BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
201709<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201711
黒くらべ蟻くらべ
160606(1)1.jpg
 元祖オリジナル・ヒーバートのナチュラル・ブラック。

 ミシガン州にあったヒーバート養鶏場にて、
 総帥テッド・ヒーバート氏の直筆サインを入れてもらって、
 御本人より手渡しでいただいた一品。
 あれから20年以上も経ってしまいました。

 ワタシのハックル道楽の原点でもあり、
 今にしておもえば、
 数ある希少ハックル群のなかでもレア度数はぶっちぎりでしょうか。


160606(3)3.jpg
 と、
 そんな黒のハックルをつかって、
 スパイダー風2016年版を巻いてみる。

 名前は「JIGUMO」
 地蜘蛛やなくてジグモ。

 パラッと2回転させたコック・デ・レオンのサドルの中央に、
 この黒ハックルを8~9回転ほどハックリングしてるんだけど……、

 そう言われてよく見てみればわかるけど、
 こうして見るとハックルが背景に溶け込んでしまって、
 グリグリ厚巻きしているにもかかわらず存在感をまるで感じさせない。

160606(4)4.jpg
 シルエットがくっきり映る逆光で見上げても、
 この希薄な消え入りそうな印象。

 
160606(2)2.jpg
 でもこうして見ると真っ黒なんだよね。
 摩訶不思議。

 と、
 それはひとまずおいといて、
 タイイング仕事に没頭しているとき、
 昼間はレコードをガンガンかけながら作業するのが常ですが、
 深夜とか人恋しい気分の時とか、
 さいきんはユーチューブにたくさんアップされている御存じ長寿番組「タモリ倶楽部」を流しっぱなしにして、
 BGMがわりに音声だけ聴きながらお仕事に励んでます。
 マイブームのひとつです。

 ええ歳の大人がキャッキャウフフと、
 くっそくだらないことを楽しそ~に話してるのをダラ聴きしていると、
 気持ちが落ち着いて仕事がはかどる。

 で、
 興味のある内容のときはその回をブックマークしておいて、
 あとで時間のあるときにゆっくり鑑賞。
 そして、
 「空耳アワー」のコーナーがはじまると一旦巻く手を休めて小休止。
 そして笑う・・・ときどきひとりで爆笑。
 このインターバルもタイイング・ペースを保持するのになかなか具合がエエのです。

 というような話しを、
 職種はまるで異なるけれど、
 ワタシとおなじように、
 自宅で独り仕事に励んでいる友人の黒田くんと電話で雑談していたとき、
 ふと話題にしてみたところ、
 彼はすこし思いつめたように、
 また告白するかのように語ってくれたのでした。 

 「あんな、オレ、なにはなくとも尻フェチやねん。そこんとこプライドあるねん。
 けど、タモリ倶楽部のオープニングあるやん、
 あれ観てもぜんっぜんイヤらしい気持ちになられへんねん。ムラッとせえへんねん。
 子供の時からそうやねん。オレ、おかしいんやろか?」

 「……おかしいっていうか……あんだけプリプリのお尻が並んでフリフリやのに、
 そんな黒田くんが観てもイヤらしい気分になれへんて、
 逆にそれってすごいんとちゃう?」

 「なるほど~~、おまえ深いこというな~~、さすがやな~~」

 黒田くんに褒めてもろたけど……ん~~~~ビミョウ……。

 というわけで、
 
 「いま飼いたいアリTOP10」
 この回もたいへんおもしろく興味ふかく視聴した。

 飼いたいアリのナンバーワンは、
 ぼくらもフライのモデルとして大好き「アカヤマオオアリ」だそうで、
 うれしいじゃないですか。
160606(5)5.jpg
 昨シーズンの夏真っ盛りのころの写真ですが……、

 この番組でのアリンコのどアップ観てたらよくわかるけど、
 アリの胴体って、
 けして真っ黒いエナメル質にツルツルテカテカしてるんじゃなくて、
 なんか黒い体表に粉を吹いているような微細な体毛があって、
 それが光に反射して銀色がかったような黒……ってかんじ。

 あと、
 虫の胴体としてやっぱ印象に残るのは「体節」の部分。
160606(10)10.jpg
 ファジーなスペント・アントのパラシュート・ハックル仕様2016年版。

 そして、
 このようなテレストリアル系につかいたい黒のハックルですが、
 これはもうなんたってダイド・ブラックのハックル。
 真っ黒に染められた存在感抜群のハックル。

 実際のアリやらコガネムシやらの逞しい脚をイメージしたいし、
 なによりも吸水すればどうしたって重くなるボテッと太いボディを水面で支えるためにも、
 ハックルはファイバーがぶっとくて厚巻きハックリングできてフロータントの染みと保持も抜群なダイド・ブラック。

 と言いながらも……、
 ってところも含めて、
 ちょい比較検討してみるべ。
160606(6)6.jpg
 左からオリジナル・ヒーバートのナチュラル・ブラック、
 真ん中がホワイティング・ルースター・ドライフライハックルのダイド・ブラック、
 そして右がホワイティング・ハイ&ドライ・サドルのダイド・ブラック、

 これらの黒ハックルをつかって、
 それぞれフライを巻いてみると、
160606(7)7.jpg
 どのフライもハックルを10回転ハックリングしているんだけど、
 ファイバーの太さってところで、
 もはやその差歴然。

 フライをひっくりかえして、
160606(8)8.jpg
 ハックルのファイバーが太くなるほどに、
 ボディのヴォリュームもバルキーに巻いているところがミソ。

 ボディは水面直下にぶら下がって水を吸い、
 かつ縮れたジーロンのスペントウイングも吸水して濡れ雑巾のようになり、
 それだけ水面に浮かせるためのハックルには負担がかかるわけですが、
 快適につかうためにハックルがそれに耐えうるボディの最大ヴォリュームは、
 それぞれほぼこのくらいかな~ってかんじ。

 ちなみに、
 左のナチュラル・ブラックの細身ボディのは、
 初夏の止水の鏡ばりの水面の湖にて、
 「ほどほどのでかさの陸生昆虫やセンブリをついばみながら悠々とクルージングしてはるけど、
 ヴォリューム過多なフライはプイッと避けて通過していかれるあの巨マスに……」

 真ん中の典型的アント・フォルムのは、
 ほとんどオールシーズン場所を選ばない定番中の一軍選手
 「よく浮きよく見え翅つきアリンコらしい夏の子」

 右のどすこい・スタイルは、
 真夏の真昼間のガンガン瀬の白泡のしたで水面をガン見してはるあの巨マスに、
 ボッテボテの肥満ボディが水吸って重量級になっても、
 ぶっとくてぶ厚いハックルでがっつり支えてボッカリ浮かせてグワバッ!と……、
 ああ・・・ええなあソレ・・・バンッ!とか水面を思い切りぶったたくような水音でフライに出るやつ・・・たまらんわあ。

 そういうかんじで使い分け。
 
 んで、
 ちょい話しそれるけど、
 この繊毛フサフサ体節クッキリのボディのあいだから、
 金や銅やパールがところどころキラッキラしてるかんじ、
 メッチャ気に入ってる…夏の川辺で見かけるメタリックでキラキラの種種雑多な陸生昆虫たちのイメージで。

160606(9)9.jpg
 道産子ドライフライ好きとして難を言えば、
 こうした質感のサドル・ハックルで、
 サイズ10番や8番、
 理想をいえば6番くらいのハックルがたくさん採れるダイドの黒があればサイコーだね。

 ハイ&ドライのサドルかなりイイかんじなんですが、
 やっぱ12番以下の長さのハックルがほとんどなのが切ないところ。

 ついでに、
 マシュマロ・スタイルで巨大なテレストリアル系を巻いて、
 もうそればっか延々使い倒しまくっていたころに痛感したけれど、
 ジーロン繊維って縮れまくった天然パーマ、
 みたいな太めの繊維のやつバツグンにエエね!
 こうして見るとワシャワシャやけど、
 光の反射の具合やら透明感やら翅脈ちっくなイメージやら、
 濡れると印象一変……うわ~虫の翅みたいな生命感がいっぱいですね。

160606(11)11.jpg
 そして太陽がいっぱい。

 黒いハックルには夏の釣りが凝縮されてますね。

copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.