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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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イブニングライズつれづれ
 五日ほどまえのこと、
 この日も朝もはよから蒸し暑く、
 昼間はこれでもかとカンカン照り。

 夕暮れを待って水辺に立ったときも、
 まだ陽の光があるうちは湿気を帯びた暑苦しい空気が全身にまとわりついて不快だった。

 ニチャッ……ってかんじだった。

 いつものごとく、
 耳元にまとわりつくヌカカの類がブ~ンブ~ンとウザかった。

 リーダーにティペットをつないでフライを結んで準備を終えて、
 あとはライズ待ち。

 太陽が山のむこうにしずんであたりが薄暗くなってきた。
 そのとき、
 いきなり空気が変わった。
 ほんとにとつぜん。

 涼しげな心地よい微風が、
 虫除けのハッカ油にまみれた頬や手の甲をサーッと撫でていくと、
 あれほど不快だった湿気がスーッと消えていった。

 暑くもなく、
 寒くもなく、
 絶妙にほどよい体感にカイカンな気温。
 空気はいつのまにかカラリと乾いて、
 イラッとウザかったヌカカも消えてしまった。
 いきなりとっても快適。
 
 夕暮れの空を見上げると、
 雲がいつもより一段高いところに浮かんでいるように見えた。

 なんだか、

 ……はい、ただいま本年の酷暑の夏終了いたしました~……、

 みたいな。

 その日の釣りを終えて、
 真っ暗になって帰宅して、
 夕ご飯をたべて風呂からあがって、
 シーンと静まり返った部屋でヤレヤレとくつろいでみれば、
 どこからともなく、
 ……リリリ、リリリ、リリリ、……、
 家の周りで秋の虫が鳴いている。

 いきなり唐突に、
 なんの前触れもなく、
 ほのかにただよう秋の気配。

 この地の季節の移り変わりは、
 春夏秋冬いつも突然いきなり。

 まだまだ新入りの者としては、
 いつもいちいちおどろく。

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 イブニングライズは、
 「きょうはコレで勝負や」と決めた入魂の一本を、
 ムダに時間をかけながら丁寧にティペットに結んでフロータント塗って準備万端。
 そしてひたすらライズ待ち。
 毎夕でかけているのに、
 毎回毎回とてもフレッシュな期待いっぱいでライズ待ち。

 裏切られてもライズ待ち。

 「ダメだこりゃ」とおもっても、
 せっかく来たしとライズ待ち。

 一日のしめくくり、
 有終の美を飾るフライです。
 めちゃくちゃ悩んで選んで結んでライズ待ち。

 待ってるあいだに、
 まだ一回も投げてないのに、
 「やっぱコッチのにしよかな~」
 迷いはじめて結局結び変えたりとかして……ものすごくムダな二度手間、
 揺れるココロのライズ待ち。
 
 実際に釣ってるよりもはるかに長い、
 このワクワクドキドキ待ち時間こそが、
 イブニングライズの贅沢な愉しみでもあり、
 醍醐味ですよね。

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 ボッテボテぼて腹ボディのアダムス。

 ハックルはクリーのコックネックを一枚パラッと7回転くらい。
 テイルはエゾジカの腰の毛数本。
 ウイングはグリズリーのヘンネック。

 ハックルの表面張力で水面高く浮かせるのではなく、
 ボディがベタッと水面に張り付いてボディで浮かせるタイプ。

 薄暗がりのなかで、
 羽化したてのヒゲナガに化けちゃうバケラッタなアダムス6番2Xロング。

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 ちょっと濃いめのハニー色のサドルハックルを厚めにハックリングした、
 キューティハニーなライトケイヒルかわいいわよ。

 そして、
 薄めの色調のクリーのコックとライトダンのヘンの二枚をハックリングしたグレイフォックス。

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 ゴールデンバジャーのコックネックとレオンのサドルをパラッとハックリングした私家版キャッツキル・スタイル。

 ボディはこの4本のキャッツキル・スタイルどれもレッドフォックスの足のファーを、
 きっちり細身でシュッとしたテーパーでダビング。
 今シーズンは、
 元祖古典のオリジナル素材をあらためて検証する年になった。
 
 そしてこれらは、
 もともとはモンカゲロウの羽化にあわせて巻いたけれど、
 薄暗がりの水面に長いハックルをフワッと立て浮かせるとすごくよく見えるので。

 ウイングにご注目を。
 左はレモンウッドダックを束ねてバンチウイング・スタイル。
 右はマンダリンを左右二枚つかってファンウイング・スタイル。

 などなど……、
 いろんなフライを気分のままにアレコレつかって、

 サカナの都合よりも、
 「あしたはどのフライでやろうかな~キャハッ」
 みたいな、
 コチラの好み優先のセレクトで愉しんでいた初夏から真夏にかけてのイブニングライズでしたが、

 あの日、
 唐突にいきなり変わったのは、
 季節だけではありませんでした。

 あの日を境に、
 サカナの行動も食指もガラッとかわって……、

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 季節はすっかり中小型のテレストリアル。

 フックはTMC212TR の13番。
 ジバチのような翅アリのようなビートルのような……ムシっぽいの全般を模したシンプルなスペント・スタイル。
 これがワタシのたったいまの秘密兵器です。

 「コレ効くなあ……」とヒシヒシ感じるここ数日の釣り。

 そして、
 ボディやヘッドが完全に水中に没しても、
 チリチリの毛のスペントウイングが水面膜にず~っと張り付いて浮いているメンテナンス・フリーの手間いらず。
 そこがまた日暮れに追われる気ぜわしいイブニング・タイムにとっても頼もしいです。

 もうすこしコッテリ煮込んで、
 またあらためて詳細などご報告させてください。

 とりいそぎ。

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  暮れる水面(みなも)に
   のたうつシッポの水飛沫、
     嗚呼バレないで切れないで





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