浮かぶインジケーターが目にも鮮やかにスコーンッと引き込まれた。
 
 もともとこのニンフは、
 夏のころ、
 山岳渓流のオショロコマやヤマベを釣るために巻いたフライの残りだった。

 のだが、
 ニジマスやアメマスを狙った、
 初冬の季節の深場のニンフの釣りにも大活躍。

 カディスの幼虫を模したニンフ・フライ。
 というか、
 砂利や葉っぱで筒状に作られたカディス・ラーバの「巣」を表現して、
 このようなフォルムに巻いたケースド・カディスの作例。

 また、
 流水の抵抗を軽減できるストレートなフライのシルエットで、
 さらにビーズヘッド仕様なのでヘッドからまっすぐ沈んでいく、
 そのため、
 軽くて小さなニンフでも、
 より素早く深く沈めやすい。

 着水後速やかに深く沈めたいけれど、
 2~3番ラインで投げてもあまり負担にならない重量のウエイテッドニンフ。

 浅瀬のピンスポットが連続する小渓流でも、
 はたまた止水の大場所の深場でも、
 軽いニンフを素早くサカナのいるタナまで沈めたい状況で、
 場所を選ばずどこでもとても使い勝手が良いのですっかり気に入った。

 フックはここではTMC102Y 11番をつかっているけれど、
 ショートシャンクでもロングシャンクでもカーヴドシャンクでもなんでも合うのでお好み優先。
 サイズも4番~6番ロングシャンクのビッグサイズから、
 10番~12番前後のサイズを中心に、
 18番くらいまでの小型サイズまで幅広くいける。

 ボディは、
 トンビのセカンダリークイルを4~5本、
 ミニオストリッチを1~2本、
 二つ折りにして巻き止めたコッパーワイヤ、
 をひとまとめに束にして捩じって巻いた。

 ビーズヘッド後方のヘッド部分に、
 エゾリスのファーをタッチダビングして一回転。

 あれよというまに完成。

 そしてさらに、
210101 (3)3

 2Xロング12番に巻いたピーコックヘッド版。

 ボディは、
 正体不明のミミズク系のセカンダリークイルのファイバーと、
 コッパーワイヤを同時捩じり巻き。

210101 (4)4

210101 (5)5
 
 こうして、
 立ち込んでいる足元に沈めて、
 水底の岩のうえをモゾモゾ……とかさせたりして眺めてみると、

 いかにも水生昆虫的な生命感。
 質感も色合いも水底に擬態してるもの。
 エゾリスの微細な毛をユラユラさせながら……。

 そりゃ~喰われるって~、
 とすごくおもえる。

 格言「脆弱で喰われる虫ほど擬態する」?

 そしてまた、
 作りが単純なだけに、
 このように千差万別のヴァリエイションが製作可能な愉しみもある。

 ちょっと、
 巻いてみる?

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 TMC102Y 9番に、
 コッパー色のマイクロサイズ・ビーズヘッドを通して、
 下巻きはしっかり密に、
 まず、
 トンビのセカンダリークイルのファイバーを数本巻き止め、
 そのあと、
 二つ折りにしたオパールとコッパーのフラッシャブーを、
 先に巻き止めたトンビのクイルと大体同じくらいの長さで巻き止める。

210101 (7)7

 ワックスをしっかり塗布したスレッドで、
 巻き止めたボディ材を挟むようにして、
 素材の一番先端のところに数回転スレッドを回して、
 3種類のボディ材を一束にまとめる。
 で、
 そのスレッドを巻いた部分をハックルプライヤーで挟んでおいて……、

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 捩じってカイカン。

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 巻いてカイカン。

 パールやコッパーのヒカリモノを、
 マダラ模様に散りばめて強調したミラーボール・スタイルなボディ。
 コッパーにかぎらず、
 各色のヒカリモノをこのように捩じり巻きしたキラキラボディもヒジョーにおススメ。

210101 (10)10

 で、
 ヘッドのところにエゾリスのファーを軽く一回転タッチダビング。
 エリマキのようなファーハックリング仕立てに巻いて、
 ヘッドに黒のオストリッチを数回転。

 そして完成。

 このエリマキがなんといってもキモ。

 微細なアンダーファーが水中でフワッとふくらむように水を吸って、
 まるで皮膜のようにボディを透かして包みこみながら、
 柔らかなガードヘアーがユラユラと絶妙になびきうごく。

 昨年の初冬、
 そんなエゾリスのファーのユラメキを水辺で見るたびに、
 いろんなイメージやアイディアがムラムラひろがっていて……、


 もういっちょ巻いてみる?

210101 (11)11
 フックはさきほどのとおなじ。

 こんどは、
 テイルにブロンズマラードのファイバーを大きく広げて3本巻き止め、
 トンビのセカンダリークイルのファイバーをコッパーワイヤで捩じり巻き。

 そして、
 ループダビングにてエゾリスのファーをスレッドで挟み、
 ギリギリと捩じったところ。

 ここでヒト手間お役立ちメモ。

 エゾリスのファーにかぎらず、
 このようにタッチダビング後ファーハックルとしてダビング材を巻くばあい、
 捩じったらすぐ巻くのではなく、
 ここでファーを櫛で軽く梳いてやると、
 まるで専用の器具をつかったかのごとく、
 ファーがよりパラパラとほぐれて放射状に拡がり、
 まるでコックハックルのようにスカッとキレイにファーが立ちあがる。

210101 (12)12
 ここで完成としても、
 バツグンに効くファー・ソフトハックル的ニンフになる。

 なんだけど、

210101 (13)13
 ここでもうひとつ、
 必殺兵器素材の登場。

 コック・デ・レオンのチカブーのハックル。

 エゾリス・ファーの微細で吸水性に優れた質感は、
 チカブーやマラブーといった羽毛系羽根素材や、
 各種のヘンハックルなどなど、
 ソフトハックル系のハックル素材との相性がこれまたバツグンによろしい。

 どういうことかというと……、

210101 (14)14
 このように、
 エリマキ状に巻いたエゾリスのまえに、
 チカブーのハックルを一回転パラッとハックリングしてみれば……、

 通常、
 チカブーやマラブーなんかをハックルにつかうと、
 ファイバーが柔らか過ぎて、
 流水になびくというよりも、
 ファイバーがボディにしなだれかかって棒のようなシルエットになってしまうのだが、

 ハックル状にひろがったエゾリスのファーが、
 チカブーのファイバーを支える役割を果たすだけではなく、
 水中でファイバーが放射状に拡がった状態を維持して、
 ファイバーのゆらめきを強調するのにもおおいに役立つ。

 しかも!
 濡れて吸水したエゾリスのファーがボディを覆い、
 水生昆虫各種の皮膜や脱皮殻、
 さらには振動するように震えて見える水生昆虫の鰓など、
 フライの生命感をググッと際だたせることになる。

 もはや、
 この状態でつかっても、
 チカブーのファイバーが常にフワッとひろがって、
 超敏感にウネウネユラユラうごきまくる必殺ソフトハックル・パターンとしてメチャメチャ最高、

 なんだけど……、

210101 (15)15
 こんな細工も愉しい。
 
 ファイバーの先端部分を指先で千切った黒のマラブーを一束、
 フックシャンクのうえに巻き止めると……、

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 この部分が水中で膨らんで、
 羽化直前のカゲロウ・イマージャーの真っ黒なウイングケースそのものに見える。

 ここで巻いたのは、
 シルエットやサイズ的に、
 羽化直前のマダラカゲロウ類のイマージャーちっくなんだけど、

 たとえばこれをそのまま、
 2Xロングシャンクの10番~8番なんかに巻いてみるとアラ快感。
 モンカゲロウの羽化直前ニンフそっくりになる。
 エゾリスのファーがモンカゲロウの特徴的な鰓を絶妙に表現してくれる、
 という寸法。

 はたまた、
 16番以下のフックサイズにまったくおなじように巻くと、
 コカゲロウや小型ヒラタカゲロウなどのイマージャーとして実績度数ものすごく高い。

 万能型ユニバーサル・ニンフの面目躍如というところか。

 で、

 そのようなエゾリス・ニンフ軍団を駆使しながら、
 昨年の初冬の季節を夢中で釣っていて、
 はてしなく妄想が膨らみ、
 創造意欲にボウボウ火がついてアレコレ捏造にはげむ今日このごろ。

 今シーズンぜひとも真剣に取り組みたいとマジでおもっているフライをひとつご紹介して、
 年始のご挨拶に変えたいとおもいます。

 そのフライがコチラなんですけど。

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 え???????

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 なにするん????????

210101 (19)19

 これ、
 みんなにはよ見せたかってん。

 イカ?のカタチをした、
 ソフトハックル・フライ?というかなんというか……、

 エゾリスのファーとチカブーの組み合わせのユラメキ生命感に、
 いたく感銘を受けたワタシの妄想の果て。

210101 (20)20

 こう見えて、
 5番前後の短竿ライトタックルで、
 小型のウエットフライやソフトハックルはたまたイマージャーのように、
 繊細にテクニカルにスイングさせたりナチュラルドリフトさせたりして釣るためのフライ。

 流れをスイングさせたりすると、
 もうオケツふりふりで、
 ブワッと拡がったチカブーのハックルが、
 まるでフラダンスしてるみたいに泳いでくれる可愛いヤツです。

 ボディ中央下部にコブのようにくっついている、
 おおきな目玉が腰振りアクションの源でもあり、
 このフライ最大のキモなんだけど、
 それはまたシーズンがはじまってからクドクド長々語らせてください。

 カディスの「巣」を模したフライからはじまって、
 ワタシの脳内妄想はとめどなくエンドレス。
 ど~んどん拡がって派生して、
 ついにはイカのカタチにまでなっちゃいました。
 
 という、
 新春初笑いの作例。

210102 (21)1
 とかなんとかいって、
 いろんな私的ニンフ・パターンを取りあげてみたわけだけど、
 結局のところ、
 それらのフライの巻き方の核と心臓になっているところは、
 このトラデイショナル風ウエットフライも含めてみ~んなおんなじ。

 キモは、
 エゾリスのファーを、
 スレッドに挟んで、
 捩じって巻く。これでっせ。

 今シーズンもまた、
 ねじってねじって捩じりまくる所存です。

 もうさあ、
 来たるシーズンがとにかくたのしみでたのしみで……。

 そして、
 こんなご時世ではあっても、
 そのようにおもえる年明けが、
 ありがたいな~シアワセなことだな~とかおもったりして……。

 今年は、
 平和で静かなお正月を、
 タイイングデスクのまえに座ってしみじみ愉しんでおります。



ひざまずくオホーツクの無能の釣り人的エゾリス・ニンフ・タイイング作例
 11月の半ば、
 早朝未明にグッと冷え込んだ日のこと。

 丸刈りに散髪したばかりの頭皮に、
 凍てついた冷気が情け容赦なしに突き刺さってきて目が覚めた。
 マイナス7度の夜明けだったんだって。

 が、
 午前中は陽が射して予想よりも気温上昇。
 正午すこしまえに1~2度くらいになった。

 もうすこし早い時間から出発すればよかったと後悔した。

 午後からは薄い雲が空いっぱいに広がった。
 風も強くなってきた。
 ときおり、
 流れる薄い雲のすきまから、
 陽の光が透けて射し込んだりする。
 
 この数日間、
 エサからルアーからフライからワタシから近所の友人から、
 たくさんの太公望たちが、
 毎日のようにやってきて、
 朝な夕なと、
 入れ替わり立ち替わり、
 あの手この手で攻め立てまくった、
 広大なプールの釣り場。

 この寒さなので、
 さすがに今日は誰も来た気配がない。

 ひ・と・り・じ・め。
 ウッヒョ~と期待が高まる。
 
201205 (1)

 夏のあいだ、
 鬱蒼と生い茂っていた対岸の森は葉っぱを落とし、
 剥き出しになった土くれの崖が、
 日ごとに白く埋まっていく。

 侘しいねえ、
 寂びているねえ、
 枯れてるねえ、
 暮れていくねえ、
 冬が来るねえ、

 黒と白と灰色のモノトーンな風景。
 墨絵のなかで釣ってるみたい。
 
 そして、
 ヒトの気配が消え失せた川。

 あたりはシーンと……静まり返らない、

 ときにはとてもやかましい厳冬まじかの冬枯れの川。



 ここは、
 対岸の地形がちょっと急峻な崖になっていて、
 頂上が小高い尾根のようになっている。

 そこがどうも鹿の通り道のようだ。

 なんか、
 そんないかにも声が良く通る場所、
 まるで特設ステージみたいなところから、
 日がな一日、
 「だれかやらせて~~~~」
 発情した雄ジカの精気ほとばしる渾身の雄叫びが、
 何度も何度も聞こえてくる。
 
 乾燥した冬の空気、
 落葉して裸になった森、
 尾根から吹き下ろしてくるカラッ風、
 それらがあいまって音響効果ばつぐん。

 雄叫びの高音部がめいっぱい響きわたる天然のこだまエコー効きまくり。

 そんなサラウンドなサウンド環境で、
 性の交わりを渇望する野性の絶叫が、
 エンリョのかけらもなく響きわたる。

 唐突に。

 さいしょはいいの、
 ああ野性やなあ、
 冬の風物詩だねえ、
 エゾジカがんばっとんなあ…がんばれよ…て、
 おもうわいな慈悲の御心で。

 本能むき出し過ぎてる発情オトコが、
 精気ふりしぼり「やりたいよ」と啼いているよ。
 対岸の崖のうえで。

 さっきからずっと。
 
 ここらへんで、
 ちょっとお、
 しつこいっちゅうねんホンマ……、
 
 あんなに性欲ぶちまけ過ぎても……ええんか?
 シカ女子…逆にビビるんとちゃうか?
 しつこすぎるの逆効果ちゃうか?
 それでええんかオマエ?

 なんか、
 ほどほどにしてくれんと、
 情緒もへったくれもなく、
 野性の絶倫のフェロモンが赤裸々すぎて、
 
 北国の冬の到来を告げる風物詩…台無し。

 エゾジカ~、
 おぬしも野性よのう。

201205 (2)

 ヘアーズイヤーのファーをボディにダビングして、
 極細のゴールドティンセルをリビングした、
 永遠の定番ゴールド・リブド・ヘアーズイヤー・ニンフ私的バージョン。

 テイルにブロンズマラードのファイバー3本。
 そして、
 ヘアーズイヤーのファーをガードヘアーごと毛羽立たせた状態でボディ全体にタッチダビング。
 ビーズの直後に、
 ファーネスのヘンハックルをひと巻ハックリング。
 さいごに黒のオストリッチのヘッド数巻き。

 という体裁。

 フックはTMC9300 #10。

 もうず~っとむかしから、
 なんなら駆け出し時代からず~っと、
 ヘアーズイヤーのダビングに金色のリビングを施したニンフ各種各サイズとともに成長して、
 ミツグはこんなオトナになりました……的な幼馴染フライの代表。

 スタイルやフォルムは時代ごとに変遷してきたけれど、
 土台やたたき台は「ゴールドリブド・ヘアーズイヤー・ニンフ」

 ことはじめのビギナー時代から現在に至るまで、
 つねにニンフ用ボックスの一軍に君臨しつづけている、
 もはや定番ちゅうよりも相棒?ブラザー?みたいな。

 しかし、

 昨シーズンより、
 このテのニンフのボディ・ダビング素材には、
 ほぼエゾリスのファーばかり夢中でつかって、
 どっぷり浸っておりました。

 で、
 ニンフ専科の釣り三昧で堪能している冬のここ数日、

 良い機会なので、
 エゾリスのファーとの比較検証を主な目的に、
 またあらためて定番ダビング素材各種をボディにダビングしたニンフもつかってみよう、
 とおもいたち、
 
 まずはなにをさておき、
 個人的にも世界の評価的にも、
 もはやゆるぎない信頼と実績の古典定番素材「ヘアーズイヤー」から。

201205 (3)

 水辺にはった薄氷を、
 おおきな音を立てて割らないように用心しながら、
 ソロッと岸際のカケアガリにちかよって、
 ヘアーズイヤーを川底までたっぷり沈めてジワジワうごかして、
 ほどなく来た。

 パンッパンにふくらんだ、
 40ちょいくらいのメス。

 ベッピンさんいらっしゃい。

 この岸沿いを、
 釣り人がまだ誰も歩いていなければチャンス。
 いいサカナほど、
 こちら岸際ぎりぎりのカケアガリ沿いを、
 腹ペコのエサ喰いモードで徘徊しているはず……、

 という予想はいまや確信にかわって集中力ぐんと倍増。

 慎重にジリジリ牛歩の歩みで移動しながら、
 静かにフワフワとニンフをしずめて、
 集中してネチネチ探っていく。

201205 (17)17

 釣りの邪魔になるほどでもない風が、
 川上から吹き下ろしていて、
 水面高く浮かぶインジケーターが風をはらんで、
 流速よりも早く流される。

 このインジケーターのうごきを利用して水中のタナを測ることを思いついたというか、
 気がついたというか、
 軽めのビーズヘッドを搭載したライトウエイトなニンフが、
 ジワ~ッと時間をかけて川底付近までゆっくり沈むと、
 そのぶん抵抗が増して、
 インジケの流れ方が若干おそくなってくる。

 そのビミョーな変化は、
 水面に浮いているリーダーやティペットが、
 かる~くジワ~ッと弛んでくるので一目瞭然。

 ニンフがかんぜんに川底に沈んだ瞬間がすぐ感知できると、
 必然的にフライの水中の状態もより鮮明にイメージできて、
 俄然インジケーターの釣りがおもしろくなった。

 で、
 そうやってニンフが底まで沈んだのと同時に、
 スーッと竿を立てるかリトリーブするかして、
 かすかにニンフを浮上させてうごかすというか移動させると……、

 インジケーターがクククーーンッと踊るように引き込まれて、

201205 (5)

 孤高のムハンの者参上

 ホウライマスに普通のニジマスの血が混ざったのか、
 それとも、
 普通のニジマスが交雑してホウライマス化したのか、
 それともホウライマスとはそもそも異なる種なのか、

 詳細はまったくわからないけれど、

 あなたチャンピオン。

 掛かった瞬間から、
 ネットに押し込むまで、
 なにか金属でできた生き物を相手に対峙しているようなギラつく異質感。

 水中深くで、
 ギラッギラ反射しながら後光のような光を放射状にふりまきつつ、
 魚体を右に左に無秩序に狂ったようにくねらせ走らせ、
 ひと味うえのブチ切れた感じのハイパワーかつイレギュラーな暴れっぷり。
 翻弄されっぱなし。

 何度も何度も寄せてはまた走られ、
 ようやく浮かせて、
 さあやれやれここで掬うでクライマックス…と、
 一瞬の気の緩みで痛恨のミス。

 サカナの頭がネットのフレームにコツッとあたった。
 
 それまでは水面から顔を出して魚体を横に浮かせ、
 降参しましたポーズでおとなしくネットに誘導されつつあったサカナ、
 その瞬間またもやバチーンと覚醒。

 フルパワー再発火。

 水飛沫を盛大に巻き散らしてグワンッと魚体をひるがえし、
 またもや、
 ンギャギャギャギャとリールの悲鳴もはや切ない。
 水中深く、
 そしてず~っとあっちの対岸の崖のほうに一気に走られて、

 …嗚呼、またふりだしに戻ってしもたやんけ…
 的な、
 もうかんべんして~感ひとしおの攻防戦。

 恍惚のひ・と・と・き。

 あっぱれ見事な闘いに余は満足にして脱帽じゃ。

201205 (4)
 
 そして、
 なによりものすごくカッコイイ。

 なんか、
 オーラ放ってるこのニジマス。

 気品があるというか、
 気高い佇まいといおうか、

 健康美。
 磨きぬきましたこの魚肌。
 
 魚体の色合いも、
 斑点の散りばめられ様もとても個性的。
 ちいさなアタマにおっきめの瞳が印象的。
 そのくせ巨大で肉厚な鰭をブワッと拡げてお怒り表明が野性的。
 
 なんか、
 フォルムも色も模様もデザイン的な作為を感じるほど絶妙。
 なんともいえず艶めかしいもうクラックラ。
 
 そして、
 これはあくまでも個人の体験による主観なんだけど、
 過去、
 道内道外問わず、
 各地で稀にたまに釣ったことのあるホウライマス系のニジマスに対する印象から、
 このテの無紋のマスの魚体はムチムチっとした柔肌質感が、
 特徴のひとつだとずっとおもっていた。

 でもこのニジマス、
 筋肉パンパンでカチカチ。
 ほんとに金属でできているみたい。
 これが不思議だった。

 じつはこのニジマスは、
 前々回くらいの記事で、
 サラッと軽く自慢げに流すかんじでいったん掲載したけれど、

 ハア~ンハア~ンかっこヨロシなあと、
 吐息をもらしながらニジマスの写真に見惚れる冬の夜長でございます。
 なんかさ~、
 猛然と、
 ねちっこく嫌味なくらい自慢したくなって、
 加筆加画像しまくりで再掲載です。
 みんな見て見て~。

 そしてまた、
 このトビキリのニジマスをきっかけに、
 無斑のニジマスについて俄然興味が湧いて、
 アレコレいろいろ検索してみると、
 こんな素晴らしいブログを発見。

 ホウライマスとイワメ←ぜひともコチラをクリック。

 とても興味深い方の含蓄と示唆に富んだ思い出話しに、
 たいへん興奮しながら、
 じつに愉しく拝読させていただきました。

201205 (6)

 で、
 つかったキラー・ニンフはコレ。

 エゾリスのファーをボディに巻いたTMC102Y #13。

 さっきまでつかっていたゴールドリヴド・ヘアーズイヤーから、
 コレに変えてすぐにきた。

 といっても、
 ニンフの素材やフォルムどうこうというよりも、

 その日の流速や風や水深の状況から判断するに、
 つかっていたヘアーズイヤーがすこし重いので、
 より軽く、
 サイズもひと回りほど小さいやつに変えて、
 もっと繊細に狙ってみようという目論見で、
 軽くて小さなコレに変えてみたのだった。

 そしてまんまと当ったのだった。

 ものすごうれしい。

201205 (7)

201205 (8)

201205 (9)

201205 (10)
 
 最初にオレンジ色のシルクフロスかなにかで下地を巻くと、
 エゾリスのファーのボディの内側から、
 色が浮き出るように透け見えてイイかんじ。

 なので、
 ボディの下地に各自いろいろ工夫や細工をほどこす愉しみも大いにあり。

 二つ折りにして、
 フック後端に巻き止めておいたリビング用の極細ワイヤーのどちらか片側にマルチグルーを塗布。
 まずそこにヘンハックルをペタリ。
 そして
 エゾリスのファーをほぐして並べてほんの少量ワイヤーに貼りつけ、
 ハックルとファーもろともワイヤーをキリリと捩じりあげ、
 (捩じり過ぎてワイヤーが切れないよう注意)

201205 (11)

 それをそのままグルグルッとボディに巻いて、
 ワイヤーの余りをカットして、

201205 (12)

201205 (13)

201205 (14)

 黒のオストリッチをヘッドに捩じり巻きして、
 あっというまに完成のシンプル一体構造。

201205 (15)

 ブロンズマラードのシッポが3本ついているほうが、
 いつものゴールドリブド・ヘアーズイヤー。

 これを、
 水をはったシャーレに沈めて並べてみると……、

 ヘアーズイヤーのほうはマットで硬質な質感なのに対して、
 エゾリス・ボディのほうはファーが水に溶け込んで透明感を増しているのが印象的。

201205 (16)

 さらに、
 ハックリングのちがいにもご注目を。

 エゾリス・ボディのニンフのほうは、
 ヘンハックルもワイヤーに挟んで捩じり巻きしているので、
 ハックル・ファイバーがエゾリスのファーのなかから左右前後バラバラに立ちあがっている。

 なので、
 水流の抵抗を受けると、
 各ファイバーが自律的に各方向になびき揺れて、
 「脚ジタバタでもがいてる」ファジー感が強調される。

 そしてなにより、
 こうして薄~く毛羽立たせてタッチダビングしたエゾリスのファー・ボディが、
 水中でのかすかな動きにも呼応して、
 フワ~ッフワ~ッとまるで呼吸しているかのように、
 いかにもな生命感を醸し出しつつ、
 水に溶け込むように透明感いっぱいのファーが、
 ユラユラユラユラ揺れ動くんですよコレがまた。

 たとえれば、
 クラゲが傘を揺らして漂い泳いでいるような、
 あんなかんじの揺らぎ方。

 「うっわ、コレ釣れそ~」
 って感動するリアリティぜひお試しを。

 
紅白模様の下心
201129(1)1.jpg
 
 本日の自撮り。
 ひと呼んで「オホーツクの無能の釣り人」
 
 あるときは筋金入りのカボチャ中毒…略してカボチュー。
 昨夜の晩御飯はカボチャ中心に具だくさんの特製スープカレー。

 そしてまたあるときは街イチバンの法定速度厳守オトコ…略してゲンシュー。
 きょうもまた近所のおじいちゃんがワタシのクルマを追い抜いていった。
 軽トラで。

 しかしてその実体は、
 知る人ぞ知る納竿詐欺師。
 略して…アンタ、このごろまいにち今日で終わりや今日で終わりやばっかりゆうてるやん…。

 11月のはじめから、
 釣りに行って良いマスを釣るたびに、
 「このマスで今シーズンの釣り納め」
 と、
 毎回だれかれなく公言しながら、
 まる一カ月が経ってしまいました。

 きょうもきょうとて、
 「きょうでおしまいだな~」とおもいながら……、

201129(2)2.jpg

 釣り場に向かう林道にて。

 なんだ?
 とおもったら鹿の足の骨。

 きのうは見かけなかったはずだけど。

 この骨を中心に、
 いろんな小動物や鳥の足跡が、
 放射状にひろがって雪のうえに残されている。

 そのまえにしゃがんで、
 なにが、
 いつ、
 どのようにおこって、
 ここでどんな騒ぎになっていたのか、
 しばし推理。

 正午まえ、
 ここ数日の荒れた天候にしては珍しく無風もしくは微風。
 しかも
 陽が射して明るい晴天。
 このとき気温は1度だったけれど、
 風が弱いのでしのぎやすく嬉しい小春日和。

 こんな寄り道を愉しむ余裕さえあった。

201129(3)3.jpg

 サイズ10番の2Xロングシャンクのニンフフックに巻いた。
 紅白コントラストのホットバットな私的カジュアルドレス・ヴァリエイション。

 エゾリスのコンプリートスキンの両側にたくさん生えている、
 真っ白なお腹の毛。

 クリーミーな色調があまりにもピュアな純白。
 しかも、
 ビッシリ生えている短いガードヘアーがキラキラと光をビミョーに反射している。

 ので、
 そのまま捨て置くにはあまりにももったいなくて、

201129(4)4.jpg

 オケツのところに、
 赤いファーをチョコッとダビングしてアクセント。

 おおむかし、
 湖やダム湖などでスプーンを愛好するルアー釣り師のあいだでは、
 低水温のために低活性な状況では、
 …紅白コントラストなファンシーカラーが効く…
 という俗説?が「秘密だけど…」という前置きで、
 まことしやかに囁かれていた。

 幼少のころ、
 そうやって囁かれちゃったボク、
 フライフィッシャメンになったいまでも、
 かたく信じているんだよ。

 炸裂する、
 とか、
 爆発する、
 とか、
 そのような勇ましい表現をしたい経験は記憶にない。
 けれど、
 紅白コントラスト・カラーはいつもハズレなく安定して効く印象は、
 ニンフでもウェットフライでもストリーマーでも、
 ジャンル問わず沈めるフライ全般おおいにある。
 信頼してる。

 そして、
 冬の冷たい水にこの色調はよく似合うとおもう。

 この感覚って重要だよね、
 「信じる者は救われる」
 ってところで。

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 正午ちょうどくらい、
 さきほどからずっと吹いていた微風がピタッととまって、
 寒いのは寒いけれど陽射しがなんとも気持ちよく、
 水面が波ひとつない鏡状になったとき、
 バタバタッと立てつづけに釣れた。

 なぜかオスの若いイケメン・ニジマスばかり。
 30センチから40センチほどの育ちざかり。
 男子校の群れに当たったのか?

 こんなこと、
 すごく珍しいというか、
 はじめての体験。

 道内のニジマス事情に精通している方から聞くところでは、
 あまりよろこばしくはない理由によって、
 各地でメスの比率がグンと高くなってしまった昨今、
 こんなにオスがいる環境はとても健全。
 未来にもおおいに期待ができそう。

 たいへんうれしい。

 釣れるたびに、
 「みんな、がんばれがんばれ」
 とおもいながら、
 初々しく、
 しかしオトコらしくシャクレはじめている上アゴに掛った紅白ニンフのハリを外すと、

 「おおきなお世話じゃボケ~!」
 と捨て台詞を残すかのように、
 どいつもこいつも元気いっぱい、
 氷点下の水中にバシャッと消えていった。

 すばらしい。

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 季節が真冬にむかってすすむにつれ、
 青々と濃い色になってきた水は、
 そのじつものすごく透明で、

 風による波さえなければ、
 ユラユラと沈んでいく真っ白なニンフの様子が、
 かなりの深さまで視認できた。

 そしてなにより、
 ニンフをめいっぱい深く沈めて、
 サカナを掛けた瞬間、
 川底でギラギラギラッと光を反射しながら魚体をクネらせて反転させるのがよく見えた。

 ちなみに、
 インジケーターからニンフまでのティペットの長さは、
 川底スレスレを漂わせたいので、
 手尺で2メートルちょうどくらい。

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 当地のこの季節、
 この周辺の川で釣れる下りのアメマスは、
 釣ってしまうとなんだか申し訳ないようなガリガリ体形なんだけど、
 今年はなかなかのコンディション。
 サイズもなかなかで釣れるととてもたのしい。

 力強くグイグイ暴れてくれる。

 来シーズンはどうなるんだろう。


 正午を過ぎると、
 いつものように冷たい風が四方八方から吹きはじめた。
 そこに、
 雪も混じりはじめた。

 グッと冷え込んできた。

 っていうか、
 気がついたらビュービュー吹雪きはじめた。

 そんなとき、
 我が信頼の紅白ニンフが川底に引っ掛かって、
 ティペットが切れてしまった。

 結び直したい気持ちはあるけれど……、

 もうさ~、
 さっきから剥き出しの指先が凍えてかじかんでピリピリ痛いねん辛いねん。
 感覚もなくなって久しい。
 ティペットを結びなおして仕掛け作ってフライを結ぶなんて一大作業……とてもできそうにありません。

 これにて本日納竿。

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 「なんぼなんでもきょうでおしまい」…………ですか?


虹色の残像
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 11月にはいってから、
 天気予報の最低気温を気にしつつ、
 もはや目前に迫りきている酷寒の厳冬に追われるように、
 今シーズンの釣りはきょうでおしまいかも…、
 もうあしたは無理かも…、

 などと日々おもいながら、
 近所の里川のおおきな堰堤の釣り場に日参り。

 毎回…きょうで今年は釣り納めなんやから…なんておもって、
 しんみり浸って釣った。

 はずの翌日。

 朝、
 目が覚めて空を見あげると、
 なんか…きょうもいけるんとちゃうん?

 よほどの悪天候以外、
 まいにちまいにち通った。

 そしてハッと気がつけば11月も後半。

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 11月の半ばくらいから、
 フックサイズにして12番から14番くらいの、
 エゾリスのファーをつかったファジーな小型ニンフ・オールスターズの独壇場。

 またあらためてこの素材に惚れなおした繊細なニンフの釣りの日々となった。

 ほんとにすばらしかった。



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 TMC102Y の13番に巻いてある。

 ファーネスのヘンハックルは、
 ビーズの直後にハックリングするのではなく、
 二つ折りにした極細のコッパーワイヤに、
 エゾリスのファーもろとも挟んで捩じって巻いた。

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 水辺からなるだけ離れて、
 抜き足差し足忍び足で探り歩きながら、
 目の前の急深のカケアガリ沿いに
 このフライをフワ~ッと流れに漂わせながら深く沈めておいて、
 ゆっくり引き上げてくると、
 インジケーターがククンッと引き込まれた。

 アドレナリン大噴射のドラマは、
 いつも足元でおこった。

 このニジマスを釣りあげた日の帰り道。
 この日の釣りの余韻にどっぷり浸りながら、
 通い慣れたいつもの国道を、
 恍惚とした夢見心地でここちよ~く運転していたとき、
 あろうことか、
 こんどはじぶんが釣られちゃった。

 気がついたときには、
 クルマ後方にピタリとくっつかれて猛然とチェイスされていてた。

 そのときワタシは、
 フイッシュイーターに追われる哀れなベイトフイッシュ。

 「旦那さ~ん、ちょ~っとスピード出し過ぎですね~」やて。

 19キロオーバーやて。

 11月に入ってからというもの、
 連日すばらしく充実した至福の釣りの日々。
 そうなるとそうなったで、
 こんな幸運ばかりがつづいてよいはずがない……、
 なんてかんがえたりしてムダに不安になってしまう、
 つくづく損な性分のじぶん。

 このところ、
 ちょっとビクビクしていたところだった。

 なので、
 逆にこれくらいの不運?と不幸?で済んでよかったわいと負け惜しみ。

 この機会に覆面パトカーの車内の装備など、
 物珍しげにジロジロ観察して後学のためにアレコレいっぱい質問攻めしたった。
 おまわりさん辟易。

 といいながら翌日、
 近所の郵便局に罰金を納めに行ったとき、
 仲良くしている局長や局員のお姉さんに事の顛末を盛って話し、

 チクショー!こうなったらオレ、
 この街一番の法定速度厳守オトコになったるわい!

 とのたまうと、
 みんな気の毒そ~に笑いながらそれがいいよと言った。
 
 
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 きのうは、
 数日まえに降った強めの雨が雪や氷を溶かしたが、
 かわりに落ち葉の最後っ屁が水面にびっしり浮いてポイントに吹き溜まり、
 しかもえらい強風なので、
 とても釣りにくかった。

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 TMC9300 の 12番に巻いた私的カジュアルドレス。

 いつもよりちょい重めのニンフを選んで、
 風に負けずすこしでも投げやすくてターンオーバーさせやすく、
 そして、
 水面の落ち葉にティペットがのってしまっても、
 クッとかるくひっぱって落ち葉をかわして再度ニンフを沈められるとか、
 フックに落ち葉が引っ掛かっても、
 ブンッと強めのフォルスキャストで葉っぱを吹き飛ばせるようにして釣った。

 この日から、
 いつも一日中吹き荒れている冷たい強風にかんじる体感温度がガラッとかわった。
 身体の芯から凍てつくような、
 心に冷酷に突き刺さってくるような、
 雪女のひと吹き。

 そんななか、
 水中深くに沈めたニンフを、
 モゾモゾと底を這わせるようなイメージで、
 控えめにうごかしつづけた。
 しつこくしつこく……。

 やはり、
 足元の急深のカケアガリまでニンフを移動させたとき、
 唐突にインジケーターがスーッと引き込まれた。

 それまで、
 アタリはおろかサカナの気配さえまったく感じられなかったので、
 奇跡かとおもった。
 

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 青々と濃厚な真冬の水の色にかわった結氷直前の水中で、
 鈍い紅色の頬と体側に濃厚なオリーヴ色の背中をしたオトコマエが大暴れ。
 
 何度も何度も力強くグイグイ水中深くに突っ込んだ。

 このカッコよすぎるオスのニジマスが今年の釣り納めになるのなら本望だ。

 

晩秋ニンフ
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 TMC102Y のサイズ17番に巻いたお馴染みのフェザントテイル・ニンフ。

 なんだけど、
 ボディやソラックスをよ~く見ると、
 ところどころ微かにピンクやブルーやパール色にチラチラ反射している。

 極細コッパーワイヤにフェザントテイルのファイバーを捩ってボディを巻くとき、
 いろんな色のエンジェルヘアーを数本添えて、
 それも同時に捩じって巻いたのさ。

 フェザントテイル・ニンフ万華鏡スタイル。

 ちなみにシッポはブロンズマラードのファイバーを3本。

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 転じてコチラ、
 ボディにワシミミズクのセカンダリークイル・ファイバーを4本、
 コッパーワイヤで捩じり巻きしたシンプルな小型ニンフ。

 シッポはウッドダックのフランクフェザー・ファイバーを3本。
 
 つかったフックは万が一でも安心のヘビーワイヤTMC9300 の16番。

 ダン色のチカブーを数本、
 縮れたウイング状にソラックスのうえに載せて、
 ファーネスのヘンハックルを1回転。

 テーパー状になったソラックスのしたに、
 細い鉛線を3回転だけ巻いてある。

 つかうティペットが太いので、
 フライにあるていど重みがないと、
 ティペットの表面張力でフライが水面に浮いてしまう。

 といって、
 フライが重すぎると迅速に沈下しすぎて具合がよろしくない。

 サーフェイスフィルム直下から水面下20センチくらいまでを、
 ユラ~ッと漂わせて勝負。

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 濡れそぼったワシミミズクのクイルボディ・ニンフ。

 このクイル材を、
 ワイヤーやティンセルなんかのヒカリモノで捩じってボディに巻いて、
 このような小型ニンフにつかってみれば……、

 水面下に沈むと、
 ボディを捩じり巻くことで表現した体節が、
 よりくっきりメリハリが効いて強調される。
 しかも、
 下地のワイヤーが浮きあがってくるような絶妙の透明感。

 そして、
 クイルボディ全体を覆っている微細なフリューが水中でフワッとひろがる。
 その姿態はちいさなカゲロウのニンフが体側の鰓を震わせながら呼吸しているようだ。

 こうなんちゅうか、
 ワシミミズクのクイルボディは、
 えもいわれんほどナマナマしく艶っぽくエロい。

 官能的。

 ホンマにええわあ……。



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 落ち葉に埋もれる。




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 ボクも埋もれる。




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 マスも埋もれる。




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 そして、
 長い冬がやって来る。



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 晩秋の当地は、
 晴れれば晴れたで、
 朝となく昼となく終日ほぼかならず強風が水面を吹きわたる。
 そして森の木々を揺らし、
 無数の落ち葉が空を舞いながら、
 水面に落ちていく。

 そんな無慈悲な冷たい風の狭間の、
 ほんの一瞬の小春日和。
 波ひとつなくなった水面いっぱいに浮かぶ落ち葉。
 そのあいだを縫うように、
 控えめにポツンとひろがる、
 微かな、
 静かなライズリング。

 でありながら、
 そんなちいさなライズの主は……嗚呼くるおしいほど麗しく逞しい筋肉美鱒。

 水面を漂う落ち葉を隠れ蓑にして、
 密かにライズをくりかえす彼らは、
 水面に浮いているなにかをついばんでいるのではなかった。

 落ち葉の下にしがみついたり、
 水面直下で羽化しようとしている、
 ちいさなカゲロウのニンフ。
 コレにこそ執心していることに、
 シーズンの幕が今まさに閉じようとしているギリギリ間際になって、
 ようやく気がつくことができた。

 しかし、
 冬はもう目の前。

 完全燃焼してしまうよりも、
 心残りと、
 いろいろな課題を残したまま、
 シーズンを終えるほうが、
 じつはシアワセなことかもしれない。



 な~~~~~~んちゃって赤面もんのキザを、
 会心の満足の釣りから帰宅してすぐ、
 満ち足りた気分で臆面もなくしみじみ書いてみました。

 けれども……、

 あした、
 いや、
 数時間後に、
 どない思っているかは、
 じぶんにもぜんぜんわかりまへん。

 「ライズごころと秋の空」

 煩悩いまだ去りぬ冬間近。

 
 
 
 
 
 
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