BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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フウキンチョウの夕べ
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 THE CAPTAIN #4/0 (Geo.M.Kelson)

 ケルソンのランド&ウォーター図譜より「ザ・チャンピオン」
 1800年代半ばのクラシック。

 ウイングの素材が特徴的で、
 キンケイの尾羽根やバスタードなど当時の定番素材にくわえて、
 アムハーストの尾羽根や濃淡のオレンジ、
 それにクラレット色と濃い青をブレンドして、
 さらにそんなウイングのうえにピンテイルやティール、
 それにギニア・フォウルのマダラ模様のファイバーを散らせなさいよ、
 と指定してある。

 ここでは、
 これら色とりどりテンコ盛りのファイバー素材をすべて均等にブレンドして、
 ウイング全体に色んな色と模様がブワ~ッと散りばめられた、
 フリーファイバーのミックスド・ウイング仕様に巻いた。

 と、
 そんな写真の古典フライなんですが、
 素材もすべてレシピ指定に添ってこしらえてはあるんですが、
 にもかかわらず、
 パッと見どことな~くポップでモダンなハイカラさんムードに映るのは……、

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 各色のシールズファーのダビングのあいだを縫うようにハックリングした、
 ボディハックルの色合いがミソ。

 オリジナル指定は、
 シルバーバジャーを赤っぽいクラレット色に染めたハックル。

 赤色がかったクラレットのバジャーなあ……どないしよかなあ……、
 ハタとおもいついて、
 これだ!
 と勇んでつかってみたのが、
 もうずいぶん昔に購入したホワイティングのアメリカン・サドル・ブラックレースの「マジェンタ」

 ヴィヴィッドな蛍光色をした、
 こうしてスキン全体で見るとなんともヤンキーなド派手サドルハックルですが……、

 このハックルの、
 ファイバー先端が黒くなっている部分が、
 ちょうどフライのスロート付近にくるようにハックリングすると……、

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 ああんエエ感じやんかチョーウレシイ。

 ボディのシールズファー各色のなかに、
 ハックルが紛れ込んでしまうことなく、
 たまらんかんじに調和して映ってる。

 そしてなによりも!

 ハックルファイバー先端の黒い部分が素晴らしい隠しアクセントになって、
 スロートハックルにつかったブルーのハックルと、
 ナチュラルのギニアフォウルのハックルの発色がドドンと全面に押し出され、
 すっげえ立体的に見える。

 たいへん満足です。

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 そんなわけで、
 昨日のスズメにつづいて、
 今回もまた我が家のちっちゃな小鳥羽根の宝物のご紹介です。

 パラダイス・タナガー和名「ナナイロフウキンチョウ」のサドル・スキン。
 Paradise tanager←ウィキペディア

 

 
 おもわず見入ってしまう大胆な配色の小鳥。
 この小鳥の色合いを見ても、
 各色のパステルカラーを黒色ではさむと、
 実際よりも色が際だって鮮やかに映るのがわかるよね。

 で、
 こんな人差し指のさきっちょにのっけられるようなミニミニなスキンに、

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 こ~んな羽根がびっしりミッチミチに生えている自然の神秘です。

 この羽根かわってんの、
 真っ白でフワフワなウェヴの部分よりも先端のオレンジ色のところが、
 まるでガラスのように硬質で半透明、
 光を受けるとギラッギラに反射して輝く摩訶不思議な小羽根。
 
 インディアンクロウなどとは似て非なる質感。

 この羽根をやねえ、

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 まずはもちろんチークにつかってみる。

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 そして蛍光灯の光に当ててみる。

 じつはこのフリースタイルのフライ、
 テイル末端とボディヴェイリングにゴールデン・フェザントのクレストフェザーを赤く染めたモノをつかっている。
 この素材もまた透過性に優れたガラス質な半透明ファイバー、

 なので、
 光を当てると、
 テイル末端からヘッドまで並べた赤い羽根だけが、
 おなじような雰囲気でクリスタルにギラギラッと光を反射するようになってんだよね。

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 そしてこのフライ、
 こうしたタイプのマリッドウイング・スタイルとしては、
 ものごっついでっかい。

 サイズ#8/0 のフックに、
 ウイングもハックルもトッピングも、
 こぼれおちんばかりにブワッとのびのび巻いてある。

 とくに、
 これでもかと積み上げたマリッドウイングのうえに、
 のびやかに、
 フワ~ッと、
 包み込むようなかんじで自然にファイバーをひろげている2本!のトッピングにご注目を……。

 ちなみに、
 このトッピングの全長は約11センチ強ってところ。

 実際に巻いておられる方ならば、
 切ないほどにわかっていただけるかとおもいますが、
 このトッピングの長さと、
 サイズ8/0 に巻いてこのトッピングのカーブ形状、
 ちょっとありえへんでしょ?ヌハハハハハ

 なんか、
 このサイズのフライに、
 こんなフォルムでブワ~ッとトッピングがのっていると、
 もうそれだけでトキメキが溢れちゃいそうです。
 どことなく非現実的なかんじさえしてくるぞ。

 とはいっても、
 このトッピングはけして特別なものをつかっているわけではなく、
 むしろそこらにあるフツ~の長さのフツ~のクオリティのフツ~のやつ。
 プレミアム・グレードでもなんでもありません。

 それを発想の逆転でチョコッと細工して加工した。
 んで、
 年末からこっち、
 どこかに出張するとき以外は、
 もうず~っと引きこもってこんなことばっかやっていたら、
 こんな感じに巻けるようになりました。

 この細工や加工を、
 正統派サーモンフライ・タイイングにあるまじきインチキととらえるか、
 羽根そのもののクセや特徴をうまく利用した細工とみるか、
 それは各自の裁量と嗜好のもんだい。

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 そして完成図。
 白と黒のツートーンなマダラ模様に、
 ラベンダーとブルーをあしらったマリッドウイングの根元が、
 アンダーソン・フェザントのショルダーをつかったサイドウイングから透けているところも思惑通り。

 ボク大満足。

 で!
 そんなマキシマム・サイズな巨大フライのスロートハックルにも、
 ぜひぜひぜひご注目を……。

 ウイングの色調に調和させて、
 ラベンダー色に染められたギニアフォウルをスロートハックルに巻いたんだけど、

 その色合いもさることながら、
 なによりもこのファイバーの長さとフワッとした質感、
 そしてこのヴォリューム!

 くりかえすけど、
 コレ、
 サイズ8/0 でっせ。
 それでありながらこのハックルの存在感。

 良質なスロートハックル素材を渇望して、
 ここのところがいつも悩みの種だった自分にとって、
 このギニアとの出会いは、
 ちょっとしたギニアフォウル革命だった。

 その仕掛け人はもちろん!ホワイティング博士。
 ということは、
 このアンビリーバブルなギニアの羽根が一期一会のレアな出会いではなく、
 きわめて安定供給……ということを意味するわけだ。
 震えるで……。

 同好諸氏の皆さま、
 しばし待たれよ。
 えげつないギニアのハックルを、
 湯水のように使い倒せる時代がやってまいりました。

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