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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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札幌「テムズ」35周年記念 & B's Fly Works 25周年記念カレンダーめっちゃ精力的に販売中のお知らせpart 4
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 しつこくてホンマすいません。

 ちょっと、
 独りごと言わしてもろて、
 ええですか?

 ニッポンのフライフイッシング産業のなかで、
 公私ともに誰もが認める末端の、
 さらにそのまた末端にようやく連なって、
 フライに関わるお仕事を細々マニアックにつづけてまいりました。

 って、
 これからもつづけるんですけど、

 そんな、
 吹けば飛ぶような超零細なお仕事ぶりではありますが、
 冒頭のタイトルにもありますように、
 なんと!はや25年もこんなことやっておりました。

 もういまさらとりかえしがつかない、
 って心境です。

 そんなとき、
 旧知の仲でもある札幌の老舗「テムズ」35周年とコラボさせてもらう光栄にあずかり、
 さらに!良きご縁があって、
 こうした印刷物になんの知識もない自分にお力とお知恵を貸してくださる、
 心強すぎる味方で、
 そして全面的に信頼できる方にも巡りあうことができた。
 
 さあ、
 お膳立てはすべて整いましたよと……、

 もうやるしかないですよと……、

 そして一念発起、
 一から十までじぶんの采配で、
 すべてじぶんのやりたいように、
 じぶんの好きなよ~に、
 自由にのびのび作ることができた、
 じぶんにとってはじめての作品(カレンダーだけどあえてこう言わせてネ)。

 もうね~、
 かわい~てかわい~てしょうがないのです。

 そんなわけで、

 2019年カレンダーまだまだガンガン販売中です。

 そして
 「買おうかな~どうしよかな~」と揺れているアナタの背中をそっと押したい販売促進活動と、
 ありがたくもすでにご購入くださった皆々様へのささやかなお礼を兼ねて、
 今回もまたカレンダーにとりあげたフライたちのなかから……、

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 北海道の夏の川といえば、
 もはや反射的にこのフライが思い浮かんでしまう、
 ぼくらの夏の申し子、
 そして永遠のスタンダード・ドライフライ、

 ロイヤルウルフ

 いってみたいとおもいます。

 もちろん、
 カレンダーでは8月のフライとして、
 「やっぱコレしかないやろ~」的な扱いでとりあげております。

 とはいえ、
 このテのスタンダード・ドライフライは、
 こんなフライでこそ釣りたいって気分や気持ちはあっても、
 とっても悩ましい問題が立ちふさがっておりますね。
 
 スタンダード・ドライフライの常として、
 キャスティング中に空気抵抗がかかりすぎて回転してしまう。
 そのため、
 ティペットがヨレてしまって釣りにならない。
 しかも、
 ちょっとバランスが悪いと水面にひっくり返って着水してしまう等々。

 この問題、
 なんとかならんのか?

 なんとかなります簡単に。
 とくに、
 ウルフ系の重量もあってバルキーなスタンダード・ドライフライにはうってつけ。

 と、
 今回はそんなハックリング隠し技タイイング・テクのご紹介です。

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 左が現在よく見かける、
 教科書通りのフォルムとバランスで巻いた、
 いわばノーマル・スタンダードなロイヤルウルフ。

 んで、
 右が現在のじぶんがつかっている、
 アレンジしまくりの私家版フォルムとバランスのロイヤルウルフ。

 一見すると、
 どちらも同じような作りなんだけど……、

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 フライを正面から見てみる。

 左ノーマル
 右が私家版

 全面ハックルびっしりの左ノーマルにくらべて、
 右の私家版をよく見てみると、
 なんかヘン。

 フライ上部、
 つまりウイング側は普通にハックルがびっしりなんだけど、
 フライの下側のハックルは心なしかスッカスカ。
 そしてなによりも、
 フライの下側のハックルのファイバーが、
 フライ上部のハックルよりも明らかにみじかい。

 これが最大のミソなんだけど、

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 そこんとこ解説するまえに、
 フライの下拵えの段階で、
 これもやっとくとさらにいいよ、
 という小技を。

 まず、
 ウイングの束を巻き止めて、
 つぎにボディのテーパーを巻きながら、
 テイルを巻き止めて余りをカットしたら……、

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 このように、
 テイルとウイングの下側にスレッドを回して、
 きつめに数回巻いておく。

 すると、
 テイル部分がフックシャンクを覆うように伸びるのではなく、
 シャンクからほんのわずか浮いた状態で、
 かつテイル末端がギュッと絞れた一点集中放射型に伸びることになる。

 たったこれだけのことで、
 フライの見映えが締まった印象になり、
 なにより水面でのバランスがグッと安定する。

 だけでなく、
 スレッドがウイング前方根元のギリギリに食い込むことで、
 使っている最中にいつのまにかウイングが前傾姿勢でナナメに倒れてくるという、
 ヘアウイングなウルフ・パターンにありがちなトラブルも防ぐことができる。

 機能も見栄えも一味違うかんじに巻けるデ。

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 で、
 ボディはいつものかんじに巻いて、
 ウイングを左右に分けて垂直に立て、
 ウルフらしく厚めのハックルにするために、
 二枚のハックルを巻き止める。
 そして、
 まずは一枚目のコックハックルをグリグリッと厚めにハックリングしたところ。

 と、
 そんな一枚目のハックルにつかったのは、
 ここではホワイティング・ハイ&ドライのダイド・コーチマンブラウン。
 ナチュラル系のコーチマンブラウンよりもファイバーが太くて艶と存在感があり、
 個人的には骨太な作りのウルフ系ウエスタン・パターンのハックルにダイド系は相性が良いとおもう。
 
 といいながら、
 二枚目にハックリングするハックルは、
 ヒーバート・ヘンハックルのナチュラル・ブラウン。
 ものすごく繊細でファイバーがヘニャヘニャのソフトなヘンハックル。

 ここ、
 ものすごく大事。

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 バイスに留めたフライをひっくり返して、
 フライ下側のコックハックルをすべてカット。

 このとき、
 下側のハックルを写真のようにピンセットで先につまんでおいて、
 スパッとカットすると切り過ぎなどの失敗がなく、
 作業がスムーズ。
 
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 一枚目にハックリングしたコックハックルの下側を、
 すべてカットした状態。

 んで、
 こうしておいて、
 二枚目のヘンハックルを、
 一枚目のあいだにグルグル普通にハックリング。

 ここでものすご~く大事なキモは、
 ヘンハックルのほうのファイバーの長さが、
 一枚目のコックハックルよりも心持ち短めなのを選んでハックリングすること。

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 そして、
 二枚目のハックルをハックリングして、
 ウイップフィニッシュしたら出来あがり。

 とくに難しいテクはなにもなく、
 このように見ると、
 いつもの見慣れたロイヤルウルフなフォルム。

 なんだけど、
 フライのハックル下側はソフトなファイバーのヘンハックルのみで、
 なおかつファイバーが短い。

 な・の・で・
 フライを投げているとき、
 空気抵抗が大幅に軽減されて非常に投げやすい。
 また、
 空気抵抗のかかる部分がフライ上部に集中するので、
 フライがひっくり返ったり逆立ちして着水するトラブルを防ぐことができる。

 またさらに、
 これも大きな副音だが、
 フライの下側がソフト・ファイバーなので、
 水面膜にファイバーがやわらかくフワッと触れることになり、
 水面でのバランスが非常に良い。
 なので、
 スタンダード・ドライフライの理想の浮かせ方、
 テイルとフックゲイプそしてハックル先端で水面を抑えて浮く「三点保持フロート」で浮かせることも可能。

 またまたさらに、
 肝心のフライの耐久性だが、
 硬いファイバーのコックハックルで、
 ソフトなヘンハックルを挟んでいる構造のハックルなので、
 乱暴に扱ってもファイバーが型崩れしにくい。

 なかなかに良いことづくめなハックリング・アレンジでございます。

 もちろん、
 ロイヤルウルフ以外にも、
 こうした縦巻きハックリングなスタンダード・ドライフライ全般にお役立ちです。
 とくに、
 フライサイズが大きいほどに、
 このチューニング・ハックリング・テクますます真価を発揮します。
 ということは、
 これまで悪魔の極悪空気抵抗に阻まれて、
 フォルスキャストのたびに空中でヘリコプターのように回転するばかり、
 トラブル多発のために、
 つかいたくてもつかえなかった巨大特大スタンダード・ドライフライ各種が、
 ものすごくスムーズかつ快適につかえる、
 という寸法。

 ぜひぜひお試しあれ。

 応用しだいで、
 つかえるビッグサイズ・ドライフライの幅と選択肢がグーンとひろがることうけあい。

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 と、
 そんなロイヤルウルフをとりあげた、
 カレンダーの8月のところのキャプションで、
 ……ヘンハックルを厚巻きしたロイヤルウルフ……という紹介をしたのには、
 このようなワケもあったのです。

 
 というわけで、
 毎度毎度まことに僭越かつ恐縮ではございますが、

 テムズ35周年 & 当社25周年の記念2019年カレンダー、

 ご注文ものすごくお待ちいたしております。

 オールカラー総天然色 B4サイズ
 価格は 1800円です。

 送り先を明記のうえ、
 bizen-m@olive.plala.or.jp
 まで、
 ご連絡いただければ、
 来たる2019年の「招福ご多幸巨鱒祈願」めいっぱい注入済みのうえ、
 年内はすぐに発送させていただきます。

 また、 
 もちろん!
 札幌「テムズ」でも店頭販売および通信販売しております。

 それでは、
 ぜひぜひぜひ!どうぞよろしくお願いいたします。

 メリークリスマス。
 
 
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