BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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Bronze Pirate
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 ”Bronze Pirate”
 「ブロンズの海賊」だよ、
 勇ましい名前やねえ。

 19世紀後半、
 1895年に発表されて、
 当時のアトランティックサーモン狂たちのドギモを抜いた、
 ジョン・ポプキン・タラハーン一連のフルフェザー・ウイングを代表するコレクションのひとつ。

 写真のは、
 指定されたレシピとフォルムのままに仕上げた古典。

 テールには、
 ゴールデン・フェザントのクレストではなく、
 オリオール・トウキャンの胸羽根をつかっているのが珍しい。
 しかも三段重ね。

 そして最大の特徴は、
 ボディ・ヴェイリングとトッピングに、
 ニジキジの背中の羽根と冠羽根をつかっているところ。

 ニジキジの羽根のいちばんおいしいところを惜しげもなくつかった、
 ニジキジのためのフルドレス・サーモンフライというわけ。

 当時は、
 水量の多い川や雪代の増水時などの必殺として、
 おおいにもてはやされたフライのひとつだったらしい。

 なんだけど、
 この時代の古典のなかで、
 ニジキジの羽根をつかったものは、
 ぼくの知るかぎりでは、
 このフライくらいしか見当たらない。

 当時のサーモンフライ・タイヤーの、
 世界の珍しい羽根を争うように使っていた気質や、
 そうすることが許された時代背景を思うと、
 ニジキジほどのインパクトのある羽根が、
 どうしてさかんに使われなかったのか、
 それが不思議で不思議でしかたない。

 なんで?

 そのわけは、
 鳥の羽根を古典サーモンフライ・タイイングな視点だけで見ると、
 真相をうかがい知ることはできなかった。
 
 けれど、
 当時の大英帝国の社会事情、
 そしてその時代のこの国の人々と世界の鳥との関わり、
 などなどを、
 あくまでも鳥の視点から見てみると、
 当たらずとも遠からずな推理や想像として、
 想いをめぐらせることができる。

 やっぱこの時代のサーモンフライ・タイヤーたちが、
 ニジキジの羽根に注目しなかったわけがないねんな~。
 この羽根を使いたくて使いたくて、
 もうジレジレしていたご様子。

 しかし……、
 という当時の事情はひとまずおいといて、

 さらに掘り下げてみれば、
 彼らはそんなニジキジの、
 どの部分の羽根を使いたかったのか、
 ってところまでもわかってくる。

 タラハーンの「ブロンズの海賊」は、
 トッピングに使われているニジキジの冠羽根をこそ、
 飾りつけ引き立たせるために考案されたのではないか?。

 そしてもっといえば、
 なぜこのフライに、
 「ブロンズ・パイレーツ」という命名をしたのか?、
 というところにも心愉しいロマンを感じることができる。

 と、
 古典サーモンフライは、
 そのフライが巻かれた時代の空気を知り、
 そして想像することで、
 それを巻く楽しみも喜びも、
 よりいっそう深いものになるように思っています。

 そうそう、
 話題はそれますが、
 ここで本日のお便りです。

 「ふつうフルドレスのサーモンフライを巻いている方々は、
 タイヤーでなくドレッサーつったり、
 タイイングでなくドレッシングって言い方をされますが、
 どうしてアナタはそうした言葉をつかわないんですか?」

 ん~と……、
 自分で自分を顧みてみますと、
 その言葉群って、
 とっても気恥ずかしくておこがましい感じがするからです。
 なので、
 たんに自分の性格上の問題であって、
 他意はまったくありません。

 北海道在住のザンギさん、
 そんなしょうもないお答えでごめんなさい。

 かしこ
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