BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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釣りざおトーク第3弾
 きょうもオレ様の自慢話を聞いてくれ…………ますか?

 前々回からの話題で、
 自分にとって飽きのこない竿、
 つかえばつかうほどに愛着の湧く竿、
 という独断話しをさせていただいておりますが、

 そういう意味でいえば、
 御存じスコットのG2の844、
 つまり8’4”の4番は、
 ぼくにとってその筆頭格にあたる竿のひとつ。

 もうかれこれ10年余りのつきあいにもかかわらず全然飽きない。
 きわめて古女房的扱いで酷使されている様子を、
 マーべリック社のHPにて語らせていただいたりもしたのでございました。
 ここクリックでそのHP読めまあ~す→ スコットG2 844/4雑感   by 備前貢
 
 くっそエラそうにわかったような能書き垂れちゃってまあコッパズカシ度数ヒジョ~に高め。
 もう開き直ってんですけど……、

 そして昨シーズンの晩秋のころ、
 この竿をつかってとても印象的だったドラマをふたつほどお話しさせていただいて、
 なによりも自分がまず、
 きたる今年のハイシーズンのモチベーションをググッと高めたいとおもいます。

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 まずはこのメスのニジマス。
 ネットの枠のおおきさで判断して40センチ台後半ってところでしょうか。

 と、
 そんな大きさよりも、
 なんちゅうても筋肉の塊のような、
 ブリンブリンのはち切れんばかりの魚体が眩しすぎる。
 ネエチャンむしゃぶりつきたくなるやんけ。

 もう文句なし昨年もっとも印象に残ったニジマス。

 対岸が深~くえぐれた岩盤になっている、
 ものすごいスケールの大プールで、
 20番くらいのコカゲロウの仲間の水面直下を流下するイマージャーを、
 クルージングしながら悠然と吸いこんでいたんだよ。

 18番のグラブフックに短めにボディを巻いた、
 それっぽいので結構かんたんにパクッと食ってくれました。

 んが、
 掛けたのはおよそ20ヤードくらい先、
 掛った瞬間、
 そのまんまンギーーーッと対岸の岩盤のえぐれまで走っていって、
 そこでカクーンッと直角に向きを変えて、
 岩盤に沿うように下流に向かって爆走。

 水中で直角に曲がっているライン、
 というか吹っ飛んでいくバッキング。

 ぜんっぜん止まりません。
 止まる気配がありません。

 おそらく口辺にチョコンと刺さっているだけであろう18番のフック、
 そして6Xのティペット、
 ラインやバッキングにかかる荷重もすさまじそう。

 「あ~~、もうこりゃダメだな」
 すっかり諦めもついて、
 ものすごく強引にやりとり。
 グイグイ竿ためてサカナの向きをコッチに向かせて……、

 さあバレロいまバレロすぐバレロくらいの気持ちでガンガン圧力掛けまくり。

 ところが、
 いつまで経ってもバレないナンデ?

 ネットにサカナを突っ込んだ瞬間、
 ミラクルやとおもった。

 で、
 その数日後、
 こんどはちがう川にでかけてみると、
 年2世代目のエルモンの集中羽化を期待して行ってみたんだけど、
 時期すでに遅し、
 そこはもう木枯らし紋次郎の冬枯れ寸前の世界。

 北風が頬に冷たい。
 羽化も終盤のようでもはやパラッパラの状況。

 それでも、
 もっとも期待していた平瀬のポイントの流れ出しで、
 イッピキだけカポッとライズ。
 田口くんがすかさずクリンクハマー・エルモン・サイズを投じて一撃おみごと!

 惜しくも50センチにすこし足りないくらいのオスのニジマス。
 グッと突き出た顎がイケメンでした。

 「これイッピキでも来た甲斐あったよな~」なんて話しながらも、
 その場の河原からうごかず、
 ひたすらライズ待ち。

 世間話に花が咲きます。
 気持ちもダレ気味です。

 が、
 いつまで経ってもウンともスンとも水面はまったく変化なし。

 「田口く~ん、エルモンの時期のこういうときってさあ、ライズなくても水中でイマージャーばこばこ喰われてるときあるねん。
 オレもう待ちきれへんからイマージャー沈めて流してみてもいい?」

 そら田口くん、
 きょう唯一のライズゆずられてバッチリ釣ったし、
 よもやアカンとは言われへんやんな。

 「え?あ?いっすよ……」

 「ほな、お言葉に甘えて……」

 4Xのティペットにエルモンのイマージャーちっくなソフトハックルくくりつけて、
 この平瀬でいちばん良さげなポイントにシレ~ッと一直線に向かうワタシ。

 その場所こそ静かに温存してライズを待ちたかったであろう田口くんの胸中やいかに……。

 そこは、
 ちいさな沢が流れ込んでいて、
 しかも流芯の流れがぶつかってクロスしているところ。
 流速も水深も理想的。
 この平瀬で羽化したエルモンの大半がこの場所を流下するであろう特Aクラスのスポットだ。
 
 ワタクシの必殺ソフトハックルがそのスポットのやや上流にポトッと落ちてスッと沈んで流れになじんで、
 その一瞬あと、
 水面下30センチくらいのところでギランッと、
 ものすごい迫力のサカナが反転したのがモロ丸見え。

 「でかっ!!」
 ぼくではなく、
 背後で見ていた田口くんが叫んだ。

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 「でっか!!」

 田口くんがもういちど念を押すように叫びながら、
 ダダダッと下流に走って行って、
 流れ出しのところにザバザバッと立ち込んでくれた。

 サカナがすぐ下流の荒瀬に突っ込んでいかないように「とうせんぼ」するためと……、
 そしてこの雄姿を激写するためにグハハハハハハハハ。

 案の定サカナは下流にむかってグイーンと突っ走ったものの、
 田口くんの姿におどろいてパニック。

 ドッカーンッと巨体をくねらせて跳んでドッパーンッと着水すると、
 狂ったように首をガンガン振って抵抗した。

 「でっっかっっ!!」
 カメラをかまえた田口くんがサカナが跳ぶたびに叫んだ。

 このとき、
 じぶんは妙に冷静で、
 このめったにないチャンスにちょっと実験してみようとおもった。

 バレてもいいし切れてもいい、
 掛けた場所から一歩もうごかず、
 むやみやたらとラインも出さず、
 サカナが下流に突っ込むたびにグイイイッと竿を寝かせて限界ぎりぎりのプレッシャーをかけ、
 それを嫌がったサカナがグワグワグワッと首を振りまわしたときだけ、
 かる~くフッとプレッシャーを緩めてやりすごし、
 また走りだすとグイイイッと力任せに竿をためてみた。

 なんか、
 なかなかバレないんだけど……、
 そして、
 ティペットが切れる気がしないんだけど……、

 おそらく、
 パンパンのビンビンの竿なら、
 速攻でフックが弾き飛ばされていたはず。
 だってサイズ14番なんだもの。

 そうこうするうち、
 サカナがお腹を返してひっくり返って苦しがるそぶりも見せ始めた。

 最後の勝負の時が来た。

 がんがん竿をためまくって強引に手元に寄せる。
 水際に魚体が着地した瞬間、
 ダダダッと走って行ってネットにつっこんだ。

 「でっかっ!!」
 ぼくが叫んだ。
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 そして、
 ネットに入れた瞬間はずれたフライを見てみれば……、

 極太ワイヤのウエットフックがこのとおりグニャッと逝っちゃってました。
 やっぱりなあ……。

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 このひと夏のぼくの釣り経験の考察と実践の集大成となったメスのニジマス。

 この豊満な巨体から、
 えもいわれぬ艶と妖気と色気のオーラを放つ美魔女で美熟女。

 まさにこれ以上はない有終の美となりました。

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 やっぱりこれもおもったとおり、
 ニジマスはぜんぜん疲れた様子もなく、
 チャチャチャッと写真を撮るすこしの間にサカナの頭を上流に向けて呼吸を整えていただくと、
 まるで「アホボケ~~ッ」の捨て台詞を吐くかのような態度で元気いっぱいぶっ飛んで消えて行きました。
 
 「ビゼンさん、掛ったところから一歩もうごかないんだもん、ハラハラしちゃいましたよ」
 と田口くんが言いながらバシャバシャ写真を撮ってくれていたのでウレシイ。

 ジンクリアな水中でサカナが丸見えだったのであるていど動きの先が読めたこと、
 そしてこの竿のバットで荷重を受け止めティップでいなすアクション、
 そ・し・て・なによりも田口くんの献身的なフォローと協力があったればこその、
 チャレンジャーな無茶っぷり実験のひと幕でございました。

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 レオンのチカブーをパラリとハックリングした、
 極小ビーズヘッド搭載の私家版エルモン・イマージャー的ソフトハックルのなれの果て。

 思い出の一品……大切に保管しておくのじゃ。

 そしてスコットのG2の4番、
 よ~がんばってくれたエライやっちゃ。

 が、
 こうした北海道の無垢の野生のニジマスたちとの一連の闘いで、
 おもうところも多々あったのじゃ。

 こうした場面では、
 もうすこし余裕をもって闘いたい。
 そしてもうすこし速やかに取り込みたい。
 サカナの疲労度がどうとか偽善的なことよりも、
 もうすこし自分が愉しんでサカナとやりとりしたい。

 で、
 昨年の暮れ、
 いつものマーべリック社の勝俣さんとご飯食べながら、
 いつものようにベチャベチャくっちゃべっていたとき、

 「あのさ、スコットのG2のシリーズって、アクションはどの番手もあの4番のテイストなの?」
 「そうだよ、あのアクションがG2伝統の売りだから、ぜんぶあのかんじだよ」

 「あのさ、御社にG2の5番の在庫はございますか?」
 「え?あるけど…どうしたの?」
 「ワタクシ、5番の購入をヒジョ~に前向きに検討しておるんですが……」

 「うっそ~マジでえ?ビゼンさん北海道に移住するとき、5番や6番の竿もいるんじゃないのって聞いたら、
 ドライフライとニンフはあの4番で充分いけるんや~。そんなゴッツイ道具なんかつかえるか~って見向きもしなかったくせに、
 ど~しちゃったのよ?」

 「あのね、経験は人の考えや主張を変えるものなのですよ……」

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 かくして我が家に届いたG2の5番。
 速攻冬の川辺にて試し振りもすませてヒジョ~にまんぞく。
 期待していたとおりのアクション。
 夏のハイシーズンの一発狙いの日々が待たれるところ。

 だが問題がひとつあるのじゃ。
 新品のグラファイトロッドを入手するのはものすご久し振りで……、

 ピカピカのグリップを包んでいるビニール、
 いつ破るべきやろか?

 本番直前に竿おろしするとき?
 それとももうやぶいちゃおっか?

 揺れるなあ……。

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 そしてオマケ画像…PHOTO by 知らんまに粋な写真撮ってくれちゃうオシャレな田口くんです。

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