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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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夕暮れ小渓流
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 川底の砂利や小石を筒状にした「筒巣」のなかに入っている、
 トビケラの幼虫を表現した「ケースドカディス・ラーバ」作例 tied on TMC102Y の9番。

 ボディは、
 ミニオストリッチのファイバーを2~3本と、
 トンビのセカンダリークイルひと束をまとめて、
 コッパーワイヤで捩じり巻き。

 そして、
 極小ビーズヘッドのうしろにエゾリスのファーをループダビングで一回転。
 エゾリスの毛のエリマキつきケースドカディス。

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 いつもの愛竿6フィート半の3番に、
 リーダー部分が両手いっぱいくらい、
 そして6Xのティペットが片腕ぶんくらいの長さ。
 
 という道具立てでもって、
 このような開けた明るい小渓流を、
 まずはこの私家版「ケースドカディス」で釣りのぼって愉しんだ連休初日。

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 何匹か釣ったあとで、

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 手のひらに水をすくって、
 そこにフライを載せてジックリ眺めてみる。

 エゾリスの半透明なエリマキが、
 まるで立ちのぼる湯気のようにユラユラと……。
 生命感ムンムン、
 リアリティ満点。
 ニヤけまくる。

 トンビのクイルとミニオストリッチを同時に捩じり巻きしたボディ、
 使いつづけると萎んじゃうミニオストリッチが、
 トンビのクイルに支えられてフリューがほどよくバラけて毛羽立ち、
 使いはじめの乾いた状態よりも良い感じに変化していることにヒジョーに満足。

 この組み合わせの捩じり巻きボディ気に入った。
 さっそくドライフライやウエットフライにも転用応用してみようと思いついてワックワク。

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 この流域は、
 この地域でもとくに知られたヒグマの巣窟であることも半分忘れて、
 誰に気兼ねすることなく独りで自由にアメマス釣りながら、
 試作のフライあれこれ試していじくって……、
 
 いろいろ考えながら、
 いろいろ膨らませながら、
 夢見心地のゴージャスなプライムタイムにどっぷり浸る。

 と、
 すぐ上流に「ここはいないわけがない」と確信しちゃう超A級ピンポイント発見。

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 ティペットやリーダーはケースドカディスのときそのまんまで、
 
 フライだけコレに交換して、
 ちいさな落ち込みのスポットをことさら丁寧に探りつつ、
 釣りゴコロを高めながら、
 ワザとゆっくり時間をかけて、
 A級ポイントを目指します。

 おいしいところはあとのお楽しみネ……みたいな。

 ところで、
 ちょっと話しは飛ぶけれど、
 いつのころからか、
 このような渓流を探って釣り歩く釣りでは、
 フライが水面に浮いているあいだはドライフライとして、
 よしんばそのフライが沈んでしまったらウエットフライもしくはニンフとして、

 というファジーな姿勢の釣りを好んでいて、
 水面でも水中でもどちらでもつかえるスタイルのフライを好んでいたけれど、

 さいきん、
 片目がほとんど見えなくなって(…手術したら治るそうなので、くれぐれもご心配なくお願いします…)
 釣りをしているとコレってけっこう不利なんだな~とおもうに至ったとたん、
 嗜好が変わって、
 ドライフライはポッカリ浮いてはっきりクッキリ見えてほしい、
 とおもうようになったのはなんでだろうか?
 
 というわけで、
 こんなハレンチなのも巻いてきた。

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 橙色のHIVIZドライウイングに、
 レーヨン素材やヒカリモノをごくごく少量ブレンドして、
 マシュマロ・エクステンションでシャンクに巻き止め、
 ヤーンの余りをそのまま突き立てて、
 そのしたにコック・デ・レオンのサドルを一回転。

 なんちゅうても、
 オレンジのインジケーターをダブルでフックに縛りつけてるようなもんなので、
 視認性バツグンというよりも、
 見え過ぎちゃってハズカシイ。

 ただねえ、
 このフライのこのスタイルは、
 ちょっと難あり。

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 釣れたアメマスのほとんどが、
 このようにフライを飲んじゃう。

 フックはほぼ剥き出しで、
 いうなれば、
 フライをフックにチョン掛けしただけ、
 というような体裁なので、
 どうしてもそうなってしまう。

 なので、
 フォーセップ必須。
 サカナの喉からフックを外すのが非常にわずらわしい。
 
 やっぱ、
 フックは口吻の端っこに掛っていて、
 サカナを引き寄せたらフックつまんでクイッとしたらすぐ外れる手間いらず、
 っていうのが理想だ。

 とはいえ、
 フライを飲み込んだサカナがかわいそうとか、
 サカナのダメージを最小限にしたいとか、
 そのような紳士な慈悲の心でこのように言っているのではないので念のため。

 チャチャッと手早く簡単にフックを外したいという、
 あくまでも自分都合です。

 サカナにしてみれば、
 口の中のどこにハリが刺さろうが、
 ものすごく苦痛でイヤに決まってる。

 罪深さに変わりはありません。

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 という、
 傲慢な独断はさておき、
 予想的中!
 案の定このピンスポットには、
 ええサカナがいてました。

 水深はじぶんの膝よりも浅いくらい。
 だがしかし、
 流れのいちばん勢いのある流芯が、
 バンク際に寝っ転がってる倒木の根っこのところにモロにあたっている。
 ここに流れてくる流下物はほとんどこの流れに揉まれながら、
 この地点を通過することでしょう。

 そしてしかも、
 その倒木の根っこの下がすこし掘れててエグレてる。

 いわば、
 自動的に御馳走の流れてくる、
 屋根つきの隠れ家。

 いないわけないやろ~。
 
 しかもこの浅場、
 水面を見てないわけないやろ~。

 ちゅうかんじ。

 流芯にフライをのせて流して、
 倒木の根っこにもうすこしでぶつかりそ~、

 というとき、
 ポッカ~ンと浮いて流れる橙色がポコンッと水中に引き込まれて……、

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 会心のイッピキ。

 コンディションもバリバリ最高。
 むちゃくちゃ引いてくれた。

 やはり、
 このような山岳渓流でドライフライをつかって良い型のアメマスを狙うなら、
 水深は浅めで、
 倒木でも岩でもなんでも、
 とにかくえぐれた隠れ家があって、
 そこに良い流れが直接ぶつかっている場所こそ……。

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 フッキングもじぶんにとっては理想のところにチョン掛かり。
 さらに満足度数高め。

 それにしても、
 とびきり良いサカナの口吻で、
 レオンのゴマダラ模様の超ロングなハックルファイバーがユラユラしてる様子は、
 なんかい見てもホンマにええわあ、

 なんておもってウットリ。

 だったけど……、

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 このフライ、
 つかうまえからわかっちゃいたけれど、

 アメマスの歯にフライのヤーンがひっかかってしまって、
 この一撃でフライは早々に、
 見るも無残こうなってしまった。

 マシュマロ・エクステンションをこのような単純構造に巻くと、
 ヤーン・ボディになにかが引っ掛かって張力がくわわると、
 どうしてもヤーンがひきつれたようになって、
 こんな悲しいおダンゴ形状になってしまう。

 こうなってもマシュマロなら釣れるよ、
 なんて野暮はいわんといてや。

 それもわかっとるがな充分過ぎるほどに……。

 ワイは丈夫で長持ち、
 そしてかっこええフライでサカナ釣りたいんやで。

 というのはさておき、

 で、

 ちょっと聞いてくれはる?

 会心のアメマスとサヨナラして、
 岸辺の岩によっこらしょと腰かけて、
 至福の余韻しみじみタバコ一服ゆっくり吸い終わって、

 …さあ次はどのフライつこてみよかな~…

 なんつって、
 ボックスのぞきこんでいた、
 まさにそのとき、

 せせらぎの瀬音と、
 小鳥のさえずりのほかは、
 シーンと静まり返ったなかで、

 パーンッ!パーンッ!!

 耳をつんざくような銃声がいきなりとつぜん響いて、
 ビック~~ンと心臓がはねくりかえって、
 おもわず腰が浮いた。

 しかもこの轟音、
 ものすごい近いんちゃうん?
 
 なんちゅうか、
 オレが標的なの?
 みたいなくらい近いかんじ。

 え?なに?なに?

 周囲をオドオドキョロキョロ見渡していると、

 またもやパーーンッ!

 うっわ、
 メッチャちかいやんけ。

 そして脳裏をよぎるのは……、

 ただひとつ。

 金毛なのか黒毛なのか、
 成獣なのか若獣なのか、
 それはわかりませんけれど……、

 ちなみに今日、
 じぶんが入渓した橋のたもとは、
 ほんの数年前にとあるハンターがヒグマを撃ち損じて、
 翌日の早朝未明、
 再度探索したところ、
 藪のなかで待ち伏せしていた手負いのヒグマに襲いかかられ、
 臀部に大怪我をおいながらも、
 ほうほうのていで命からがら逃げ帰ったという、
 いわくつきの場所なのだそうだ。

 だそうですよって……聞いたんだけどボク……。

 そしておもった。
 銃声が一発必殺ではなく、
 ムダに三発も響き渡ったということは……、

 ひょっとして、
 しくじりはったの?

 そしてビビった。

 ちょっとチビった。

 上流からか、
 下流からか、
 対岸からか、
 それとも背後からか、
 それはわからんけど、

 もしかして、
 怒り狂った手負いのヒグマがこっちにむかって逃げてきたとしたら……、

 河原にて、
 これ以上最悪の出会いがあろうか、
 あろうはずがないではないか!

 そしてここでダメ押し。

 背後の藪の崖の頭上高くにある林道を、
 パトカーがえらいものすごい勢いで走ってったよ上流へ。

 サイレンこそ鳴らしてへんけど、
 赤色灯ちゅうの?
 クルマのうえの赤いのグルングルン回しながら。

 ということは……、

 おいおいおいおいおいシャレになれへんやんけ泣きそう。

 そのとき、
 シムスの高級ウェーダーを履いた猿飛び佐助に変身したワタシ。

 さっきまでのらりくらりと彷徨うように歩いていた河原を、
 脱兎のごとく駆け抜け跳び抜けて、
 汗ダッラダラでクルマにもどって……ハアッと全身の力が抜けるようにひと安心。

 ひと安心して……、
 さっそくこのことブログにしたためなきゃ、
 なんておもいながら帰路につきました。

 そんな夕暮れのひととき。

 みなさま、
 暑中お見舞い申しあげます。


 
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