BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
201705<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201707
Jock Scott
140108(1)1.jpg

 KING OF CLASSICS

 ジョック・スコットにはじまりジョック・スコットにおわる。

 フルドレス・サーモンフライ・タイイングの登竜門。
 最初の第一歩としても、
 またさらに、
 経験とスキルを重ねたつもりになって、
 ちょいと調子に乗っているとき、
 その天狗鼻を簡単にへし折ってくれる難関としても、
 まさに、
 誰もが認める、

 フルドレス・サーモンフライの花道。 

140108(2)2.jpg

 フック・サイズはウイリアム・バートリートの有名なフック・サイズ表で比較すると、
 ちょうど#8/0とおなじサイズ。
 もちろんカスタムメイドのリマリック・ベンド・フック。
 オリジナルそっくりそのままのマテリアル指定に従ったジョック・スコットとしては、
 ほぼマックス・サイズ。
 ド~ンとでかい。
 
 こじんまり団子状にまとまって、
 トゥルンッと艶テカっているヘッドからのびているメイン・ウイングは、
 このカスタム・フックのえもいわれぬ美しいリマリック・ベンドのカーブに呼応するかのように、
 ハンプバック状に盛りあがりながら曲線を描いて、
 ウイング先端がテールの先に触れている。

 2本巻き止めたトッピングは、
 そんなウイングのうえに寄り添うように寝ているのではなく、
 ウイングの周囲を取り囲む金色のカーテンのように独立させてセット。

 ウイングのサイドに据えたジャングルコック、
 サマーダック&ティール、
 そしてルーフとなるブロンズ・マラードは、
 それぞれその先端部分が下から順にウイング後方にむけて一直線に並ぶように配置した。
 そのため、
 フライの印象がより引き締まって見える。

 ジョック・スコットのシンボルでもある、
 アンダー・ウイングに据えたホワイトティップ・ターキーは、
 メイン・ウイングの内側に隠れるのではなく、
 むしろその白と黒の境い目が、
 フライを見たときにまず最初に目に入ってくる位置になるように巻き止めた。
 ボディの黒と黄色、
 アンダーウイングの黒と白、
 このコントラストがもっとも鮮烈なイメージとして映るように目論んだ。

 ボディはタグの部分にゆるやかなテーパーをかけたほかは、
 ボディ先端部までほぼストレートにまとめた。
 ボディ中央の淡い黄色の羽根、
 ボディ・ヴェイリングとなるトウキャンもフンワリと膨らませて巻き止め、
 メイン・ウイングの曲線に呼応させた。

 と、
 このようにビッグ・サイズかつ盛りあがったウイング、
 太めボディのアンコ型ドスコイ・スタイルでありながら、
 このフライを巻くうえで目指したのは、
 見ていて不安になるような無理や負担がどこにもなく、
 ウイングにもボディにも、
 細部に至るまで、
 どこか余裕をかんじさせる、
 安心感のある作りであること。

 

 指定されたレシピで、
 ただ漠然とカタチにするのではなく、
 このように巻きたい。
 このように魅せたい。
 という、
 明確なヴィジョンと目的をもって、
 それをこそ目指しながら切磋琢磨して巻きたい。

 ぬわ~んちゃってエラそうにぶっこいちゃってもうスミマセン。


 とまあ、
 そんなわけでフライの反対側を……、
140108(3)3.jpg
 一種類だけ素材を変えたんだけど……、

 ね、
 どの素材が異なっているか、
 もう一目瞭然でしょ?

 フライのヘッド後方に小さく巻き止めたチークの部分がソレ。
 フライ右側のチークには、
 オリジナル・レシピに従ってチャテラーことコティンガを巻き止め、
 コチラ側には、
 ピンク色にダイドしたキング・フイッシャーを2枚重ねてみた。

 つかった素材としてはもっとも小さな部分ではあるけれど、
 フルドレス・サーモンフライのチークというのは、
 こんなにも印象的に映るものなのです。

 それにしても、
 このピンクの染料で染めたキング・フイッシャーどうよ?
 カワセミの背中の羽根本来のコバルト・ブルーとあいまって、
 根元の赤紫から紫がかったブルーにグラデーションがかった色合いに染まっている。
 
 あのパープル・スローテッド・コティンガの代用素材として、
 エキゾチック感もあり~の、
 お遊びゴコロ感覚もあり~の、
 なんたってオシャレ!

 と、
 このようなイタズラをしてくれちゃう心憎いコンチクショウは、
 やっぱりこのお方しかいてません。

 東京都は八王子のマテリアル卸商であり、
 またの名を「羽根染めマジシャン」であらせられるキャナルの社長さん。
 ホンマモンをよ~く知ってはるからこそ思いつくナイス・アイディアというわけです。

 コレ、
 もっと欲しいナ。
 また染めてネ。

140108(4)4.jpg

 ハサミで切るのに気合いと根性がいるレア&高級羽根を、
 惜しげもなくザクザク切りまくるコツ教えちゃう。 

 「この一切りが自分のスキルの未来の肥やしになるんだ~」
 と一心不乱に念じながらハサミを入れるといいんだよ。
 ほんとにそうなりますので……。

 マテリアルはどれもこれもつかってこそナンボ。

    
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.