BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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Revenge of KING JAMMYS Super Power Allstars2
 Dennis Brown & Leroy Sibbles - All For One

 おとつい、
 約10日間の釣り遠征から函館に帰って来て、
 空港からタクシーに乗った。

 自宅への道すがら、
 アンニュイな気分で静かに旅の余韻に耽りたかった。
 だからこそ奮発してタクシーに乗ったのに、
 年配の運ちゃん、
 自分の話題ばっかようしゃべるしゃべる……あ~あ……。

 ぼくが羽田発の飛行機から降りてきたので、
 東京から来たとおもったのだろう、
 運ちゃんはいきなり、

 「東京なんか、蒸し暑いしゴチャゴチャして人間の住むところじゃないでしょう?」

 ハア?……

 と、
 そんな話題を皮切りに、
 延々つづく運ちゃんによる運ちゃんのための函館自慢のための東京批判。

 「イカなんかもねえ、わたしらがコリャ鮮度悪いわ…って捨ててるようなのを、
 むこうの人はありがたがって旨い旨いって食べてるんだからねえ……」

 でたーーーー御当地名物「井戸のなかの空気の読めない蛙のイカ自慢」

 
 テメエの好きなものを自慢するために、
 それ以外のものを貶したり貶めたりするのって……イタクネ?

 「でもさあ、こっちは鮮度がいいからたまたま旨いってだけで、
 むこうじゃ人の手でいろんな味付け工夫して美味しくしてから食べてんだよね、
 まだ充分いただけるものを捨てるなんて発想はむこうにはないよね!、
 どっちにもそれぞれ良いところがあんだよね!!」

 ほっときゃいいのに、
 ついついまくしたてちゃう器のちっちゃなワタシ。

 運ちゃん本気で気分害してはるみたい。
 車内の空気わるいわるい。

 どうしてこうなったのか、
 ちょっとでも原因かんがえたらええのに……。

 運ちゃんの横柄な態度と自分本位な言動ますます力が入ってます。

 それにカッチーンときて「オレ様のS魂」にバッチーンとスイッチが入っちゃった。

 「あのさあ、おじさん、わかってはれへんみたいやから教えたげるわ。
 もしおじさんが東京にはじめて行って空港からタクシー乗って、
 タクシーの運ちゃんにいきなり函館の悪口ばんばん言われながら東京自慢されたらどない思う?
 イヤ~~な気分になれへん?……オレのゆうてること、理解できる?どないですか?」

 口を挟みたがる運ちゃんを制して大声で一気にまくしたてた。

 「そういうけど、こっちはなんも悪気ないんだからよ!……」

 「あのねえ、おじさんのモノ言いにものすごく悪意感じたから、オレもイヤイヤこんな話ししてるねん。
 おじさんさあ、立派な大人なんだから、そんなガキみたいなこと言ってちゃダメでしょ。
 アナタかりにもサービス業でしょうが、そんなの通用しねえよ。自覚しなよ」

 東京にはなんの義理もないけれど……ムキになってる自分すっごく痛々しい。
 うわ~~~~~いまのオレってすっげ~~~上から目線…カッコわる~~。

 すっかりボクもイタい人。
 
 タクシーを降りてから、
 運ちゃんの言動がどうこうよりも、
 自分の発言に対して、
 胸かきむしりながら後悔した。

 ああダメダメ人間……。

 たのしかった釣り旅の余韻台無しガックシ。

 ほんま今のボク、
 風吹いてないわ~。

 万事につけこの徹底的なツキのなさ、
 笑わなしゃあないっすよ。
 
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 Admiral Tibet - Serious Time
 というわけでキング・ジャミーズ。

 さいきん、
 このCDしか聴いていない状態です。
 ヘビーローテーションというよりも、
 ず~っとローテーション。

 邦題「キング・ジャミーズ一家の逆襲」と題して、
 1985年の「スレンテン」時代前後のジャミーズ作品を中心に100曲集めてコンパイルしたもの。

 1994年に日本の「アルファ・エンタープライズ」から全6巻にまとめて発売された。

 不肖ダメダメ人間のワタシも、
 監修というカタチで選曲やら解説やらなんやらと関わらせていただいた、
 たいへんに思い出深い17年前!の作品です。

 といいつつ、
 この作品集に対して、
 今の今までず~っと後ろめたさを感じていた。

 このCDが発売された94年は、
 もう自分は流行のレゲエには完全についていけなくなっていた。
 この年を前後して台頭してきた新時代アーティストたちに対して、
 生理的快感をまったく感じられなくなった。

 この当時、
 レゲエは公私ともにストレスの元凶だった。

 そんなヤツがレゲエのレコード屋なんかやってちゃダメでしょ……。

 フライフイッシングに逃避して、
 店を辞めることばかり目標にしていた。

 かくして、
 レコード屋さんをバイト君に引き継ぐことが決まり、
 「心ここにあらず」な状態で日々を過ごしていたとき、

 このCDの企画を打診していただいたのだった。
 「そんな仕事、もうぜったいムリっす。いまならほかに適任の人がいっぱいいるっす」
 猛烈に断った。

 が、
 どのような計算があったのか下心があったのか、
 それはわからないけど、
 「アナタにこそやっていただきたい」

 日ごろ格別のお世話になっていた会社から、
 そんなことまで言っていただいて……。

 レゲエに対して、
 これを最後のご奉公にしようとおもった。

 当時もはやレゲエに対して愛情も未練もなんにもなかったけれど、
 「昔とった杵柄なんとやら」の伝で、
 80年代半ばのキング・ジャミーズの膨大な作品群のなかから、
 厳選に厳選をかさねて100曲選んだ。

 そしてその選曲リストは、
 そのままキング・ジャミーの手に渡った。

 「ジャミー、あのリスト見てなんかゆうてましたか?」

 中間に立っていろいろ画策してくださっていたスタッフの方に、
 おそるおそる尋ねてみた。

 「すごかったです。リストをジーッと隅から隅まで見て、
 いきなりでかい声でパーフェクト!って言ってくださいました」

 「マジッすかっ?」

 「でもねえ、相手はしたたかですよ。このリストにあがってる曲は、
 私にとってものすごく思い出深く、またキング・ジャミーズ・レーベルにとって意義のある作品ばかりだ。
 だからディスカウントはぜったいしないし、できないって……」

 「ああ~、やっぱそうきましたか~」

 レゲエ・ビジネスというか、
 ジャマイカ人気質を知っていれば、
 いかにも「さもありなん…」なご回答。

 ぼくが無責任に、
 また気ままに自分の好みで選んだ、
 この珠玉の100曲のために遁走してくださったスタッフの方々の熱意が、
 まだほんの少しだけ残っていた「レゲエへの情」を奮い立たせてくれた。

 さらに、
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 このシングル知ってる?
 ご本人も記憶が定かではないので、
 たしかな確証もないけれど、
 ぼくはおそらくこのシングルが「ジャミーズ・レーベル」としての第1弾だったとおもっている。

 ババ・ブルックスの「シェンク・アイ・シェンク」リズムのインストとダブ。
 King Tubby & Yabby You - Zambia Dub
 ユーチューブでは同トラックをつかったタビー・ミックスのダブしかなかったので、
 参考までにソチラをリンクさせてもらった。

 で、
 この曲をこのCDのオープニングにぜひつかいたかった。

 ヤビー・ユーがプロデューサーってところも加味しながら、
 76年のミリタント・ビートなルーツ・ダブ花盛り時代のジャミーの作風が、
 その約10年後の「スレンテン」コンピュータライズドまで、
 そのまま一直線につながっているようなヘビーウエイト・ダブ……、

 「スレンテン」はけして偶然の産物ではなくて、
 ジャミーズにとってむしろ必然ですよと……そんなメッセージを込めたかった。

 のだが、
 先方から連絡があって、
 この曲のマスターテープがなんとしても見つからないと……。

 で、
 その代替として送ってくれたのが、
 このCDのオープニングになっているトゥーロ・Tの「Skid Dip」という曲だった。
 えげつなくキラーな曲にもかかわらず、
 ボクいままで知らんかったビックリ。
 ジャミーズ・オールスターズのなかでは最古株DJトゥーロ・Tの、
 知るかぎり最高傑作ちゃうかとおもった。
 おそらく、
 79年か80年ころの録音。

 が、
 はたしてこの曲は当時リリースされたのか?
 マニアなコレクターの皆さんの回答を乞う。

 海千山千の先方からの、
 あまりにも嬉しいサプライズな提案に色めきたった。

 しかも、
 気に入らなかったら言ってね、
 またちがうすごい曲を提案するよ、
 良い作品ができるよう願ってます……との御大自らのメッセージに感涙。

 こちらの意図や狙いや「このように作りたい」という願いを、
 こんなカタチで汲んでくれるとは思いもしなかった。

 なんか、
 御大自らこのCD製作に力入れてくれてはるんとちゃうの?
 Prince Jammy - 42nd Street Dub
 残念ながらトゥーロ・Tのその曲はユーチューブにはなかったけれど、
 つかわれているトラックはコレ。
 若きジャミーズによるダンスホール時代前夜の決定版ダブ・アルバムより。

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 と、
 そのようにして集まった100曲を、
 こんどはどのようにして並べるか…という課題。

 この100曲を活かすも殺すもこの課題次第。

 このテのオムニバス・アルバムにありがちな、
 各アーティストのスタイル別とか、
 ヒット曲を時系列に並べるとか……、

 きちんと各曲を整理した配列にする方向も、
 もちろんかんがえた。

 かんがえたけど、
 自分のジャミーズのイメージでいくことにした。
 も~開き直った。

 ぼくのジャミーズのイメージは「混沌」

 当時、
 名古屋で活躍していたガイディング・スターのトリガーこと水谷君に、
 曲の配列の原案を依頼した。
 っていうか、
 いちばんの大役を押しつけたムリヤリ。
 「オメ~、ことわったらイテこますで~」
 くらいの勢いで頼んだら、
 「おお~、やるやる~」
 ってかんじで快諾された。

 
 「あんな、曲順のイメージはねえ、難しいこと一切かんがえんでいいから、
 水谷君がこの100曲をクラブでかけるんやったら、
 どの順番でかけるかだけを考えてやってみてな…たのむわな」

 と、
 あれよというまに出来あがったトリガーのプレイリストは「も~すっごく大胆」だった。
 それをもとにして、
 各巻ごとに山場や聴きどころを散りばめながら、
 若干の手直しをして曲順を最終的に決めた。

 で、
 ここでちょっと話しは脱線して、
 なんでいきなり誰にも聞かれてないのにこんな話しを延々しているのかというと、
 いくつかのキッカケのひとつがこの映像です。
         ↓
 King Jammys Live - Uppercut London 1987 (1-4)
 87年にブリクストンのたぶん「ストーンブリッジやったとおもう」ってところでおこなわれた、
 ジャミーズ・オールスターズ総出演のサウンド・システム映像。

 この会場のどこかに、
 24年前のボクがいてますねん24歳の初夏です。

 ベイリーの着てる服見て「アレッ?」とおもい、
 プレイされる曲を聴いていて「ウワッ!まちがいない」とおもって胸いっぱい。

 ぼくのサウンド・システム初体験です。

 都内のクラブなど行ったこともなく、
 岩手県の片田舎でレコード聴きながら、
 あれこれ想像していた純朴な大学生が、

 いきなり魑魅魍魎うごめく本場のホンマモンの、
 しかも王者のサウンド・システムにほりこまれちゃって……

 まわりはぜ~~~んぶ見渡すかぎりまっ黒け。
 黄色いのがポツンとひとり、
 ビビりあがってキンタマちじみあがって金縛り。

 なにもかもが想像を絶していて、
 それまで抱いていたダンスホール・レゲエのイメージはこっぱみじん。

 トラウマです。

 このときの空気感やムードをこそ、
 このCDで再現したいと思っていた。
 

 と、
 ぼくがこのCDに関してやらせていただいたのはここまで。

 発売されたころには、
 とっとと飛騨高山に引っ越していたし、
 プロモーションのようなものをやるわけでもなく、
 完成したCDを聴くこともなく……

 悪い意味で、
 キャッチ&リリースしていた。

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 加藤さん、
 こんな必殺の一言、
 添えてくれてたんですね。
 いままで知りませんでした。

 時代は巡る、
 ぐるぐる回る。
 17年かけてグルッと一周して、
 またここに戻って来ました。

 今は仕事でもなくマニアでもなく、
 コレクターでもなく、
 いちファンとして純粋にレゲエを楽しめる心境になって、
 なんでか今ごろジャミーズな気分になって、
 このCDを聴いてみて……、

 どこに出しても恥ずかしくない、
 充実のキング・ジャミーズ・デジタルエイジ初期大全集やと思いました。
 選曲も申し分なく、
 なによりも曲の配列の妙によって、
 相乗効果で一曲一曲がより引き立っている。

 全6巻それぞれから、
 いろんな表情のジャミーズ・ムードが溢れだしてます。

 インターネットで調べてみたら、
 なんとまだ発売されてるみたい。
 ぜひ売れてほしいです。

 自画自賛してます。
 よっぽどのことです。

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 ジャミーズが88年だったか89年に、
 年間ベスト・レーベル賞かなんかのアワード総なめにしたときの、
 記念オフィシャル・ボタンダウン。

 すごいやろ?
 限定どころの騒ぎやないで非売品……。

 当時、
 西麻布のクラジャマの故スガイさんからプレゼントしていただいた宝物。
 いまもすごく大事にしてます。

 Robert Lee " Master piece "
 こんな曲も収録されてるねん。
 たとえば、
 70年代ラックスリィ・キャステルの「Jah love is sweeter」が、
 知る人しか知らないルーツ・レゲエの隠れた最高峰なら、
 ロバート・リーのこの曲もまた、
 80年代デジタル・エイジの知られざる最高傑作やと思ってる。

 こうした名曲が、
 人知れず埋もれていくのも、
 レゲエならではのことだ。

 そんな不遇の名曲たちも、
 抜け目なく、
 たっぷりと、
 目いっぱい、
 このCDに詰め込んであります。





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 とかなんとか、
 しんみり締めくくる気はまったくおまへんのや。
 Sleng Teng Extravaganza riddim mix - 1985 Master Mega Hits
 
 ボク的に、
 ジャミーのいちばん気に入ってる写真のご紹介です。

 このセンス、
 こんな写真をレコードの裏ジャケにつかう突き抜け加減、
 これぞジャミーズだよねっ。

 清濁あわせ飲む?

 そして問題です。
 この写真は、
 どのアルバムの裏ジャケ写真でしょうか?

 わかる方はぜひぜひお気軽にご一報くださいませ。

 ほんとに正解メールくれたらメチャメチャメチャよろこぶよ。

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