BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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Whitingfarms Presents High&dry Hackle Cape dyed Burnt Orange
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 北海ドラゴン漢のジュラシック・スタイル
 しゃくれアゴのローンレンジャー。

 両顎ともに湾曲し過ぎて閉まらないお口。
 上から見ればワニそのものの扁平上あご。
 魚体に比例してデカすぎるアブラビレ。
 寸詰まり気味のぶっとい尾びれの付け根。

 一般的なニジマスのフォルムから見れば、
 なにもかもアンバランスな漫画的体型。

 嗚呼それなのに、
 なんでアンタはそんなにカッコイイのか?

 この孤高のサムライの胃袋をひっくりかえせば、
 そこに詰め込まれた森の昆虫軍団たちだけで、
 りっぱに夏休み自由研究標本の宿題ができてしまいそうな……、

 大小問わず、
 種種雑多なテレストリアルが喰われまくっている、
 そんな季節にこそ、
 語りたくて仕方がなかった、
 ワタクシ的に必殺のテレストリアル的ハックルの話題を……、

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 バーント・オレンジ
 ほんの心もち茶褐色がかっているような、
 温かみのある、
 熟した柿の色のようなオレンジ色。

 昨年の初冬、
 コロラドのホワイティング・ファームを訪問してホワイティング博士とハックル談義をしたときも、
 はたまた、
 マーベリックの勝俣さんといつものように長電話でベチャベチャくっちゃべっているときも、

 「バーントオレンジのグリズリーがた~~~くさん欲しいんだボク、なんとかして」
 「もはや、夏の北海道のドライフライには必須の色、欠かせないハックル・カラーやねんヨロシク」

 などと、
 バーント・オレンジを連呼、
 呪文のように繰り返したったのだった。

 そのキッカケは、
 ものすごく単純なところから……、

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 真夏の川辺でしょっちゅう見かける、
 いかにも喰われていそうな黒褐色やピーコック色のムシムシ軍団たち。

 コガネムシだろうとカメムシだろうとクワガタだろうと、
 はたまたセミでもカマドウマみたいなのでも、
 どの虫たちを見ても、
 お腹やレッグを見れば、
 かならずどこかに鮮明なオレンジ色のアクセントが印象に残る。

 この色の組み合わせは、
 もはや自然の法則なのだろうか?

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 そんなわけで昨シーズン、
 もうだいぶまえに入手したにも関わらず、
 イマイチ使いどころもなく、
 もうず~~~っと引き出しのなかで眠っていたバーント・オレンジ色のグリズリー。
 あるときフト思い出して、
 パラシュート仕様のマシュマロ・ビートルにハックリングしてみたところ……、

 一見するとド派手なファンシー・カラーにもかかわらず、

 コック・デ・レオンのサドルハックルや、
 ファーネスのヘンハックルといった、
 ナチュラルなハックル群とのミックス・ハックリングも、
 非常に相性よろしく……、

 そしてなによりも、
 黒っぽかったりピーコック色だったりの定番テレストリアル色のボディとの、
 この色合いの調和が、

 ぼくのテレストリアルなイメージにずっぽりハマっちゃったのだった。

 これだ!ってかんじで。

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 フライのハックルの色と、
 釣れたサカナのホッペの色が、
 ぴったりおんなじやんけ~、
 というのもたいへんにシャレオツなかんじで……、

 そんなオシャレ気分あそび心も満たされつつ、

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 おりしも、
 巨マス・キラーとしてマシュマロ旋風が吹き荒れていた昨シーズン、

 それまでほとんど手つかずだったボクのバーント・オレンジのグリズリーのケープは、
 わずか1シーズンをまたずして、
 肝心なサイズのところは、
 もはやほとんどツルッパゲ。

 今シーズンは、
 そのわずかな残りをケチケチケチケチつかっておりましたところ、

 ここにきて、
 「おまたせ!ハイ&ドライのグリズリーのバーントオレンジ、ドサッと入荷です!」
 との朗報。

 「それ、ぜ~んぶワイが買い占めたいねんグハハハハハハハ」
 「いや、それはちょっと……」
 そんな悪代官っぷりも醸し出しつつ、

 そんなわけで、
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 この夏からは、
 この魅惑の柿色ハックルが使い放題やりたい放題です。

 ニヤリ……、
 アイディアは無尽蔵でっせ。

 ちなみに、
 フックサイズ6番以上のビッグ・マグナムなドライフライには、
 ケープ両脇に生えている、
 参考書などでは本来テイル素材用として指示されている箇所のハックルをつかうと、
 ファイバーの長さはもちろん、
 その太さも質感も、
 こうした大型フライにはぴったりハマる。

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 フックサイズはウエットフライ用ヘビーワイヤの4番。
 ホワイティング・ヒーバートのファーネスのヘンハックルを合計3枚、
 ボディ全体にハックリングしたバズ・ハックル・スタイルのウルフ系フライのフロントハックルに、
 バーント・オレンジのグリズリーを一枚……、

 で、
 これをファーネスのヘンハックルにミックスしてハックリングすると、
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 ハックルの中心部分に黒っぽい帯ができて、
 それがファイバー先端に向けて、
 オレンジ色のだんだら模様にグラデーション。

 その色調質感ともに、
 「テレストリアル・オレンジ」とでも呼びたいような、
 コガネムシの肢の色。

 詳細はまた後日にみっちりやりたいですが、
 ハーフスペント気味に取り付けた、
 金色に輝くモジャモジャのクセ毛なウイングにもご注目をいただきつつ、
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 当社特製アレンジしまくりウルフ・パターン、
 ひとよんで「北の一匹狼」シリーズ第1弾。

 名づけて「はばたけ金のコガネムシ」フック・サイズ2番。

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 シリーズ第2弾、
 純白のカーフテイルをアップライト・ウイングに巻き止めた、
 ひとよんで「柿色ハックル・ブンブン・パート2」もヨロシクね。

 そういえば、
 故ゲーリー・ラフォンテーンは、
 その著書のなかで、
 光を透過するハックル素材のオレンジ色ダイドは、
 夕暮れの陽の光が陰りはじめた頃合いにこそ、
 アトラクター・カラーとして真価を発揮する、
 と力説して、
 そのためのオレンジ・ハックルのドライフライも開発しておられた。

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 森の木々も夏草も、
 うっそうと生い茂ったヤブ川の夕暮れ。

 物音ひとつしない、
 トロッと淀んだプールの対岸に生えたブッシュのキワで、
 いきなり、
 しずかに、
 消え入るように、
 ひっそりと、

 ポッ、
 ポッ、
 ポッ、
 という水を吸い込むような音がきこえてきて……、

 薄暗がりの対岸キワッキワの水面を凝視してみれば、
 その定期的な水音とともに、
 ベタッとフラットな水面が、
 わずかに、
 微かに揺れている。

 ボソッてかんじで着水して、
 水面に絡みつくように浮く我が「北の一匹狼」柿色ハックル・シリーズ。

 その一瞬あと、
 ポッ、
 と小さな音が響いて、
 フライが水面下にチュッポッてかんじで、
 ひかえめに、
 かわいらしいかんじで吸い込まれるんだけど……、

 ひと呼吸おいて、
 うおりゃっ!と竿をあおれば、

 ドバババババババババッ!!!!!!

 それまでの静寂が、
 暴力的にやぶられるあのヤクザな水飛沫。
 ティペットは極太でネ。

 
 ベストの背中にぶらさげた、
 携帯用蚊取り線香の香りが、
 どこかセンチメンタルな、
 北の大地の一瞬の夏…バーント・オレンジの夏。

 ハヤクデカケタイナ……。


 
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