BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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McGinty
 ニュージーランドに釣りに行くなら、
 またぜったい泊りに行きたい宿があるねんけど……。

 ベッドの床は割れてるし、
 シャワーのお湯チョロチョロやし、
 夜は虫が大挙して飛びこんでくるし、
 まわりはぜ~んぶ牧場…ほかはなにもなし。

 で、
 ゆっくり朝ごはんして、
 食後に宿のうしろにひろがる見わたすかぎり牧草地帯を眺めながら、
 コーヒーカップ片手にだら~っとイスに座って、

 「ヒツジのキンタマて…ほんまハンパないなあ…なんちゅうか蹴鞠?」などと友と語らいながら、

 牧草地帯の小高い丘の向こうのほうにむかって、
 おもむろに、

 「マクジンティ~~~~~~~~!!」

 と叫ぶわけ。

 そしてタバコに火をつけ、
 足もとでコッケコケ鳴きながらウロウロしてるニワトリ大家族にパン屑ほり投げながら、
 タバコをゆっくり吸い終わるころくらいに、
 丘の向こうから、
 ケモノがノソ~ッと出てくると、
 巨体をゆすりながら、
 ノラ~ックラ~ッとこちらに歩いてくる。

 ニュージーランドの巨黒豚、
 ひとよんで「マクジンティ」参上。

 で、
 ブフッ…ブフッ…鼻息たててぼくらを見上げて、
 「なんかくれ」
 みたいな媚を売るねんけど、
 なんもやらんとずっと見てると、
 べつに気を悪くする感じもなく、
 その場にドタッとしなだれ込んで、
 気持ちよさそ~に寝よんねん。

 ホンマ……、
 ここには平和が満ち溢れとんな~、
 って感じだった。
 
 

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 「マクジンティ」
 おそらく50年代ころのアメリカ生まれ。

 みつばちハッチならぬ、
 くまんバチのはっちゃん…みたいなバタ臭さイモっぽさ全開。

 シェニールが、
 近未来を予感させる工業繊維最先端だった時代の、
 忘れ形見のようなフライ…マクジンティ。

 黒と黄色のシェニールを、
 二本同時に巻いて、
 シマシマ模様を巻いている。
 
 クラシックというよりも、
 ノスタルジックなイメージなのは、
 やはりシェニールで巻いたボディの、
 チープなオモチャ的造作から。

 「牧歌の時代」のフレーズが良く似合う、
 忘れ去られた過去の遺物の代表「マクジンティ」。


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 マクジンティの指定レシピで巻いたオリジナル。

 ただしヘッドのスレッド色は、
 青光りしているホワイトティップ・マラード・クイルのウイングと、
 黒のヘンハックルにコーディネイトしてムラサキにしてみた。

 あと、
 ウイングが急角度で立っているのが「マクジンティ」の気分。
 ウエットフライなのか、
 はたまたドライフライなのか、
 どっちつかずな、
 浮いててもいいし……、
 でもどうせシェニールがすぐ水吸って沈むから、
 そしたら沈めてつかってね……みたいな。

 フォルムも気品も品格も、
 バタ臭さと洗練の極みの対極……。
 あまりにかけ離れているので今まで気づかなかったけれど、

 黄色と黒のコントラストきつめのボディに、
 先端白抜きの暗色ウイングの配色構成といえば、
 まんまジョック・スコット系ですやんマクジンティって……。

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 イモっぽさを計算しながら巻くのって、
 ある意味ととのえて巻くよりはるかに難しい。

 コック・デ・レオンのオスのクイルをウイングにした、
 マクジンティ風シェニール・ボディのフライズ。

 左はバーチカルなブ厚めのウイングを、
 シェニールの厚みを利用して、
 斜め45度で立てたタイプ。

 右はホリゾンタルな、
 ボディを覆っているテントウイング。

 ……って、
 だからどうやねんて感じですけど、

 さいきん、
 万人が美しいと認める、
 おなじみの見ため秀麗な気品あふれるクラシックはもとより、
 こんな化学繊維がでてきた時代の、
 もはやだ~れも振りむかない、
 まさにフォーゴットン・フライな遺物的なのが、
 ちょっと新鮮です。 

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 Peace



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