BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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光と影の季節
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 天たかく、



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 若マス肥ゆる実りの秋。




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 森あかく、



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 美マス頬染め北の秋。


 …より暖かく快眠するためには……、
 連日毎夜ごとに変化進化していく、
 車中泊の寝床。

 あっちのほうの「道の駅」各地いろいろ、
 お世話になりました。
 10月のはじめにでかけたころは、
 チラホラ見かけた旅人のクルマやキャンピングカーも、
 さいごのほうはほとんど見かけなくなった。

 街道沿いの電光掲示板が「0.4度」を指していた夜までは、
 朝までぐっすり眠れたけれど、
 日に日に冷え込みがキツクなっていく北の秋に、
 ボクの装備では追いつかなくなってきた。

 それで、
 後ろ髪ひかれつつ、
 かえってきた。



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 釣り旅の一週間目ほどだったか、
 憂鬱な雨の日のアンニュイな午後おそく、
 仲良くしていただいている弟子屈の札友内の旅宿にとつぜんお邪魔して、
 前日「ちょっとピピンと閃いたフライ」を巻かせてもらった。

 コーヒー(メチャうまい)とお茶菓子までよばれちゃって、
 若女将さんがOL時代の思い出爆笑脱力小話サービスつきで、
 ものすごく集中しながら7本巻いたアント風テレストリアル。

 今回の釣り旅では、
 この7本が頼みの信頼の最主役フライになった。

 「荒野の7人」ならぬ「湖面の7本」。

 旅の最後の夜はこの宿に泊まって〆た。
 夕食後、
 泊りあわせた常連の釣り客のみなさんに、
 話しのタネに古い映画の話題をふったら、
 宿のご主人もくわわって、
 たちまちヤイノヤイノとボイルしまくって、
 各自の持論評論を舞い踊らせた。

 団魂の世代ちょいまえのオトナたちに、
 団魂に押さえつけられた世代のオトナたち。
 ……みなさん目ぇランランでした。

 ほんと愉しかったです。
 そして、
 学ぶところもたくさんありました。

 深夜までお付き合いありがとうございました。

 

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 今回の釣り旅もまた……、
 最初からめまぐるしく変わる天気予報と、
 その予報のさらに裏をかいてくれる、
 気まぐれな毎日の悪天候悪条件に翻弄された。

 それでも、

 耐え忍んだ日々のあとは、
 虫たちもマスたちもまた、
 待ちのぞんでいた小春日和。

 透明な秋の陽を浴びながら、
 湖岸際ギリギリの日陰の帯の奥で、
 ちいさな落下陸生昆虫をさがしていたニジマスたち。

 酷寒の大自然に磨き抜かれた野性の肢体を釣りあげるたび、
 いつもクラクラ酔いしれた。

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 雑草や立ち木の枝や藪が密集しながら、
 水面ギリギリに垂れ下っている湖岸沿いギリギリを、
 ときおり思いだしたようにおなじ場所を行ったり来たりしながら、
 コプゥンッと、
 なんともエロいライズ音をちいさく響かせていた。

 藪と枝のわずかな隙間にフライを入れられれば、
 ヤツのいつものクルージング・コースにフライを浮かべられる。
 息を殺して足ヒレをなびかせ、
 目と鼻の先までにじり寄ってピンスポットに突っ込むようにフライを投げた。

 水面には、
 サイズ20番ほどのゴマダラ模様をした「ウンカ」のような虫が、
 水面に乗るようなポカッとした姿勢で、
 湖面のそこかしこに浮いていた。

 数年前につかったティペットのカスが結ばれたままの、
 18番フックにこじんまり巻いたコガタシマトビケラのフローティングピューパで代用した。
 
 フライのよこ1メートルほどのところで、
 コプッゥンッと水面が揺れたとき、
 つづけて尾ヒレが水面からヒラリと突き出て消えた。

 でかっ……、

 しかも、
 尾ヒレの向きから察するに、
 ヤツの進行方向はフライの浮かんでいる場所。

 ……そのまま、そのままコッチ来い…… 
 心臓バクバクで念じたその一瞬あと、

 湖岸から10センチほど…、
 水深はおそらく20センチくらい。
 そんな場所で、
 コプゥゥンッッとしずかに水面が揺れてフライが吸い込まれ……
 ズイッと合わせて、
 ドスンッハリ掛かりしたこのサカナが、
 おどろき怒り狂いながら魚体をくねらせたときのド迫力の水飛沫……。

 まさに静から動へ。
 これぞ真骨頂。

 狙い定めた快心の一撃のカイカンとあいまって、
 シビレまくった。



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 さかりのついた雄鹿の切なげな雄たけびが、
 遠くちかくにひびく、
 深い森のなかの湖沼群のいくつかを巡って歩いた、
 テレストリアルな釣り旅。

 フロートチューブはメディテーション。
 夢と現実の境い目を漂いながら、
 極上の釣りにひたすら心酔した数週間。

 そして夜は夜で……、

 見渡すかぎり原野の地平線につづく広大な牧場が、
 月明かりに照らされている。
 その真ん中を、
 当地ならではのどこまでもまっすぐな公道が横たわっている。

 深夜、
 一時間以上とろとろクルマを走らせても、
 すれちがうクルマとてない原野の道が闇にのびている。
 路肩に車を止めてライトを消せば漆黒の闇と満点の星空。

 ここが今夜のリスニング・ルーム。
 Gregory Isaacs - Cool Down The Pace
 誰はばかることなく、
 めいっぱいの重低音ですYO。

 ああゴージャス。


 さすがにちょっとセンチやねんいま……。
 Doris Day - Que Sera, Sera (Whatever Will Be Will Be)
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