BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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俺のチェルノ
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 さて、
 ここはもう、
 われわれ昭和30年代後半うまれ、
 まさに三平くん世代ど真ん中の我が同胞の皆さまとこそ、
 分かちあいたいこの気持ち。

 小学校5年生だったか6年生だったか、
 そのくらいのころ、
 自他共に認める釣りキチっ子だった良い子たちは、
 み~んなむさぼり読んだ三平くん単行本のたしか第4巻……でしたよね?毛ばり山人って。

 このほど、
 釣りキチ三平くん40周年!なのだそうで、
 その記念の月刊の傑作選復刻版との由。
 今回はあの「石化けの毛ばり山人」の巻。

 コンビニの漫画コーナーに並んでました。

 幼少のみぎりは釣りキチ少年と呼ばれ、
 現在は不惑のフライフイッシング中毒なオッサン…、
 そんなアナタにこそ向けて偽らざる我が心情を吐露いたしますが、

 いや~~~ホンマなにがガツーンとくらったかゆうて、
 この三平くん40周年ほど、
 我が年齢を顧みたことはありませんでした。

 「ちょっとなに?、ちゅ~ことはオレめっちゃオッサンゆうことやんけ一体全体どないなっとんねん?」

 光陰矢のごとしって、
 ほんとに恐ろしい。

 ああ、


 みなさま、モロモロご自愛ください。

 と、
 深夜の高速道を6時間だか7時間だか延々ひた走ったさきにあるド田舎の、
 真っ暗でしんと静まり返った山村の集落のなかで、
 ひとつだけポツンと灯りがともっている、
 さびしげな小さなコンビニで、
 食料調達のついでにこの漫画本を買い求めました。

 そこからまた山道をウネウネ延々走り、
 深い森のなかの釣り場の河畔にクルマを止めて車中泊。
 まずはコーヒーを沸かして、
 布団に寝っ転がりながら、
 暗闇のなかで響く瀬音を聞きながら読みはじめました。

 よりにもよってこんな場所で、
 40年前!の幼少の記憶がまざまざと蘇るというのは、

 なんていうか、
 いいようのない、
 こう、
 なんちゅうか……嗚呼フォーエヴァーヤング。

 そのまま徹夜で一気に読み終わり、
 白々と夜が明けると同時にポツポツ降りはじめ、
 
 いつのまにか意識も途切れて……、

 昼過ぎに目覚めれば、
 そこはざーざーのドシャ降り。

 ぼくは、
 なにをしに来たんでしょうか?

 ほんっとに、
 今シーズンの天気は、
 悪意をかんじるときがある。

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 そんなわけで、

 山人黒チェルノ

 「ウッヒョ~ちょっくら作ってみるべ魚神さん」
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 まずは縫い針をバイスに挟んでクルクル巻いて、

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 できたら爪でつまんで一気にズボッと抜いて、
 根元に瞬着チョッとつけといて、
 これはひとまずおいといて……、

 
 「つぎはフォームのボディにラバーレッグを取り付けてみるだよ」
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 あらかじめフックに巻き止めておいたフォーム・ボディに、
 縫い針をズボッと刺し通してラバーを貫通させるんだけど、
 このとき、
 ラバーレッグがフォーム・ボディの中央に開けた小さな穴をかすめるように縫い針をブッ刺す。

 こうしてラバーがフォーム内部で交差する目安となる点をつくっておくと、
 ラバーレッグを前後中央左右ともに均一均等に取り付けやすい。

 ちなみにこの穴は、
 のちにポスト&ハックルを突っ込むための土台になる。
 ニードルをライターで軽く熱してチョンと突くとこうなる。

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 で、
 さっきのポスト&ハックルをこの穴に縫い針で刺し通して、

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 糸を通したら、
 ニードルに瞬着を少量付けて、
 それを穴に沁み込ませておいて、
 
 間髪いれず糸を引っぱって、
 ポスト&ハックルをズボッと穴に突っ込む。
 フォーム材にポストとハックルを植え込むようなイメージやね。

 なずけて「盆栽ハックリング」?

 これだと、
 フォーム内部の瞬着がラバーにも触れるので、
 ラバーレッグの固定も同時にできることになる。

 ちなみに、
 こうしたタイプのフォーム材と瞬着の親和性?はバツグンなので、
 ほんとにごく少量で各素材をがっちり固定できる。
 逆に言えばつけ過ぎ要注意。

 また、
 なによりもなによりもここがミゾ!
 となるのはラバーレッグの位置。

 この写真だとよくわかるように、
 ラバーレッグがフォーム・ボディの最上部、
 表皮一枚下くらいの位置にセッティングされている。

 そのため、
 当然フックシャンクよりもラバーの基部が上になる。
 ので、
 フォーム材自体の水面での浮き方と相まって、
 フライが水面に浮いたときに、
 ラバーレッグ全体がちょうど水面膜を押さえつけながら貼りつくような浮き方になる。

 こうしたタイプのフライの主な目的は、
 「ゴムびろびろのウイッグル・アクションなアピールと刺激でナンボ」

 そんな「動き」をより強調するために、
 この位置にラバーレッグがあると、
 水の抵抗をモロに受ける。
 ので、
 ラバーレッグのうごきを最大限に活かして演出できる、
 という仕組み。

 と同時に、
 
 フライを投じるさい、
 ラバーレッグが突き出ていることで、
 特大の空気抵抗を受けてグルグル回転しながらカッ飛んでくいつものチェルノブイリ・アント。

 なのだが、
 このようにラバーレッグをフックシャンクの上にもってきて、
 フライ全体の重心をフックシャンク上部中央に集中させることで、
 安定したバランスで投げやすく、
 かつ着水時にひっくり返りにくい構造にもなる。
 

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 ここでつかっているフック・サイズ6番2Xロングで、
 このくらいのヴォリュームのボディで、
 このサイズのラバーレッグをつかうならば、
 ラバーレッグの角度はこんなかんじにセットすると、
 ナマナマしさ度アップ。
 
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 「あ~っちゅうまに完成だなや」

 ひとよんでオレノチェルノ

 いまから7~8年くらい前の富士山麓の湧水の泉のテレストリアル・シーズン、
 猛威をふるった私家版チェルノブイリ・アント。

 当時、
 このフライをめぐっていろんな刺激的おもしろ体験があって、
 皆で盛りあがったりしてたんだけど、

 ほどなく自分がすっかり飽きちゃって……、
 調子こいてガバガバ買い占めまくった各社各種のフォーム材どうすんのさ?

 このへんの気持ちと嗜好の移り変わり方って、
 化学な素材の宿命なんですかね?

 フォームやラバーな素材の是非がどうこうとかいう野暮を言いたいのではなく、
 こうした素材って、
 自分はあるとき突然サーッと熱が冷める。

 んで、
 ず~っとほったらかしになる。

 んだけど、
 いつもなにかのキッカケでまた再燃。

 今回のキッカケのひとつは……、
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 ああんもうエッチすけっちワンタッチ……、

 シミひとつない引き締まった完熟バディ。
 妖艶な赤紫色に染まるおおきなヒレ。
 透明感ただよう肌に一筋の紅色。

 切なくさえも映る麗しの肢体を、
 白昼堂々惜しげもなく晒してくれちゃった美熟女。

 パーペキというしかないメスのニジマスもう惚れ惚れ。

 キミの瞳は一万ボルト

 炎天下の真昼間、
 とある激戦区河川のどでかいプール。
 その流れ込みのバンク際の一点。
 岩盤に流れが当たっている、
 ほんのちいさなピンスポット。

 このだだっ広いプールのなかで、
 高活性かつお腹をすかせたヤツが定位するならば、
 もうココしかないと信じて、
 このオレノチェルノをボヨ~ンと水面に叩きつけた一瞬のあと、
 波立つ荒瀬の波間のなかで、
 ギランッと赤銅色の魚体が翻るのが見えて……、

 あとはもうめくるめく官能のひとときでございました。

 今シーズンより愛用している、
 8フィートちょいの5番という剛腕な竹竿。
 ぼくにとっては未体験ゾーンな竹竿。

 この竿を舐めつくすように愉しんでやろうとおもって、
 いろんな巨大ドライフライをとっかえひっかえ投げ倒しておったわけですが、
 その一環で、
 久々に再登場のオレノチェルノをつかってみて……、

 ここ北海道の新天地にて、
 なんでもっと早くからこのフライにスポットを当てなかったのか、
 我ながら不思議だ。

 ヤッバイかもコレ

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 と、
 今シーズンの真夏、
 ふたたび一軍筆頭格に返り咲いた我がオレノチェルノだったのでございますが!

 よ~しこれからが本番だ!
 「うっひょ~~オラかっかと燃えてきただぞユリッぺ」
 ってところだったんですが……

 お盆のころから現在に至るまで、
 ご存じのように、
 こればかりはなんともしようがない、
 止んだとおもったら降って、
 よ~降るなあとおもったらまた降って……、
 グズついてばかりの天候不順。

 煮え切らないままに、
 スコーンと突き抜けないままに、
 とうとう夏が終わってしまいました。

 ああ不完全燃焼いっぱつ

 この火照りきった巨大テレストリアルなアタイの釣りゴコロ、
 どないしてくれるねんホンマ……。
 
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