BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
201708<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201710
そのとき、歴史が巻かれた 1
070518MOM1.jpg
 ヴァルチェリン・ギニアのバックフェザーを使って、
 ガウディスタイルに巻いてみたフライ。

 1800年代後半アメリカ東部の、
 なんとバスフライの代表的なフォルム。

 当時のアメリカ東部では、
 このようなフライを使って、
 スモールマウスバスもラージマウスバスも、
 なんなら混生していたブルックトラウトも、
 ガッツンガッツン釣って、
 お腹に香草なんか突っ込んで焼いて、
 日々の糧に感謝しながら食前のお祈りは欠かさず、
 家族みんなでおいしく食べていたわけだ…。

 むかしむかしテレビでやっていた名作「大草原の小さな家」、
 あの風景や登場人物を思い出しながら、
 しばしアメリカン・フライフイッシング開拓時代に想いを馳せてみたい。
20070519005915.jpg
 ナイロンの釣り糸なんかなかったころ…
 シルクガットで作ったティペットを、
 直接フライに巻き込んでいた時代。

 一見すると素朴でフォークアートなフォルムから、
 現在では「ガウディフライ」などとも呼ばれたりする、
 こんなスタイルのフライの創始者でもあり、
 第一人者として知られるのがこの人物、
 「Mary Orvis Marbury」メアリー・オービス・マーブリー。

 かのオービス社の創始者「チャールズF・オービス」の愛娘でもあり、
 今から120年近く前にはじまった同社の完成フライ部門、
 「オービス・スーパーファイン・フライ」の初代総監督。
 よく訓練された巻き子さんたち精鋭部隊を束ねて、
 晩年となる1900年はじめまで采配をふるった。

 なかなかのベッピン。
 チカラのある瞳から、
 意志の強さを感じとれる…。

 彼女のことが語られるとき、
 今でも必ず最初につけられる言葉がある。

 「最も有名な、しかしたったひとりの女性釣り作家」

 かくたる情報も伝えられないままだった開拓時代、
 新作、旧作、あるいはイギリス発のパターンなどなどが入り乱れて、
 混沌とするばかりだったアメリカの初期のフライ・パターン群を、
 誰にでもわかるように理路整然と解説したフライの本、
 「Favorite Flies & Their Histories」という大著をまとめあげたのが、
 彼女の最も大きな仕事として知られているからだ。
 いまから115年前に書かれたこの本は、
 なんと1955年まで増刷される異例のベストセラーとなった。

 と、
 その後のフライフイッシングの道しるべとなる偉業を成し遂げながら、
 その一方で彼女の創造したフライたちを見ると、
 これがもうなんとも奇天烈ガウディ……なんで?って感じだ。

 とはいえ、
 そこがまた……たまらんねんな~。
 やはり、
 ほんとに素敵な女性は知れば知るほどに……

 つづく
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.