BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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東京砂漠
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  (追記)以下に綴るこのブログ記事を読んでくれた良い子のお友だちから、
 さっそく届いたウンコの画像DAYO。
 さとうくんありがと~。


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 夏の朝イチに河原を歩いていて、
 オッとおもうもののひとつが、

 なんでか河原の石くれの見晴らしの良いところにある、
 キツネとおぼしき動物のウンコ。

 赤黒紫緑金の金属質に鋭くキラメクちいさな破片、
 その何十何百の塊りが、
 朝陽を受けていっせいにキラッキラに輝いているウンコ。

 未消化のカナブンやハムシなどの甲虫類の甲羅の破片にまみれたウンコ。
 出すとき痛くないやろか?

 ものすごい種類のものすごい数の甲虫群が、
 森と河原に蠢いていることを伝えてくれるウンコ。

 ああこれぞ極彩色のウンコ。
 ゴージャスや。

 写真とっときゃよかったなあ。

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 ドライフライ・フックに巻いてみたんやで。
 極彩色のミックスド・ウイング仕様アレキサンドラ風味ブラックジェイ・ヴァリエイション。

 サイズは2番。小指半分くらいの大きさやで。

 青黒紫のシールズファーのボディに、
 ジェル状のフロータントも塗布するで。

 キングフィッシャーブルーのギニアを巻いたスロートハックルと、
 真っ黒のボディハックルは、
 ブワッと広げて水平方向にファイバーを集中させた。

 浮かせるで。
 盛夏のそれいけビートル祭りのころに……。


 つるや釣り具店恒例ハンドクラフト展に参加させていただいた三日間。
 周辺のホテルはどこも満杯だったので、
 駅前のカプセルホテルに滞在しました。

 まったく眠れなかった初日の明け方、
 喫煙室にタバコを吸いに行くと、
 ひとりのオジサンがいた。

 すこしも眠れない二日目の明け方、
 喫煙室にタバコを吸いに行くと、
 またおなじオジサンがいた。

 おりしも、
 カプセルホテルのカイコ棚の一室から、
 無呼吸症候群らしき人の、
 ものすごいイレギュラーで、
 かつ咆哮の叫びかとビビルような爆裂イビキが炸裂中。
 乾いた空気と薄いカベを震わせていた。
 
 「やっぱり、あのイビキ、なんぼなんでも辛いっすよね……」

 たまりかねて、
 おもわず、
 喫煙室のオジサンに話しかけると、

 オジサンは、
 「そうだね、困っちゃうね……」
 と言って、
 そそくさと喫煙室から出ていった。

 今夜だけの辛抱だとのぞんだ三日目もやはりまったく眠れない。
 明け方、
 喫煙室にタバコを吸いに行くと、
 オジサンがいた。

 オジサンは、
 ぼくが喫煙室にはいるなり、
 ぼくから視線をそらして、
 タバコをもみ消すように灰皿に押しつけると出ていった。

 落ち込んだ。
 
 朝方、
 ようやくまどろめたかとおもったら、
 いろんなところから、
 いろんな音色の目覚まし着信音が次々に鳴り響きはじめ、
 せつなかった。

 そのうち、
 クルックークルックーという鳩の鳴き声の着信音が、
 延々鳴りはじめた。

 クルックークルックークルックークルックークルックークルックー……、

 いっこうに鳴りやまないクルックー。

 (おねがいクルックーやめて~止めて~!)
 そのように絶叫しそうな自分を想像しはじめたころ、
 やっと気がついた。

 ワイのベッドの壁のむこうで、
 ホンマモンの鳩さんが鳴いてはる……。

 きょうもまた、
 もう起きるしかないのであった。

 そしていつものようにクッソ狭いロッカー・スペースにて、
 ひしめく人々と袖すりあいながら着替えてカプセルを出る。
 しかし、
 クラフト展の会場に行くにはまだだいぶ早いのだった。

 いつものドトールの、
 窓際のいつもの席に座った。
 この三日間、
 ヌボワ~とした霧のかかったようなアタマで朦朧としたまま、
 ここから外の通りを眺め続けた。

 ドトールの向かいの和菓子屋さんは、
 9時開店のようだけど、
 8時ころから三々五々どこからともなくオッサンらがやって来て、
 でかい紙袋を受け取っていく。

 なんでかな?

 などとおもいつつ、
 タバコに火をつけようとしたらなんとしたことか!
 ライターがない。

 これから小一時間ほど、
 ここに座ってクラフト展の会場が空くのを待つ身にとって、
 これはヒジョ~に辛い。

 しかたないので、
 隣に座っていた、
 ぼくよりもやや年上かとおもわれる姐さんに、

 「あの、たいへん申し訳ないのですが、火貸していただいてよろしいでしょうか?」

 「どうぞ・・・・・・・」
 テーブルのうえにあった百円ライターを、
 ツッと滑らせてコチラにわたしてくれた。

 そして、
 姐さんはおもむろにカバンをガサガサやりだすと、
 中から百円ライターを取り出して二三度火をつけて、

 「これ、まだ使えるみたい。おつかいになって」

 ポンと目の前に置いてくださった。

 この、
 …おつかいになって…、
 のセリフ、
 これってツンデレ?っていうの?ええなあ……。

 沁みたわあ……。

 そしてぼくは、
 クラフト展の会場が開くまでの時間、
 タバコばかばか吸いながら、
 いつも持ち歩いている手帳にフライの落書きとかして時間をつぶした。

 しばらくして、
 姐さんが先に席から立ち上がったので、
 「ライターありがたくつかわせてもらいます。ほんっと助かりました」
 というと、
 姐さんは一瞬その勢いに引いたようなかんじだったが、
 「いえいえ、じゃ、おさき……」
 といって店を出ていった。

 と、
 そのときに落書きしていたフライを、
 いまさっき巻いてみたのでブログに載せてみました。

 あの、
 どうにも眠れなかったカプセルのなかで、
 乱れるココロの浅い眠りのなかで、
 なんでかしきりと思い出していた「北の大地の夏のキラメク極彩色うんこ」

 ああ東京砂漠。

 長々綴ったのに、
 とくにオチもなく〆もなく……。
 
 
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