BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
201703<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201705
そのとき、歴史が巻かれた3
 文化は口コミから生まれる……のか?

 今からおよそ120年近く前のオービスショップ店頭での、
 お客さんのオーダーの様子から…。

 「しかしアレだね、プロフェッサーってフライは素晴らしいね。バスにもマスにも効果てきめんだったよ。
 ワシャこの万能フライがすっかり気に入った。
 そんなわけでメアリー、またこのフライを追加で頼みたいんだけど、ひとつこんどはこのプロフェッサーのボディをグリーンのボディで巻いてみてくれないか…ジミーのやつが、グリーンのプロフェッサーも釣れるぜって言ってるもんだからさ」

 そのフライって、
 アメリカン・クラシックなウエットフライ、
 「グリズリー・キング」を指しているのは、
 お察しの通り…。

 そして、

 「メアリー、忙しいとこ悪いけど、特別仕様で頼みたいフライあんだけど巻いてくれるかい?。
 ファーガソンて名前のフライだっけ?、アレを大きめのサイズのフックに巻いて、グリーンのボディでマダラ模様の羽根をウイングにしてほしいんだ。
 ボブがそいつを使ってでっかいバスを釣ったらしいんだ…」
 
 このフライもまた「グリズリー・キング」…
 
 当時のフライのオーダーは、
 いつもこのように漠然と、
 そして曖昧模糊としていたそうな。

 日進月歩の勢いで、
 次々と新しいフライ・パターンが生まれながらも、
 その情報伝達の手段がなかった時代。
 フライの名前や仕様など、
 多くの釣り人には五里霧中、
 「効くフライ」は人づてのウワサで伝わるしかなかった、
 1800年代後半のアメリカ・フライフイッシング事情。

 その現況をなんとかしようと、
 この混沌と混乱を整理整頓して、
 一冊のフライ本にまとめたのが、
 メアリー・オービス・マーブリーだった。

 それは完成品フライの製造販売という、
 自身のビジネスの円滑な運営につなげる目論みもあったはず。
 だが、
 当時のフライパターンを系統立てて詳解、
 その背景や出生にも言及した大作は、
 個人の商いに役立てるためのカタログ的な作りをはるかに超えてしまった。
 そしてさらには海をもわたり、
 発祥の地イギリスのシーンにも影響を与えるほどの大作となった。

 そんな彼女が自ら訓練し、
 「オービススーパーファイン・フライズ」の繁栄を
 支えた乙女たち…
  070525MOM1.jpg
 「フライタイイング・ガールズ」い~~ね~~
  
 アメリカのフライフイッシングが、
 成熟への坂道を熱く駆けのぼっていた時代、
 その息吹のひとかけらを今に伝えてくれる写真。
 
 ひとりひとりの表情に、
 なにごとかを感じ入ることのできる雄弁な写真。

20070525190144.jpg
 ううっ、手元に並んでいるフライがものすごく見たい…。

 
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.