BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
201703<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201705
Minor Tactics Ⅳ
080110 (1)1
 ここ…まさしくここんとこにおってん…深さは太ももくらい。
 草の脇の水藻の切れ目…。
 上流の浅瀬の流れの筋がヨレヨレ絡みながら流れ込んで、
 ぜんぶこのバンク際にあつまってぶつかってる……。

 まだ明るいうちは、
 「なんでこんなエエ場所にサカナ着いてないんかな~」
 思ってたけど、
 こんなお方が陣取っていたとはつゆ知らず、
 そら若者はエンリョするで……。

 真っ暗になる直前、
 いきなりはじまったライズ。

 チュパッ…フラットな水面にエクボ…みたいな微かな波紋……。

 サカナはバンク際に寄り添うようにビタッと定位、
 フライを流しやすい流芯寄りの流れの筋にはぜったい出てこない。
 百戦錬磨の気配濃厚……。

 すっかり日が暮れて、
 小さなドライフライはまるで見えない。
 っていうより、
 浮いてるフライなんか視界に映ってないみたいなしぐさで完璧無視。
 フタバの水面直下イマージャーの本物が目の前に流れてきたときだけチュバッ…。
 こうなると、
 今日もまたもや完全敗北の予感濃厚……。

 浮いてるんだか沈んでるんだか…って感じで流れるフライが、
 「お、ええ流れの筋に乗った」と思った何投目かで……、
 チュバッ…フラットな水面に小さなエクボ。

 確信と疑心暗鬼のはざまで竿立てたらドンッって感じで…グワボンッ!

 とにかくズンズングイグイ上流にのしていく。
 てっきりニジマスやと思ってたのに、
 この引きなんかヘン……。

 隙さえあれば草のした藻のしたにガンガン潜り込もうとする。

 厚い水藻のジュータンと深くエグレたバンク際…障害物だらけの小さな川。

 下手にライン出したら「やられる」…ギリギリ竿ためながら追いかけまくり、
 「ダメダメダメダメ!そこに行ったらダメダメダメ!あっあっあっ、そこもダメ~~!」
 連呼しまくり……。
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓  
080110 (2)2
 ブファッって感じの顔してはる。
 いかにも海千山千頑固一徹風情の老イワナ。


 使ったフライはコレ。
080110 (3)3
 "Tup's Indespensible" 
 湧水の流れのフラットな水面、
 流下する小さなカゲロウのイマージャー、
 気むずかしいサカナのライズ……。
 
 古典の名作フライを、
 アップストリームに投げて、
 水面直下を流して……。

 掛けれただけでもアドレナリン噴出…、
 次々と行く手を阻む障害物を乗り越えての勝利…、
 アドレナリンが鼻からはみ出したがな。

 そして釣れたサカナが、
 ニッポンの美老魚ってところがまたなんとも粋なオチ……、

 富士山麓湧水地帯での釣り三昧のひとこま、
 忘れ得ぬ甘美な戦いの記憶のひとつです。
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.