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ラスティダンのコックハックルを巻いた鉄サビ色のクイルゴードン tied on TMC900BL #10
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大著「鱒毛針の思想史」より、
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スキューズのフライの作風は、
ボディをフックシャンクいっぱいに巻くのではなく、
ややショート気味…寸詰まりに巻いているところがとてもエレガントで特徴的。
あるとき、
そんなスキューズが苦労して釣りあげたマスの胃内容物を検分したところ、
食ったばかりの英国産フタバコカゲロウの羽化直前のイマージャーが大量にでてきたそうだ。
そして、
そのちいさなイマージャーのボディに浮き出ている体節の鮮やかさにいたく感銘を受けたスキューズが、
それを表現するためにアオサギのクイルをつかってボディを巻き、
さっそく試してみたところ、
いつものより「ちょっとイイかんじで効いた」
みたいなエピソードをタイイング気分躍らせながら愉しく読んだ。
この逸話は、
本書では雑誌記事の引用としてサラッと触れられているだけだが、
獣毛ナチュラルファーをつかったダビングボディの微妙な質感こそ、
自身考案のニンフやイマージャーの真骨頂として啓蒙してきたスキューズ晩年の発言だからこそ、
わたしの琴線に深く届いた。
クイルボディ、
ダビングボディのどちらが優れているか、
などという浅い視点ではなく……。
先日、
河原でひろったばかりのアオサギのセカンダリークイルを数本、
黄色のシルクに捩って写真のフライのボディを巻いた。

ヒグマの金毛をボディに巻いた私家版ヘアクイルボディのゴールデン・クイル Tied on 2Xロングなモンカゲロウ・サイズ。
つかったハックルはゴールンデン・バジャーとレオンのパルド系サドル。

Gregory Issacs Happy Anniversary ←いい歌。

やはりじぶんは、
金色がかっているのとか黄褐色のとか好きなんだなと……。
あかるい小麦色のゴマダラ模様なセッジ、
蜂蜜色のハックルのまっ金金なウルフ、
ともに Tied on TMC900BL #10

濃厚な茶色ファイバーが映えるファーネスをハックリングしたバイビジブル Tied on 900BL #10


スモーキーなダン・バジャーでハックリングしたバイビジブル Tied on 900BL #10
いま、
TMC900BLの10番にドライフライいろいろ巻くのがワタシのタイイング気分なんですよ。
と、
そのようなフライを巻きながら、
メタモルフォセスな密林で食人草に喰われたり、
農協の慰安旅行で月に行ってドンチャン騒ぎしたりする、
とってもとってもくだらな~い、
くだらないからこそムチャクチャおもしろすぎるSF小説なんかも、
アレもコレもと読みちらかしたりとかもしています。
ひと足早い読書の初秋。