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The Durham Ranger #6/0
1840年代、
ウイリアム・ヘンダーソン原作によるスタンダード中のスタンダードな古典。
古今東西を問わず、
フルドレス・サーモンフライに挑戦するなら、
まずはコレから……と挙げられている「最初の第一歩」
かくいう自分も、
はじめてフルドレス・サーモンフライらしきものに挑戦したのもダーハム・レンジャー。
そして、
早々に「こんなんやってられへんわ」と挫折したのもダーハム・レンジャー。
おもえばあのころ、
「最初の第一歩」は「最初の挫折」を味あわせてくれた、
ものすごく憎々しい存在だった。
あれから、
ずいぶんと時は流れました。
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ことしのテーマは「原点回帰」
初心に刺激を求めてみよう、
というわけで、
20数年ぶりのダーハム・レンジャー。
メインウイングに立てた、
合計4枚のゴールデン・フェザントのティペット・フェザーのウイング下側の羽根の湾曲と、
つかったフックのカーブが同調するように巻いた。
そして、
テイルやトッピングの三日月型の形状とあいまって、
やわらかな曲線が印象に残る雰囲気とフォルムに仕上げてみた。
また、
バットの黒いオストリッチと、
ティペット・ウイングの黒いバーの位置を合わせて、
フライ全体の統一感を強調した。
ボディハックルはダイド・オレンジのコック・デ・レオンのネック・ハックル。
グラスのような透明感のある太いハックル・ファイバーと、
毛羽立ったシールズファーのボディとの相乗効果で、
ボディ全体に光沢感をかんじる作りになった。
ライトブルーのシェラッペンをつかったスロートハックルは、
ハックル・セパレーターを施してファイバーをパラパラにばらけさせ、
どこか着崩したような、
自然で作為のないヤレたかんじにハックリングした。
そして、
トッピングとテイルの先端は、
ティペットフェザーに挟まれたジャングルコックのネイル先端にソッと触れるようなかんじで、、
フワ~ッと金色のファイバーが広がるように調整した。
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ひさしぶりのダーハム・レンジャー。
じぶんの進歩と、
そして年月を肌で感じた一本、
非常に感慨深く、
また新鮮でございました。
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