BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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イッツ・シンプル
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 昨年のことなんだけど、
 いろんな良きご縁がかさなって、
 工房とお店のある北海道のみならず、
 いまや世界でも知る人ぞ知る、
 ワールドワイドな洋菓子店の会社の総会にお招きいただいて、
 そこの全社員の皆さまのまえで講演をさせていただき、
 小一時間ほどフライフイッシングについてお話しをする、
 という機会を与えていただいたことがございました。

 テーマは「フライフイッシングを通して見た、めくるめく創造の世界の豊かな喜びと愉しみ」

 お耳汚しをさせていただいた社員の皆さまは、
 その大半が10代から20代30代の女性の皆さま。
 うつくしく聡明で、
 またチャーミングなお嬢様方がじつに数百名。

 豪華絢爛な会場の壇上に立ってお席を見渡しますれば、
 そこはもう圧倒されんばかりの乙女の園。
 圧巻でございました眩しゅうございました。

 で、
 フライフイッシングはおろか、
 サカナ釣りなど縁もゆかりもない方々のまえで、
 鳥の羽根や動物の毛を駆使して生き物(のニセモノ)を創りだす遊びの深淵について、
 我が持論を展開させていただいたわけですが……、

 ぶっちゃけドッぱずかしいでホンマ
 これぞ「究極のシュール」といわずして何と言おう、
 というありさま体たらくであったわけですが……、

 そんな冷や汗の反対側で、
 タイイングデモなどで同好諸氏の皆さまに向けてくっちゃべるのとはまたちがう、
 なにか言いようのない充足感?
 あるいはやりがい、
 を心の奥底から感じさせていただいて、
 私自身にとってこそ、
 またとない体験となったわけですが、

 写真の安全ピンに巻いたストリーマーは、
 そのとき胸のところにひっそり取り付けていたもの。

 正直、
 フリーランスなわたしの仕事柄、
 「いっちょうら」な洋服を着用する機会などそうめったにあるものではなく、
 こんなのを作っていたこともすっかり忘れておったのですが、
 先日、
 久々にその「いっちょうら」を着用する機会があって、
 これが付けっぱなしになっていたので、
 ここで紹介してみようかと思い至ったわけです。

 グリズリーのハックルのみのシンプルなストリーマー型のブローチ。
 ではありますが、
 ちいさな目ん玉のところに、
 ワタクシ特製のミラージュ3Dアイを搭載している。
 ので、
 ほんのわずかなライトが当たっただけでも、
 この部分だけが貴金属チックにするどくキラキラーッと乱反射するようになってんの。
 かつ、
 濃紺のスーツの地にほどよく調和する淡いラベンダー色のグリズリーをあしらい、
 よく見ればそこに金銀パールのラメがほんのり散っているという、
 シンプルなんだけど随所に手の込んだオシャレを施した体裁でキメてみました。

 ぎゃくに、
 これでもかとゴテゴテ飾りたてたフルドレス・サーモン、
 はたまたファンシーなバスバグなどを、
 このように細工するアイディアも掃いて捨てるほどありますが、
 それだとなんか月並みでヒネリがない。
 そして、
 そういう飾りの多いフライだと、
 こういうカタチにつかうと目立ち過ぎてどこかあざとく野暮に映りそうで……。

 フォーマルなお席で映えるのは、
 やっぱシンプルかつ隠れたオシャレ……ですか?    

 ぬわんちゃって
 オレがそんなん言うなっちゅう話しやけど。

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 それにしても、

 いにしえの時代ならば、
 かのGEMスキューズしかり、
 現在であれば、
 世界的に著名なランドール・カウフマンしかり、
 そしてまた誰よりも、
 ぼくの永遠のヒーローでありつづけるポーリー・ロズボロやチャールズ・ブルックスしかり、
 さらにまた、
 ぼくのご近所であればいつもの吉田さんしかり、

 ホンマモンのニンフ・フイッシャーメンズな方々が、
 必携のユニバーサル・パターンかつ、
 必須のアトラクター・ニンフとして、

 灰色の濃淡をボディとハックルにあしらった、
 シンプル過ぎるソフトハックル型ニンフをリストアップしておられるのは、
 単なる偶然の一致なのだろうか?

 コック・デ・レオンのヘンサドルのオケツにくっついた、
 フワフワのチカブーの魅力と実力の再発見は、
 ワタシにとって、
 けしてちいさくはないエポックメイキングな今年の出来ごとでありました。

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 と、
 そんな川虫毛ばり談義からいきなり話題は飛ぶのですが、

 トドの毛をスキンからざっくりカットして、
 アンダーファーを取り去ったら、
 ガードヘアーをそのままスタッカーに突っ込んでタントンして毛先を揃えてみるとオモシロイヨ。

 白黒の濃淡が混然一体に混ざりあった、
 独特の色調なテール材のできあがり。

 ヘアーの太さはムースメーンばりの「ごんぶと」なんだけど、
 ムースメーンのようなバリッとした硬い毛質ではなく、
 その質感はどちらかといえば、
 ハックルちっくなしなやかさを感じさせるハリとコシ。

 そのため、
 こうしたウルフ・パターンを水面上で突っ張るように高々と浮かせるのではなく、
 ヴォリュームのあるフォルムとシルエットのまんま、
 やわらかい印象でベチャ~ッと水面に張りつかせるように浮かせることができるというわけ。

 「どでかドライフライ」ファンの皆さまにおかれましては、
 その副音というか旨味を、
 ウッシッシとご想像いただけることかとおもいます。

 とまあ、
 そんなかんじで、
 あっちにフラフラ~、
 こっちにフラフラ~しながら、
 「シンプルなスタンダード系フライ」の浮かせるのを巻いてみたり、
 はたまた沈めてユラユラするのを巻いてみたり、
 どっちつかずなタイイングに明け暮れる秋の夜長な昨今です。

 かしこ

 
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