BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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私的書評 「羽」 ソーア・ハンソン著
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 おもわず声に出してワロタ。

 まさか、
 かの「進化論の父」ダーウィンに爆笑させられるとは思わなかった。

 羽の進化を理路整然と整理するのなら、
 クジャクの羽根は、
 異端というか、
 矛盾だらけというか、
 目の上のコブ?

 じゃあコレは進化の過程のうえでどう説明するのよ?的な……。

 いつものピーコック・ハールをフックシャンクに巻くたびに、
 いつもツラツラ想像をめぐらせていた、
 この羽根に対する自分の素朴な疑問。
 
 そんな疑問に、
 あのダーウィンが、
 かれこれ150年以上もまえに、
 イラッとしながら頭を悩ませていたのかとおもうと、

 ドキドキするじゃんロマンもひとしお。

 本の第2章、
 のっけからのトビラ文句がこれじゃ、
 本への期待度数もマックス高め。

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 ソーア・ハンソン著 「羽 Feathers」

 もっとも美しい自然の奇跡「羽」

 この帯の売り文句にビビビと電流かけめぐり、
 四の五の言わずに購入。

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 羽はどのように進化し、利用されてきたのか?
 羽毛恐竜の化石、飛行機の翼、
 アポロ15号の羽実験、羽飾りや羽ペン…
 進化、断熱、飛行、装飾、機能の面から、
 謎多き羽の世界を探求する。

 と、
 本の帯の解説文にはある。

 しりたいことばっかり!!
 もうワックワク!!

 とうぜん、
 舐めつくすように読んではみたものの、
 
 なんでこうもわかりにくいのか?

 知りたくてたまらない話題ばかりなのに、
 とくに文章が難解というわけでもないのに、
 読んでいてほとんど頭にはいってこない。
 イメージがわいてこない。

 オレはこんなにバカなのか?

 

 が、
 フライフイッシングと羽の関係!について書かれた章を読んでみて、
 その理由の一端がわかったような気がした。

 わるいんだけど、
 コッチは知っているからこそ感じてしまう、
 文章中の随所に散見される、
 苦笑交じりの「ちょっと、イタハズカシイ」間違いや勘違い。

 というか、
 名ガイドへのインタヴューという文章のカタチをとってはいるが、
 著者がフライフイッシングをちゃんと理解して書いてないやん、
 というのが顕著に伝わってきた。

 この本、
 自分がアタマ悪過ぎるのは十分承知のうえで、
 とくに進化の章など終始わっけわからん。

 なぜだろう?
 とおもいながらも、
 「ぜひとも知りたい理解したい興味シンシンの分野」なだけに、
 辛抱しながら読み進めていて、
 「フライと羽の関係」の章を読んでみて、

 なんとな~く、
 そういうことなんだろうな~~とおもいました。

 そしてべつに、
 それだけならこうして取りあげることもなかったけれど、

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 以下、
 「第13章 ウミガラスと毛針」の章256ページにつけられた注釈86番を全文引用する。

 …しかし、この趣味には暗黒面もある。19世紀に毛針に利用された羽は、現在、絶滅の危機に直面している種や希少な種のものが多かったのだが、それにもかかわらず、昔のものとまったく同じように作らなければ気が済まない毛針の製作者や収集家が後を絶たないのだ。こうした需要が収益性の高い隙間市場を生み出し、すでに生息地の喪失や乱獲などの悪影響を被っている個体群に追い打ちをかけているのである。……

 このような問題発言を、
 こんなたった数行で、
 しかも注釈で済ますのか?、
 という、
 おおきな疑問はさておき、

 こうした発言を、
 このような本でするなら、
 その確かな確証と実例をぜひとも示してほしかった。

 そこが知りたいのに。

 そうしたソースの提示もまったくないままに、
 まるで暗にフライフイッシング全体の風潮がそうだ、
 とでも言いたげな言葉足らずで「上から目線」の物言いに、
 はてしない違和感と底の浅さを感じた。

 そしてまた、
 そうした事例があって、
 それが社会問題になっているのなら、

 そのことに対して、
 もっとも気持ちを痛めて、
 もっとも義憤にかられているのは、
 
 どこのだれなのか?
 
 それは、
 まっとうに愉しんでこそ…とおもっている我々フライフイッシング愛好家ではないのか?

 著者はなぜ、
 そのことに想いが及ばないのか?
 不思議でならない。
 
 そのうえで、
 フライフイッシャーマンと羽根の関係を掘り下げていけば、
 羽根を語るうえで世間の人々の興味を引くであろう、
 この世界ならではのエピソードにも事欠かないはずなのに、
 すごく残念だ。

 くやしまぎれに言えば、
 現在社会において、
 フライフイッシングほど密接に多くの種類の羽根と関わりあっている世界は、
 ほかにないことは明白なのに、
 ずいぶんと偏った軽い扱われ方をしたものだ。
 
 ぶっちゃけガッカリ。 

 人様が努力をかさねてお書きになったものを、
 自分目線で公の場でこき下ろすことは、
 自分の主義にも信条にも反する。

 そんなのおこがましいにもほどがある。

 だが、
 これだけは言わずにいられないとおもった。

 野暮丸出しで申し訳ない。
 
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