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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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湿度お見舞い申し上げます
190801 (1)1

 おとついの夕暮れどき、
 我が家のすぐ近所の川で釣りをした帰り道。
 川沿いの道をクルマでダラダラ走っていたときのこと。

 山から里まで下って来て、
 数軒の民家が河畔林のあいだにチラホラ見えるあたりまで来たとき、
 川と道路がいちばん接近しているところの開けた川のなかに、
 親子連れのヒグマがいた。

 ぼくのクルマに気がついた親子は、
 おどろきあわてふためいた様子で水飛沫蹴散らせながら川からあがると、
 なにをおもったのか川の対岸にひろがる森のなかではなく、
 コチラ側の河畔林のなかに一瞬で転がるように消えていった。

 そこは民家まで目と鼻の先。

 (うわ~、ヤバイなあ……)
 とおもいながら道路の前方を見ると、
 ちょうどクマ親子が走り去った河畔林のちょい下のほうから、
 手押し車を押したお婆ちゃんがヨレヨレトボトボ歩いてくるではないか。

 (うっわ、これはたいへん!)

 猛然とクルマを走らせてお婆さんの目のまえでキーッと急停車。
 お婆ちゃんビックリ顔。

 なにせ人間よりもシカやキツネに会うほうがよっぽど多い、
 人影まばらな山間の寂しい農道。
 お婆ちゃん、
 ぼくに誘拐されるんとちゃうかと思ったんちゃうやろか。

 クルマから飛び出して、
 「こんにちは!あのさ、いまそこでクマ見たよ!それも親子連れ!」

 「あれま……」

 「ご自宅まで送っていくからクルマにのってください」

 と提案すると、
 しばし間があって……、
 お婆ちゃんは聞いてきた。

 「どのへんにいた?」
 「あそこ!そこの河原にいた!」
 「クマ、どっちに走ってった?」
 「そこ!もうすぐそこ!!」

 すると、
 お婆ちゃんはちょっとこわばった表情を一気に緩めて、
 そしてなんだかワケ知り顔でこう言ってのけた。

 「ああ~それなら大丈夫。その子たちなんも悪さしねえから。わたし、歩いて帰るよ。家はもうすぐそこだから」
 「えええ??ほんとに大丈夫?」
 「だーいじょうぶだいじょうぶ。クマも暑くてたまらないから、家族で水浴びしに来たんだねえ」

 お婆ちゃんは、
 ヒトの好さそうな柔和なお顔をさらに緩めて、
 なんともいえず福々しい表情で、
 「わざわざ知らせてくれてありがとうねえ。気をつけて帰るから心配しないでね」
 と言ってくださった。

 そしてお婆ちゃんは、
 すっかり曲がった腰を支えるように、
 コロコロと手押し車を押して、
 また川沿いの道をゆっくりゆっくり歩いてった。

 すこしのあいだ、
 その後ろ姿を見送って、
 クルマを走らせた。

 愛して止まない我が集落には、
 すっっごいやさしくて穏やかだけど、
 そのじつマジモンのツワモノ、
 めっちゃカッコイイ素敵なお婆ちゃんがいっぱいいてはる。
 
190801 (2)2
 
 ミュージックワークス・レーベルの名盤オムニバス・アルバムより、
 納涼の一曲……Bunny Maloney - Land And Sea

 皆さま、
 暑中お見舞い申し上げます。

 今年の夏はほんとに辛いっす。

 まいにちまいにち湿気ムンムン湿度グングンねっちゃねちゃムレムレやんけ!

 どないなっとんの?
 カラッと乾いた空気がすがすがしい北海道の夏はどこいったの?

 こんなにヌチャヌチャした不快な夏は、
 北海道に越してきてからはじめてだ。

 暑さよりも、
 湿気にやられる自分は現在とても低活性。

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 と、
 そのような、
 ワタシからすべての「やる気」を奪うネチャネチャ湿気のくせに、

 コマ切れに降る雨はいつもほんの「おしめり」程度。
 川に「うるおい」をもたらすことはなく。
 どこもかしこも未曾有の超渇水。

 マスたちもすっかり低活性。

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 ああ、
 水がほしい。

 ひと雨渇望。

 ほんのちょっとでも水況に変化があれば、
 この金色に輝く特大サイズのウルフが魔法のドライフライになるのに……。

 お馴染みフォルムの定番巨大サイズ・ドライフライにはすでに激スレ激渋、
 春から攻められすぎてもはや見向きもしなくなった巨マスたちが、
 まるで赤子のような無垢な態度で、
 このフライにグワボッ!とむしゃぶりつく絶好の季節なのに……。

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 ヒグマの親子もたまらず水浴びするような酷暑の日、
 ヤマセミさえもダルそ~~に川面を飛んでいく夕暮れ。

 ヒグマの毛で巻いたウルフで釣った貴重なイッピキ。

 雨乞いの日々……。

 皆さま、
 どうぞご自愛くださいませ。
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