BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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夏やすみ北海道イワナ釣り紀行 スペシャル釣り自慢特大号
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 キッカケは、
 ほんとにささいな「言葉のあや」というか、
 ことのついでに……みたいな話しから。

 苫小牧と札幌に在住する友人たちと、
 8月に約束していた釣行計画を立てていたとき、
 
 「そういえば松平くんの故郷って、
 かつて昭和の時代に、
 源流の大イワナの聖地で名前をとどろかしたとこにほど近いやんな、
 いまはどないなっとるの?」

 今シーズン、
 せつなる癒しを渇望するがごとく、
 なぜだかイワナ釣りがとてもいとしいワタシ。

 かたや、
 やったぜ真夏だ今年もデカニジがッつーーーんと!
 頭のなかにでっかい虹がかかってはる松平さん、

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 ワタクシとて、
 その真夏のガッつーん!もまた大変にやぶさかではないので、
 皆との釣行はその方向で、
 とおもっていた。

 のだが、
 ワタシの戯言を忘れないでいてくれて、
 実家のお父様や地元の幼馴染の皆さんに、
 わざわざその川の現況を問うてくれた松平くん。

 そして感謝感激。

 皆さまに検討していただいた結果、
 「ここならば、シロートでも行けて、かつ安全で、しかも確実に釣れるらしいです」
 という釣り場区間の、
 入渓点やクルマ止めなどの詳細な案内の地図を書いてくださった。

 そればかりか……、

 「ただ、入渓点まで川沿いに道があってクルマで行けるそうですが、その林道がかなりの悪路で、
 しかも慣れた人でも2時間以上かかるらしいです。ふつうの乗用車だと確実にいかれちゃう道だそうです」

 という大問題がたちふさがるも、


 しかしご心配には及びません。



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  なまらカッケ~べ?

 松平くん地元コネクションの皆さまの多大なるご協力のもと、
 ぼくらはコイツに乗りこんで、
 意気揚々と出発したのだった。

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 この山を越えて、
 その向こうの峰を流れる川を目指して!


 そして、
 ボコボコに掘れた大中小のクレーターが、
 道いっぱいに、
 延々と終わりなくつづくデッコボコ林道。

 絶え間なく上下にはげしくバウンドしつづける道中、
 松平くんはひたすらハンドルにぎりしめ、

 ぼくは助手席の手すりにしがみつき、
 片手には釣り竿をにぎりしめ、

 後部座席の佐藤くんはドッカドカ揺れる荷物をひたすら押さえ、

 すっかり会話も途切れて約3時間。


 クラックラしながらヨレヨレでクルマから出てみれば……、


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 こ、こ、ここで釣るのか?

 途方もないほどに山奥まで来たというのに、

 底知れない森の樹海に覆われた山々のすぐむこうに、
 ぼくには霊峰ともおもえるほど威厳に満ちた急峻な峰々が、
 ドンと迫っているような場所だというのに、、

 高い崖のうえの林道から、
 はるか眼下を流れている川を見おろせば、
 そこはあまりにも、
 もうあまりにも、
 穏やかに開けたやさしい表情の流れ。

 玉砂利でうまった広い河原のなかを、
 自在に蛇行しながら、
 ひたすら透明な水が流れていた。

 そして、
 その流れのそこかしこにある大小の岩が、
 まるで意図して配置されたかのように絶妙に転がっている。

 なんとうつくしく、
 フライフイッシングごころがうずく流れであることか……、

 ここは釣り神さまの遊ぶ庭園じゃ

 我々は、
 ガンダーラに到着した。

 と、
 ワーワーはしゃぎながら、
 ハテ入渓点はどこかいなと探してみれば、
 松平くんコネクションの指示どおり、
 林道の脇にびっしり生えているクマザサに覆い隠されるようになっていた、
 谷底へとつづく踏み跡を発見。

 急な斜面を熊笹につかまりながら苦もなく谷に降りることができた。

 谷底におりて、
 あらためてまじかに流れを見たとき、

 玉砂利の川底すべてが見とおせる、
 あまりにも透明な流れにとまどった。

 ど~なんだコレ?いるのか?
 かるくおもった。

 のだが……、



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 深山幽谷にありがちな、
 オーバーストック状態で成長できないミニモニたちがギュウギュウひしめいている、
 というのではなく、

 堂々たる水量の本流で、
 次から次に現れる好ポイントには、
 確実に100%このくらいのが数匹いる、
 といった印象のサカナの密度。

 そのため、
 ポイントを釣るたびごとに、
 こんなイワナを相手に、
 ピンスポットからまんまと引き出す醍醐味を味わえた。
 
 ぶっちゃけ、
 極上の釣り場だった。

 アサマロッドのナナハン4番と、
 来年で30年選手になるいつものフェザーウエイト。

 きょうはこの道具にしてほんとによかった。

 だってきょうはスペシャルな一日なんだもの。

 
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 釣りあげたどのイワナも、
 尾びれの付け根からヒレ先にかけて、
 妖艶な瑠璃色から清楚な藤色に変化しながらギラギラと生々しく輝いていたのが、
 キョーレツにそして鮮烈に印象に残った。

 ハリにかかったイワナが、
 玉砂利の川底をサーーーッと走っていくんだけど、
 そのとき、
 この尾びれのギラギラが陽の光をうけて鮮明な光の残像となる。
 それが、
 これ以上はないジンクリアな水とあいまって、
 まるで宙を舞う光の帯のように映った。

 磨き抜かれたうつくしさ。


 「松平くん、ちょっと、おれヤバイわ。なんかもう酔いしれてるわ……」

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 皆ひとしく次から次に釣れた。

 そのたびに、
 腫れものに触るような手つきでサカナに触れながら、
 でてくる言葉はひたすら「ありがと~」

 もうそれしか言いようがない。

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 意外にも、
 チャラ瀬の川底の石にはコケのような藻が生えていた。

 ヌルッとしていて、
 踏むとツルッとくるイヤなかんじではなく、
 サクサクッとしたジュウタンのような感触だった。

 川のりみたいに、
 干して喰ったら旨そうだ。

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 砂底のプールの対岸が、
 垂直に立ちあがった崖になっていて、
 そのポイントでは、
 その崖に添うようにイワナが並んでいたようだ。

 ドライフライで掛けた最初のイッピキを引き寄せていると、
 それよりもひと回り大きいのがくっついてきたので、
 そそくさとイッピキめを放して、
 4X のドライフライ・リーダーのままコレを結んで対岸に投げて、
 そのままツツツ……とやると案の定深みからサーッと浮いて来てパクッとなった。

 4X の太さともなると、
 このサイズのビーズヘッドを流れに乗せても、
 おどろくほどに沈まない。
 というか、
 ほぼ沈んでない。

 いまは逆にそれを利用して、
 このようにツツツ…と水面直下フラッタリング攻めの際につかってみたりしている。

 けっこう効く。



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 天下泰平世はこともなし

 想像を超える厳しい大自然の、
 ほんの一瞬の豊饒の夏。
 そのひとかけらを、
 ありがたく釣らせていただいた。

 釣りごころの琴線が満たされた。

 来年またここに来るためにイロイロがんばろう、
 とおもえる川があるということは、
 とてもシアワセなことだ。

  
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