BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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ロシア産ヒグマ・スキンご注文深謝御礼的フライタイイング・ヒント集
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 ロシア産ヒグマ・ヘアーの販売週間でございました。
 ご注文いただきまして本当にありがとうございました。

 完売御礼大感謝です。

 というわけで今回はゴールデン・ジンジャーとゴールドティップ・ブラウンのヒグマの毛をボディとウイングに組み合わせて、
 こんなフライを巻いてみました。
 応用次第でいろんなスタイルに巻ける作例です。
 
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 まずはファイン・コッパーワイヤにマルチグルーを塗布して、
 それにブラウンのアンダーファーを丸めて挟んで捩じり、
 アント型のボディを巻きつつ、
 クビレのところはコッパーワイヤをグルグル巻き。

 チャパッと着水させたいTMC212Yの15番。

 レオンのサドルは一回転だが、
 ヒストリックのダンをポスト根元に5~6回転ハックリングした、
 赤銅色のアント型ボディのスパイダー。

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 やはりワイヤーのループダビングで巻いた北海クリーパー。
 十分に水分を含んだヒグマの硬質なファジー感は、
 その透過性とあいまって絶妙の川虫的肌触りにたいへん満足。

 なのだが、
 毛を吸水させるためには濡らした指先でグリグリ揉むなど、
 なかなか時間がかかる。

 反対にいうとものすごく浮く。

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 さっきのニンフとまったく同じ方法でブラウンのヒグマのアンダー・ファーでダビングボディを巻いて、

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 そこにゴールデンライトジンジャーのアンダーファーとレオンのサドルのダウンウイングをドサッと載せた、
 「金のヒゲナガ」
 もちろんアトラクターとしてもバツグン。

 写真のフライはフックサイズ10番のややロングシャンク。
 ノーマルシャンクなら8番と同サイズ。

 が、
 ここではヒゲナガ・サイズや巨大ドライフライではなく、
 TMC9300の12番をつかって巻いてみた。

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 ブラウンのアンダーファーを二重ループにしたスレッドにはさんでループ・ダビング。
 ビカビカ光を透過する剛毛がまるでハックルのように水面に乗るDE。

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 G・ジンジャーのスキンからガードヘアーごとアンダーファーをカットしたところ。

 ここで大事なひと手間、
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 アンダーファーから長いガードヘアーを抜きさったところ。
 未成熟な短めのガードヘアーがアンダーファーから突き出ている。
 これがミソ。

 といってもガードヘアーをアンダーファーごと指先でつまんでガードヘアーの先端をつまみ、
 スーッと抜くだけで勝手にこうなる。

 取り去ったガードヘアーはクリップに挟んで保管すると便利。

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 アンダーファーの根元付近にクシを入れて、
 短いかすのような毛を取り除きつつ、
 アンダーファーをフワッとバラけさせる。

 その後、
 これをスタッカーにいれてしばしトンカントンカン。
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 スタッカーで叩く目的は、
 未成熟なガードヘアーの先端を揃えることもあるが、
 ガードヘアーの根元付近に密集していたアンダーファーが、
 スタッカーの振動でガードヘアーの先端方向へズレてきて、
 ガードヘアーの中間付近にアンダーファーが密集することになる。

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 で、
 そのように処理したアンダーファーを、
 エルクヘアカディス型にダウンウイングとして巻き止めてみると、
 ヘアー前方にズレたアンダーファーごとウイングに巻き止めることになるので、
 ヴォリュームのあるウイングになるだけでなく、
 フロータントの効きも飛躍的に高まる。
 またなによりフライのファジー感が強調される。

 わざわざそのような細工をするならば、
 いったんガードヘアとアンダーファーをわけて、
 再度それらの毛を併せてヘアーの長さを調節するほうがよほど効率的ではあるけれど、
 これだとねえ、
 ちょっと不自然なのフワッとしないの。

 ガードヘアーにアンダーファーがまとわりついた状態のまま、
 アンダーファーを先端方向にズラすと、
 ガードヘアーがウイング先端で束状にならず全体に広がっている。
 これで機能的にも虫っぽさ生命感もグッとちがってくる。

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 んで、
 ウイングに巻きとめたら、
 あまりのアンダーファーをここでカットするのではなく、
 後方に折り返してウイングのうえに巻き止めて、
 あまりはカットしないで、
 ハサミで軽くトリミングしてフォルムを安定させる。

 密集したアンダーファーから、
 未成熟なガードヘアーの毛先がツンツン飛び出している。
 陽の光に反射するヒグマの金毛のキラメキ・マジックを演出する舞台ですぞ。

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 で、
 ヘッドのところに今回はヘアーズ・フェイス、
 ヘアーズイヤーのスキンの顔の部分のガードヘアーとアンダーファーをループダビング。

 ここではサイズがちいさいのでオミットしたけれど、
 ヘアーズフェイスをダビングするまえにレオンなどハックリングしておくのもオツ。

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 完成。
 効かないわけがないじゃん…的ファジー系のシンプルなヒグマの毛のカディス型フライ。
 名づけて「ハバロフスク・カディス」もしくは「ゴールデン・オホーツク」
 ジェル状のフロータントをゴシゴシ擦り込んで水面に浮かべてみてください。
 
 いわずもがな、
 沈めてスイングにもサイコウ。

 もちろんこれは基本形。
 こうしたドライフライのウイングに、
 このゴールデン・ジンジャーのクマの毛を活用するための応用例のひとつです。

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 やや暗めの光を当てて、
 ゴールデン・ジンジャーのヒグマの毛を見た状態。

 金色がかった透明感のある毛が、
 浮き上がるようにキラメいて反射している。

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 こんどは擦りガラス越しに逆光の状態で見てみれば、

 ヒグマの毛が周囲に溶け込むように存在感をなくし、
 逆にレオンのマダラなハックルファイバーのシルエットが浮き出て見える。

 なんとも極端な変化。

 この光の透過性もまた、
 ヒグマの毛のフライタイイング素材としての面白さとおおきな旨味のひとつ。

 まさに光の透過マジックや~。
 金の毛に陽の光差し込んだとき、
 そこに蟲たちの輝きが映し出されるのや~。

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 まだまだご注文お待ちしております。

 
 
ロシア産ヒグマの金毛販売のお知らせ
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 完売いたしました。
 本当にありがとうございました。
 

 きわめて私事ではございますが、
 あっと気がつけば足掛け9年も暮らした函館とも、
 もうあとしばらくでお別れです。

 と、
 そんなきわめて個人的な記念を兼ねて「我が家の秘蔵の毛」
 をいくつか販売させていただきたく一念発起しております。

 で、
 そのブツは北海道産にあらず、
 ロシア産のヒグマのヘアー各種です。

 種を明かしますと、
 これらのヒグマの毛はもともと古い時代に工芸品の材料として輸入されていたものが、
 つかわれないまま冷暗所にて長期保管されていたものです。

 今回ご紹介するすべてのヘアーの最大の特徴は、
 もうなんといってもヘアーの先端の欠損や千切れがほとんどなく、
 毛先が全体的にほぼ美しくそろっているところ。

 これがどんなに素晴らしくアンビリーバブルなことかは、
 すでにヒグマのヘアーをおつかいになったことのある方ならば、
 身に染みてヨ~クわかっていただけるかとおもいます。

 とくにヒグマの場合、
 その行動様式や捕獲される時期などから、
 毛先が欠損していたり荒れていたりというのが普通の状態です。
 
 なので、
 ヒグマの毛自体はとくに珍しいものではありませんが、
 ほんとにタイイングに有効活用できるクオリティと状態のものを見つけるのは、
 いろんなコネクションをもってしても至難の業。

 このロシア産ヒグマの毛は工芸品に利用されるだけあって、
 毛先の欠損がない状態で、
 かつ均一なヘアーがそろって生えているスキンなので、
 色調などはちがいますが良質なポーラーべアーなどとまったく同じ感覚でつかえます。

 なので、
 ヒグマの毛を買ってみたけれど一体全体どう使えばいいのか…とお悩みの方や、
 はじめて使ってみる方にも大変おススメできます。
 
 また、
 毛自体はかなり経年しているとおもわれますが、
 保管状態が非常によかったようでとくに劣化もなく、
 艶も充分にのこっていて悪くない状態だとおもいます。
 
 などと、
 グダグダグダグダ能書きを語り始めると、
 ことヒグマの毛に関してはワタクシもはや語りエンドレスになってしまうので、
 ここはグッとおさえてなるべく簡潔にテキパキいきたい所存ですが……、
 
 さて、
 肝心の色と価格ですが、
 今回は「金毛特集」として金毛のバリエイション各種を以下にズラッとまとめてみました。

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 ① ゴールデン・ライトジンジャー 売り切れ

 全体が金色がかった淡いジンジャー系の色調。
 ガードヘアーはきわめてストレート。
 中小型ストリーマーのウイングやドライフライのボディ材など万能型。
 透明感を感じさせるアンダーファーの枯れた小麦色もそそります。

 羽化したばかりのガガンボやモンカゲロウなどの色合いと質感をイメージしてみてください。



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 ② ゴールデンティップ・ブラウン 売り切れ

 長いガードヘアーと濃厚で豊かなアンダーファーが特徴。
 ガードヘアーは先端部分がリッチなかんじの金色で、
 ヘアー根元にかけてグラデーションがかかりながら濃い色に変化しています。
 茶灰褐色とでも表現したいブロンズ。ダンのようなアンダーファーはダビング材として、
 当ブログでも散々登場しているヒグマのアンダーファーをボッサボサにダビングしただけの必殺パラシュート(北海バグ)など、
 ドライフライもしくはニンフなどのボディ材としても最高です。

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 1と2のヘアーをつかって巻いたクラウザーミノーの作例。
 アンダーファーごとウイングに巻き込んでヘッドのヴォリュームを調整して流線形フォルムを表現しています。

 この小麦色がさあ、
 水中で揺れながら陽の光を受けると、
 独特の透明感と金色がかった不規則なキラメキが、
 もうなんともいえずベイトフイッシュのあの脆弱なイメージ。
 たまらないものがあるんやDE。




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 ③ ゴールデン・ダークジンジャー 売り切れ

 質感は1とおなじタイプですが、
 色調がやや濃いジンジャー系で金色が強い毛先の先端部分から、
 根元に向かってダン色がかった色に変化しています。

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 と、
 そのような色調のガードヘアーをフローティング・ニンフのボディに巻いてみた作例。

 以下に紹介するとおりコッパーワイヤとともにヘアーをねじって巻いてありますが、
 濃い茶色と抜けるように透明な小麦色が入り乱れて巻かれています。
 で、
 これが濡れるとヘアーが透けるので、
 皮膜の下のボディの色合いが複雑にグラデーションがかってナマナマしく変化します。




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 ④ ゴールデンティップ・チョコレートブラウン 売り切れ 
 ⑤ ゴールデン・ジンジャー・ファイン 売り切れ 
 
 4はヘアーの先端が金色で根元に向かって艶のある茶褐色にグラデーションがかっているタイプ。
 5はそのまま色が薄くなって金色色調が強いタイプ。

 おそらく若クマの背中の中央付近とおもわれるヘアー。
 今回のレアなヒグマ・ヘアー群のなかでもこれはかなり激レア度数ぶっちぎり。
 というか個人的にもこのタイプのヘアーはこれ以外では見たことがありません。

 まるでハックル・ファイバーのようなストレートで細いガードヘアーがビッシリです。

 なので!
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 ヘアーをスキンからカットしてアンダーファーを取り除き、
 ガードヘアーの毛先をスタッカーで揃えて通常通り巻き止めれば、
 このようなスタイルがムリなくしかもカッコヨク巻けてしまいます。

 これはかなり貴重。

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 4のヘアーをウイングとテイルにつかって、
 ロングシャンク8番のドライフックに巻いたウルフ・スタイルの作例。

 ボディにはコック・デ・レオンのハックル・ストーク、
 ハックルはホワイティング・ハイ&ドライのバーント・オレンジとコック・デ・レオンのサドルのミックス。

 こんな威風堂々のドライフライがさあ、
 夏の陽の光を浴びながら、
 まるで金色の後光をまとっているかのように、
 ボワ~ッと金色に輝きながら荒瀬を流れるわけですよ、
 もうその光景だけでもたまらんものがあるのに、
 そこにグワボンッ!と巨マスのどでかいアタマが水面に突き出てくるわけですよ。
 昇天必至。

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 転じてこちらは5のヘアーをつかったウルフ・スタイル作例。

 こちらはボディにおなじヘアーのアンダーファーをダビングして、
 ハックル以外はすべてヒグマの毛仕様なフライになっています。

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 で、
 それを逆光状態で見てみれば、
 ウイングがハックルに溶け込むようになって見えます。
 これがミソ。

 ヘアーの細さというか繊細な質感がわかるかとおもいます。

 ドライフライのみならず、
 とくに小型のヘアウイング・サーモンフライや鮭稚魚などのストリーマー素材にもたまらないものがあります。


 と、
 以上が今回のラインナップです。

 お求めの際にはご希望のヘアーの番号と数量を明記していただいて、

 bsfly@msd.ncv.ne.jp までご連絡ください。
 ご注文お待ちいたしております。
 なにとぞよろしくおねがいいたします。


 さて、
 というわけで、
 販売告知だけで〆るつもりはまったくなく、
 いつものように「このようにつかうと愉しいよ」的タイイング・ティップス基礎編いきます。
 ので、
 またも延々スクロールおねがいします。

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 ヒグマのヘアーの旨味や面白さ不思議さ醍醐味などなどを、
 もっとも手軽に実感できるフライとして、
 お馴染みのパラシュート・スタイルなフローティング・ニンフのボディにヒグマの毛をつかって、
 そこにちょいと隠し味的な小技を忍ばせてみます。

 まずは下巻きをしたボディ全体をゴールドのフラットティンセル(メタルの高級なのじゃなくて安物のペラペラのがおススメ)で巻き、
 ボディ末端にスレッドをマーカーで着色して紅色のティップをつける。

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 そのままボディ末端にヒグマの毛を数本とファイン・コッパーワイヤを巻き止めて、
 それらをハックル・プライヤーでつまむ。
 ここでは13番サイズのフックをつかって1のヒグマの毛をつかっている。

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 プライヤーをグルグル回してヘアーをワイヤーもろともねじる。

 ここで重要なコツは、
 この段階で素材をすべてねじるのではなく、
 ここでは若干余裕をもって緩めにねじる。

 写真ではヘアーといっしょにねじったワイヤーがたわんでしまっているけれど、
 これでよい。

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 で、
 ゆるめにあるていど素材をねじったものをボディ末端に一回巻く。

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 そしてそのあと、
 ヘアー全体をきっちりねじってヤーン状にする。

 こうすると、
 ヘアーの先端がねじれることで不用意に切れるのを防ぐことが出来る。
 また、
 ボディ末端部分を自然なテーパーに巻くことが出来る。

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 ボディを巻いて余りのヘアーを巻き止めた状態。

 ここで余りをカットするわけだが、 
 そこでもちょいコツ。
 この余りをすべてカットするのではなく、
 チョイ残しておく。

 そしてそこにポストとなるエアロドライ・ウイングを挟んで、
 ポストの根元を余りのボディ素材ごとスレッドで巻きこんでおくと、
 非常に丈夫なポストが立てられる。

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 ソラックスをダビングするまえに、
 ここではホワイティング・ヒストリックのハニーダン系ジンジャーをハックルにして巻き止めてみた。

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 ここからソラックスの処理。
 ソラックス部分には2のアンダーファーをダビングしてみる。

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 ヒグマのアンダーファーをダビング材としてより良く、
 かつ効能をいかんなく発揮させるための処理。

 このフライにかぎらず、
 またドライでもウエットでもニンフでもすべてこのように処理してダビングしている。

 まずはヘアー全体をガードヘアーごとカットしたら、
 ガードヘアーを引き抜いておいて、
 残ったアンダーファーを濡らした指先でグリグリ揉みながら丸める。

 これでもかといわんばかりにグリグリ丸めて、
 このような状態にする。

 で、
 こんどはこの丸まった毛玉をブッチブチちぎりながらほぐす。

 すると、
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 アンダーファーが千切れて短くなった状態で、
 さらに良い感じにちじれながら、
 フワ~ッと広がるようにバラける。

 このように処理してダビングすると、
 タイイングが楽でキレイに巻けるだけでなく、
 ダビングボディやソラックスを毛羽立たせたり、
 はたまた使用中に毛羽立ってくると、
 さらにファジー感を増していかにもな質感になる。

 またさらに、
 こうしておくとフロータントを塗布したときの持続力も飛躍的に高まる。
 ということは、
 ニンフやウエットのボディにダビングしても、
 いったん濡れると水の吸いが良いというか水馴染みが良い。
 ので、
 ヒグマの毛の透明感や毛羽立ちのファジー感とあいまって、
 使い勝手が良いだけでなく、
 いかにもな色調と質感に変化。

 ちなみに、
 写真のクリップに留めてあるのは、
 2のヘアーをダビング用にカットしたときに同時にカットしたガードヘアーをスッと抜いたものを、
 クリップで留めてバラけないようにしている。

 このように保管するとヘアー全体が無駄なくつかえる。

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 普通にダビングしてソラックスを巻き、
 フライの下側をダビングブラシで梳いて毛羽立たせた状態。

 このとき、
 ダビング材に残っているガードヘアーなどが突き出てしまうようなら、
 それをハサミでカットしてフォルムを整える。

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 で、
 ハックリングしてウイップフィニッシュしたら完成。

 で!
 完成したフライのボディを濡らしてみれば……、
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 一瞬でこのようなエッチなスケスケ・バディに変化。

 ボディ末端に着色した紅色や、
 下地のゴールドティンセルが、
 ヒグマの毛のうす~いスケスケの皮膜に包まれたような体裁で、
 ほんのりと透け見え。

 もうまんま脱皮殻の皮膜の一枚下側に身のある本体が……といった印象。

 しかも、
 ヒグマの毛の艶っぽいテカリが、
 羽化寸前のカゲロウのニンフやカディスのピューパなどの、
 体表に油でもひいているかのようなテカッとしたキラメキも表現してくれて、
 いつもその微妙で自然なキラメキに、
 ワタシの釣り心はいつもたいへんトキメキ。


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 そして2と3のヘアーをアンダーウイングにつかった、
 フラットウイング・ストリーマーの私的アレンジ。
 ウイング用のハックルのウェブ状の部分をヘッドにしているので、
 紡錘形状のベイトフイッシュなフォルムを維持した状態で、
 ハックルのボディを揺らしながら、
 ヘッド付近はさながらマラブーのようにザワザワ常に揺れている作りになっています。

 で、
 そんなハックル多層構造の下側から、
 光が当たると金色の輝きを拡散するヒグマの毛がチラッチラ覗いている、
 という下心炸裂なストリーマーの作例です。 

 と、
 ヒグマの毛の特徴や旨味がもっともわかりやすいので、
 今回はドライフライ中心にお話をすすめてまいりましたが、
 もちろん!
 ヒグマのヘアーの真骨頂はストリーマーにもあり。

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 とはいえ、
 ドライフライだけでも氷山の一角しか紹介しきれないのに、
 コチラのジャンルまでいくと、
 もう販売なんだか解説なんだかゴッチャゴチャになってしまうのと、

 ヒグマの毛をフライタイイングと釣りに活用する実践については、
 重要なライフワークとして、
 随時紹介しつつも、
 いずれちゃんとまとめたいと目論んでおります。

 ので、
 今回はあくまでも販売のご案内ってことで、
 このヘアーの魅力のアウトラインと基礎中の基本をご紹介させていただきました。

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 そしてもちろん!
 想いをこめて巻きたいクラシックなフライにも絶妙にマッチ。
 古典的なのにどこか最新に映ってしまうようなスペシャルにもうってつけの素材になります。

 それでは、
 かさねてご注文お待ちしております。
 なにとぞよろしくお願いいたします。
「ケムリ色の誘惑」カイト(トンビ)セカンダリークイル販売のお知らせ
 先週にひきつづき、
 カイト(トンビ)のボディ材用セカンダリークイル販売のご案内です。
 SOLD OUT
 本当にありがとうございました。

 開き直ってコッテリいくので、
 延々スクロールおねがいします。

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 前回とりあげた、
 カイト(トンビ)のクイルとエンジェルヘアーを同時にねじって巻いたアダムスのボディと、
 まったくおなじ造作でボディを巻いたクリンクハマー・スタイル13番。

 スモーキーなダン色の微細な繊毛のあいだから、
 まるで七色に反射する水泡がボディにまとわりつくかのように、
 エンジェルヘアーがチラリと不規則に覗いております。

 ボディに巻くと、
 濃厚な繊毛がびっしり立ちあがる猛禽類のクイルの特性を活かしたボディ成形テクとして、
 たいへん気に入って巻くたびにときめいているスタイルです。
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 アイディアしだいでさまざまなパターンに無理なく、
 かつ効果的に応用できるところもミソ。

 と、
 そんな鳥類界のプリンスの羽根をボディに巻くのに夢中になっております昨今、
 前回の記事でも取り上げたとおり、
 ここにきて個人的にクリンクル・ジーロンもまたマイブーム真っ盛り。

 というわけで、
 カイト(トンビ)の羽根をつかって、
 昨シーズンからつかいはじめて、
 釣りあがりアトラクターとしてもシビアなマッチ・ザ・ハッチにも、
 実績度数もはや非常に高め一軍選手ひっぱりだこ、
 ワタシのクリンクル・ジーロン爆裂ブームのおおきなキッカケになったフライを、
 ちょっとチャチャっと巻いてみます。

 シャックをひきずった羽化失敗型イマージャー、
 のようでもあり、
 羽化したものの翅が濡れて縮れてどうしようもなくなった哀れなスペント・ダン、
 のようでもある、
 どちらに見えてもかまわないファジー・スタイル。
 しかしてその実態は、
 濡れて吸水すると濡れ雑巾のようになるクリンクル・ジーロンの流れに対する抵抗を利用して、
 従来のこのテのパターンよりも水馴染み良く、
 かつナチュラルに流しやすくしようと目論んだフライです。

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 今回はクロマダラちっくな質感と色調でいってみようとおもうので、
 濡れるとチョコレート・ダン色になるカイト(トンビ)の濃いダン色のクイルを13番のフックにファイバー5~6本ほど巻き止めて、
 オプションでエンジェルヘアーやフラッシャブーも巻き止めて、
 ライトダン色のクリンクル・ジーロンも巻き止めて……、

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 ジーロンはそのままに、
 カイト(トンビ)のクイルとヒカリモノを一緒くたにグリグリッとねじってボディに巻くと、
 こんなかんじ。

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 通常、
 オケツのところのジーロンはここでカットしてシャック扱いにするのがいつものスタイルなんだけど、
 そうではなく、
 このようにフワッと弛ませたうえでボディのうえにシェルバックのようにかぶせて、
 ポストの根元で巻き止める。

 こうすると、
 この部分が陽の光を透過して抜け殻のようでもあり縮れたウイングのような印象にも映る、
 だけでなく、
 ここが大事なんだけど、
 たったこれだけのことで流れの抵抗がものすごい増す。
 船やカヌーでつかうパラシュート・アンカーみたいな構造ですね。
 
 ジーロンを付け過ぎると、
 流れの抵抗が大きくなりすぎてジワ~ッとフライがひっぱられるように沈んでしまうくらいなので、
 写真のようにスッカスカのほんの数本で充分。
 っていうか、
 そのほうがシャックやスペント・ウイングとしてのリアリティも増す。

 ジーロンをあつかう際の合言葉はいつも「スッカスカ」

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 で、
 ソラックスをダビングしたりクイルをそのまま巻いたりお好みで仕上げて、
 ハックリングしたら完成。

 めっちゃ簡単。

 光を透過してきらめくジーロンと、
 微細な繊毛に包まれたボディが調和して醸し出すイマージャーのヌメッとキラッと感たまらんで。

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 と、
 このようにクイルの色調や模様が千差万別なので、
 濃淡入り乱れていろんな質感のダン色を演出しながらボディに巻けるのがカイト(トンビ)のセカンダリークイルの魅力のひとつ。

 そしてさらにいうと、
 これらの羽根のどの部分をボディに巻いても、
 最高にシルキーでクリーミーでいかにもなダン色になるのが不思議でもあり面白くもあり……。

 どうでもいいけどこの写真、
 今現在のぼくのパソコンの壁紙。
 
 ボ~ッと眺めていると知らん間にエライ時間が経っているキケンな壁紙です。

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 そしてクラシックなスタンダード・ドライフライのボディにも、
 っていうか、
 そうした古典にこそ……クイルをねじって巻くだけで嗚呼エレガント・バディ。

 左はカイト・クイルド・ヘンドリクソン。
 右がアダムス・トンビ。

 さ~らに!

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 ちょっと変わったビッグサイズ・ヘアウイング・カディスのファジー系ヒゲナガ風も巻いてみる?
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 とっても軽くて投げやすく浮かせやすい構造です。

 カイト(トンビ)のクイルをねじってボディに巻くたびにおもうのですが、
 この微細に毛羽立った粉吹き状のクリーミーなダン色って、
 ヒゲナガをはじめ各種カディスのボディの質感そっくり。

 というわけで、
 パッと見ものすごく複雑そうに見えるけど、
 とっても簡単に無理なくチャチャッと巻いてみると……、
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 まずはカイト(トンビ)のクイルの濃淡ダンダラ模様のところのファイバーをドサッと束ねて巻き止めて、
 フラッシャブーやらエンジェルヘアーやらお好みで添えて巻き止めて、
 白いカーフテイルをウルフ・パターンなどを巻くときの要領で前方(フックのアイ直後)に巻き止めておいて、

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 クイルとヒカリモノをグリグリッとねじって太めのボディを巻いていくんですが、
 ここでお役立ち情報。
 フライのサイズが大きいために、
 クイルの長さがやや足りない状態になっています。

 ここではあと一回転ほどクイルを巻きたい。

 そういうばあいは、
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 なんのことはない、
 足りなくなったところに適当にクイルを巻き止めてシレ~ッと巻いてやるだけ。

 カイト(トンビ)にかぎらず猛禽類のクイルのばあい、
 繊毛密度が濃くて毛羽立っているので、
 このような継ぎ足しボディでも素材が馴染むので見た目自然に仕上がります。

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 で、
 ボディを巻いたら、
 カーフテイルをウルフ・パターンを巻くときとまったくおなじように、
 まずは左右二股に分けてその根元をそれぞれスレッドで数回転巻いて直立させて、
 それをグイッと折り返しながら、
 ボディを巻いたときにちょっとだけ残しておいたスペースに、
 このように巻き止めて、

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 なにがしかの獣毛のガードヘアー(ここでは砂漠キツネ。ディアヘアー、スクイレルテイルなどお好みで)
 のアンダーファーを取り除いたら、
 ガードヘアーをスタッカーにいれて先端を揃えて、


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 フックシャンク真上、
 カーフテイルの真ん中に巻き止めて、

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 ガードヘアーのあまりの部分はカットしないまま、
 ダブリングしたコック・デ・レオンのサドルを、
 ガードヘアーを巻き止めたスペースにグルグルとハックリング。 

 ガードヘアーの余りをカットしないのは、
 この部分をハックリングする際のハックルの滑り止めズレ防止にするためです。

 で、
 ハックリング後にガードヘアーの余りをカット。

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 ウエットフライのスロートハックル処理の要領でスレッドを巻きあげながら、
 レオンのファイバーをウイング上部方向にまとめつつ、
 フライの上下左右から眺めつつ、
 「うわ~、飛んでるヒゲナガそっくりやん」とニヤつきながら、
 スレッドにマルチグルーを塗布。

 このあたりのパーツの処理はスレッドにワックスをしっかり効かせておくのも大事なコツです。
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 で、
 マルチグルーを塗布したスレッドで、
 ヘアーズイヤーではなくガードヘアーが長くて太いヘアーズ・フェイス、
 野兎の顔のところのファーをタッチダビングして毛羽立ったヘッドを巻いて完成。

 ヘッド部分から、
 普通ではありえない量の獣毛とハックルがワッサ~と生えているのに、
 ヘッドはヒゲナガの頭ちっくにこじんまり小さくまとまっていて、
 しかも各種ヘアーは抜けることなく頑丈。
 水面ではつんのめるような姿勢で浮きながらも構造上バランスは良好。
 タイイングのトリック感が愉しめる一品です。

 もちろん、
 飛翔するフライング・ヒゲナガとしてだけではなく、
 でかめドライフライのアトラクターとしても活躍中。
 というよりむしろそっちの出番のほうが多いビッグサイズ・カディス作例です。

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 お馴染みのお気に入りの従来のパターンにつかっても、
 私家版フライの捏造にも、
 応用の幅とタイイングの夢がひろがる素材たちです。
 
 
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 カイト(トンビ)の淡いダン色のところをボディに巻いた8番アダムス・パラシュートをくわえてくれた、
 ドラゴン・フェイスなめっちゃイケメン画像にて、
 さりげなく自慢もしつつ……、

 どうぞよろしくお願いいたします。
猛禽類クイル各種 極上ボディ材販売のお知らせ
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 ユーラシアン・イーグルアウル(ワシミミズク)のプライマリー・クイルをボディに太巻きして、
 ホワイティング・ハイ&ドライのグリズリーとレオン・パルドのサドルをブワッッとパラシュート・ハックリングした、
 タランチュラ・スタイルの夏の必殺テレストリアル型アトラクター・ドライフライ・・・・・・ひとよんで「パランチュラ」

 サイズはワイドゲイプの8番。
 このサイズにこの豊満ボディをグリグリ巻けるというファイバーの長さもまた、
 このクイルボディのおおきな旨味でもあり特徴のひとつ。

 というわけで、
 今回は僭越ながらワタシの鱒毛針用ボディ材としては、
 もはや欠かせないというよりもトレードマーク的存在、
 猛禽類のクイル材を一挙4種類!販売のお知らせです。

 リキはいってます。

 当ブログの過去記事をひもときますと、
 これら4種のボディ材を巻いたフライたちがズラ~ッと、
 もうこれでもかと登場しております。

 なので、
 いつもは素材紹介や使い方や作例などをクドクドクドクド書いてから、
 販売の詳細に触れておりますが、
 今回は四の五の言いません。

 いきなり価格の詳細です。

 まずは、
 1、ユーラシアン・イーグルアウル(ワシミミズク)のセカンダリークイル 6本パックSOLD OUT
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 黄土色から小麦色の基本色に部位によっては暗色のマダラ模様や縞模様が入っています。
 フックサイズ18番前後から8番まで幅広く適合。



 2、ユーラシアン・イーグルアウルのプライマリー・クイル 6本パックSOLD OUT
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 セカンダリー・クイルと同系色。繊毛の長さと密度がセカンダリーよりも濃密で長いのが特徴。
 ファイバーの長さはセカンダリーのほうがやや長いかんじ。



 3、カイト(トンビ)のセカンダリー・クイル 8本パック¥2,000 SOLD OUT
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 ダークダンからライトダンを基本色に部位によっては白っぽいマーブル模様のグラデーションがかっています。
 ワシミミズクよりも微細な繊毛でフックサイズ20番前後から8番までサイズを選ばず適合。



 4、アンデス・コンドル(と思われる……)セカンダリー・クイル 2本パックSOLD OUT
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 濃緑色から艶がかった黒を基本色に部位によっては繊毛だけが銀色がかったシルバー・ブラック?
 微細かつ濃密なビロードの絨毯のような繊毛が見事というか神々しいです。
 ファイバーがやたら長いので20番極小から6番以上の大型サイズまで巻けます。
 これまで自分は見たこともなかった特A級希少羽根のひとつ。

 以上の4種類です。

 ご注文の際は、
 各クイルの名前を明記していただくか、
 名前が長すぎて大変でしたら各番号でのご注文でも対応させていただきます。

 bsfly@msd.ncv.ne.jp までご注文お待ちしております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 で、

 やっぱ黙っていられず、
 これからクドクドクドクド紹介文書いて写真並べたいんですが、

 まずはこれを見てください。
 160624(2).jpg
 どれもこれも羽根がグッチャグチャ。
 ファイバーはよじれ乱れカスカスです。
 これらはなんぼなんでもアカンやろクラス。
 なので自分がつかおうとおもって、
 選別から除外した羽根。

 これを、
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 ぬるま湯もしくは水でザッと流して、
 中性洗剤(食器洗い用の普通のご家庭にあるやつ)をタラッ(ほんのすこしで可)と垂らして、
 サーッと数回根元から先端に向けて軽くしごくように洗って、
 ぬるま湯で洗剤を洗い流して、


 早く乾かしたいならティッシュで水気拭いて、
 そのまましばし乾くまで待つ。
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 30分後くらいかな?
 まだ完全に乾燥していないけどナマ乾きの状態。
 もちろん、
 完全に乾燥させても問題ありません。

 が、
 はやく蒸気に当てたいので待ち切れず、
 ナマ乾きのまんま、
 ヤカンでお湯を沸かして沸騰したときに立ち昇る蒸気に、
 羽根の裏表を当てながら、
 ファイバーを撫でるようにカタチを整えてやると、
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 どう?
 さいしょの写真とくらべてみてください。
 もちろんまったく同じ羽根。
 並びもいっしょです。

 カ~イカン・・・・・・。

 まるでチョウチョやセミが蛹から脱皮して、
 クシャクシャの翅がキレイにピーンと伸びきったような……。

 お送りさせていただく羽根たちは、
 ここまで酷くはありませんが、
 それでもやはりパッと見みすぼらしいかんじです。
 そのままでもボディ材としてつかえますが、
 この蒸気処理をしていただきますと、
 もう羽根が見違えるように活き活きと美しくよみがえります。

 正直この処理を施してから販売したいところですが、
 ぶっちゃけこれを一枚一枚コチラで処理していたら、
 とてもこの価格では販売できません。
 なので、
 この蒸気処理を各自でやっていただくお手間をおかけする代わりに、
 がっつり大盛りパックさせていただきました。

 で、
 やってみるときっと同感していただけるかとおもいますが、
 この蒸気処理すごく愉しいです。
 羽根を洗剤で洗うってどうなの?とご心配されるかもしれませんが、
 心配無用です。
 安心して洗って乾かして蒸気に当ててやってください。

 そして、
 このように洗っていただいて蒸気を当てていただくと、
 どの羽根もなんとなくフワッと膨らむような印象でファイバーがキレイに整うのがわかるかとおもいます。
 これは猛禽類のクイルに特有の構造です。
 どの鳥の羽根のファイバーにも生えている繊毛の密度と厚みが濃密なので、
 そこに蒸気が当たると繊毛全体が立ち上がるように膨らむわけです。
 なんかねえ、
 フッカフカした感触なんだよね。

 と、
 そのようなフサフサ繊毛に覆われた羽根をつかって、
 今回はその特徴を最大限に活かしながらボディを巻くための基本編いってみます。
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 うえの写真の洗浄&蒸気を当てたワシミミズクのセカンダリー・クイルをそのままつかって、
 クリンクハマー・スタイルのパラシュート型フローティングニンフを巻いてみます。
 
 もちろん、
 ここで紹介している4種の羽根すべてに共通するボディの巻き方です。
 さっきからず~っと繊毛を連呼しておりますが、
 この繊毛をこそボディ全体にフワ~ッと毛羽立たせて巻くための簡単な方法というわけです。

 下巻きしてポストを立て、
 ハックルを巻きとめて、
 これからボディを巻くところ。

 ボディはフライのうしろの5本くらい分けてあるファイバーをつかいます。

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 ボディ末端にファイバーの先端を巻き止めたら、
 ファイバーをスレッドに寄り添わせて、
 そのままスレッドごとよじって……、

 ピーコックハールやフェザントテイルなどの補強ボディ巻きとまったく同じ動作。
 ですが、
 ストークの切れやすいピーコックやフェザントなどとちがって、
 猛禽類のクイルはファイバー自体に強度があってかなり切れにくいので、
 滑り止めにドライシェイクをつけた指先でファイバーの根元をつまんで、
 クルクルッとスレッドによじりつけることができます。

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 スレッドによりつけたセカンダリー・クイルでボディを巻き、
 まったく同様の方法でプライマリー・クイルの暗色部分でソラックスを巻いた状態。

 
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 で、
 ハックリングして完成。

 ボディとソラックスの繊毛の毛羽立ちにぜひともご注目を。

160624(10).jpg
 逆光状態で見てみれば……、

 なにか植物の種の綿毛かケセランパサランのような
 陽の光を透過するフッワフワの繊毛がボディ全体を包み込むように立ち上がっています。
 で、
 その芯の部分には、
 素材をねじって巻いたことで、
 昆虫の体節を表現する凹凸テーパーボディが簡単に……。

 まるで皮膜の下にボディが透け見えているような印象。

 で、
 そのようなボディ構造でガガンボやらフタバコカゲロウやらエルモンやら、
 なんやかんやの体色と質感をおもわせる、
 いかにもなシブイ黄褐色。

 という独特の質感のボディですが、
 吸水しやすく保水する各種ファーのダビング素材ではなく、
 クイル素材なので濡れてもさほど重量変化がない、
 というのも大きな特徴であり旨味です。

 こうしたスタイルのボディを水面下に沈める半沈パターンでも、
 ハックルとポストにジェル状のフロータントを塗布しておけば、
 かなりの長時間バランスの良い状態で浮いていてくれます。

 なので、
 この記事の冒頭に載せた、
 爆裂豊満アント型ボディの大型サイズでも、
 ストレスなくつかえる、
 というわけです。

 ちなみに、
 ちょいまえのブログの真っ黒ハックルくらべの話題の際に取り上げたアントは、
 アンデス・コンドルのセカンダリー・クイルをつかって、
 この方法を応用して巻いてあります。
 このアントのコンドル・ボディもさあ、
 濡れたときの繊毛が水を弾いたり絡んだりしている質感が、
 なんともテレストリアルちっくでタマランデ。

 と、
 愛してやまない猛禽類クイル・ブラザーズ、
 お話したいことは尽きることがなく、

 ああ、
 今回こそは簡潔に済ませようとおもっていたけれど……、

 もっとイロイロ言いたい。

 もういっちょ巻いちゃう。
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 ワシミミズクのセカンダリー・クイル先端付近のマダラ模様をつかって、
 キャッツキル系スタンダードを巻いてみようとおもいますが、
 こんどはボディ末端に二つ折りにした極細ワイヤを巻きとめておいて……、

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 そのワイヤーごとクイルのファイバーをプライヤーでつまんで、
 グリグリねじってみると……、

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 ボディの隙間から、
 ほんのわずかにチラッと金色が覗き見えるゴージャス繊毛ボディ。

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 ホワイティング・ハイ&ドライのグリズリーとジンジャーをハックリングした、
 淡い色調のマーチブラウン私家版。

 こうしたクラシック・スタンダード系にもたまらんかんじで調和するので、
 私的クラシック風も捏造し放題、
 というわけです。

 またちなみに、
 ちょいまえのブログ記事のマーブル模様のホワイトウルフなんかは、
 カイトのセカンダリークイルをこのような方法でボディに巻いています。

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 ワシミミズクのセカンダリー・クイルで巻いたアダムス・パラシュート12番。


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 ワシミミズクのプライマリー・クイルでフッサフサに巻いた、
 粉吹きカディス・バディなエルクヘア・カディス10番。

 いつもの、
 お馴染みの相棒フライズも、
 なんだか新鮮な装いでアラおしゃれ。

 きっと、
 巻くのも釣るのも愉しんでいただけるとおもいます。

 かさねてご注文お待ちしております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 追伸:
 しつこくてスイマセン。
 今月号のフライフイッシャー誌連載「月刊フライ生活」でも、
 この4種の猛禽類クイルをつかったタイイング方法の応用編その1を、
 ソフトハックル・フライズを題材にして紹介&詳解させていただいております。
 
ドライフライ詰め合わせ2016上半期 販売のお知らせ
 SOLD OUT
 本当にありがとうございました。
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 しょうこりもなく、
 雑誌やブログで撮影したフライ+αをひとまとめにして、
 「ドライフライ大中小サイズ各種 詰め合わせセット」販売のお知らせです。

 内容は……、
 フライフイッシャー誌7月号「カディス特集」各記事でつかったフライ全種とそれらの私的アレンジ版、
 その前号の記事「ハックル・トーク」につかった秘蔵ハックル蔵出しで巻いた私的アレンジ・スタンダード各種、
 それと「フロータント特集」で紹介した私的フローティング・イマージャーとそのヴァリエイション、
 それから、
 今年に入ってから当ブログにてとりあげたドライフライたちイロイロ。
 さらに、
 なにをおもったのかムダにリキ入れてエキシヴィジョンに巻いた純白クイルウイングのオリジナル・ロイヤルコーチマンとか、
 もうチョイ機が熟してからアレコレ能書き垂れようかなとおもっているフライもこっそり数本まざってます。

 ぜんぶでガッツリ52本ズラ~ッと並べてみました。
 フライの名前は別紙にて「お品書き」同封します。

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