BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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バス釣り慕情
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 あんな、
 中学のとき、
 投げ釣りのスイング投法ゆうのマスターしたいおもって、
 放課後、
 いつも学校の校庭で練習しててん。
 あるとき、
 グワーーーッ振りかぶって投げたら糸がブチーッ切れて、
 20号のジェット天秤がガッシャーーンゆうて職員室の窓に直撃してしもてん。

 どでかい窓やなくて、
 そのうえの天窓やけどバッシャーン割れてもうて、

 職員室に残ってはった先生方にケガはなかってんけど、

 「なななんと、とうとう我が校でも校内暴力が!」

 荒れる学校がどうのこうのとか、
 暴走族がピーヒャララとか、
 そういうのんが問題になりはじめた、
 ちょうどそのころのことや。

 先生方、
 騒然として校庭を見たら、
 オレと芦戸くん(もちろん仮名)が投げ竿もって立ち尽くしてるし、

 割れたガラスにまみれてジェット天秤が転がってるし……

 速攻つかまって、

  担任の先生にオモクソぶん殴られたわ。
 「おまえ~わしら殺す気ィかー!死ぬかおもたやんけー!」
 素でどなってはったで、
 生徒にむかって。

 昭和やろ?



 
 中学のアホはなし、
 もっと聞く?

 掃除の時間あるやろ、
 たとえば技術室とか理科室とか、
 先生の目が届きにくい場所の掃除当番に当たったら、

 そのへんで掃除してる後輩2~3人呼んでくるねん。

 それで、
 モップの雑巾のとこ外して棒だけにして、
 棒の先っちょにヒモを大体7~8メートルくらい結んで、
 そのヒモに雑巾をくくりつけるんや、

 これで仕掛けは完成。

 で、
 これをもって、
 車輪のついたガラガラうごくイスあるやん、
 あれにすわって、
 後輩のひとりにおもくそダッシュでイス引っぱらせながら、
 廊下を走り回るねん。

 それで、
 ブンブン引きずりまわされる雑巾を、
 残りの後輩数人に必死で追いかけさせるねん。

 トローリングごっこや。

 雑巾はルアーがわりで、
 後輩はシロカワカジキとかクロカワカジキとかバショウカジキの役。
 
 で、
 最終的に、
 誰かが雑巾をつかんで、
 カジキがルアーにくいついたと想定して、
 そのままこんどはカジキがオレをダッシュで引っぱるねん。

 「そこでジャンプしながら走ってくれ~」

 とかゆうて、
 後輩必死で廊下をピョンピョン跳ねながらダッシュ。

 スリル満点やったでえ、
 なんちゅうてもメーター・オーバーが、
 こっちのゆうとおりファイトしてくれるねんから。

 でもなあ、
 これもなあ、
 さっきの先生に見つかって、
 モップで力任せにフルスイングではり倒されて、
 ほんまにふっとんだがな……。

 そのまま、
 「おまえ、土下座せえ!」
 ゆわれて、
 後輩たちに土下座した。
 
 そのとき、
 鼻の奥がツーンとして、
 鼻血がタラーッと垂れてきて、
 後輩たちは許してくれた。

 昭和やろ?



 まあそんなんで、
 いかにも不良な子ぉらよりか、
 釣りバカのほうが、
 実行力においてタチ悪いんちゃう?
 ちゅう意見も先生方からチラホラでて……ぼくたちピ~ンチ、

 みたいになってんけど、
 それをうまいこととりなしてくれたのが、
 ぼくをどつき倒しまくった先生やって、

 

 まあなんちゅうか、
 その先生大好きやった。

 怒ったら手もバンバン出るし、
 キレたらボロクソ言いはるけど、

 「出来の悪い子ぉほどかわいいてな~」

 出来のエエ子らのまえでも、
 そう公言してはばからない先生で、
 そりゃーもういっぱいかわいがってもろたで。
 

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 ぼくがもっともブラックバスを釣ったのは、
 もうなんといっても、
 そんなアホ丸出しな中学生のころ。

 すぐそこにたくさんいたから。

 部活が休みの日はかならず、
 「きょうブラックしばきにいこけ~」
 と、
 少々イキったかんじで言いあう放課後。

 とっても身近ないつものお友だちがブラックバスだった。

 
 それが、
 この歳になって、
 北海道から、
 お船にのってさかめく波を乗り越えて、
 東北道をひた走り、
 いっぱいお金つこて、
 わざわざ釣りに行くて……、

 どないやねん?

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 しかも、
 たのしみにたのしみにして、
 はるばる馳せ参じてみれば、
 連日ず~~~~っと荒れ狂うような爆風、
 そして激寒な低気圧……、

 なんでやねん?

 釣れないっていうか、
 釣りができない……ってかんじ。

 それでも、
 東北の広大な田園地帯に点在する野池群や、
 それをとりまく田舎街の佇まいは、
 なんだかとてもジワッと沁みてくるかんじで五感に馴染み……、

 水辺やあぜ道ですれちがう地元の人たちは、
 皆やさしくて人なつこくて笑顔が絶えず……、

 はじめて訪れた場所なのに、
 どうしてこうもキュンと懐かしいの?

 こんないいとこなのに、
 この行き場のないセンチメンタル釣りゴコロ。

 
 そんなとき、
 とつぜん蘇るのは、
 はるか遠い記憶の片隅で埋もれていた、
 中学時代のアホ全開メモリーズ。

 これってフラッシュバック?

 聞き上手な田口くんのおかげで、
 よけいにイロイロ思い出して、
 語ってしまったのだった。

 なんちゅうても、
 クルマの外は、
 ず~~~っと、
 ブワーーーッと吹き荒れる爆風と冷たい雨、
 そして鉛色の空……。

 もう、笑わなしゃ~ないで。
 

 
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