BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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「ケムリ色の誘惑」カイト(トンビ)セカンダリークイル販売のお知らせ
 先週にひきつづき、
 カイト(トンビ)のボディ材用セカンダリークイル販売のご案内です。
 SOLD OUT
 本当にありがとうございました。

 開き直ってコッテリいくので、
 延々スクロールおねがいします。

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 前回とりあげた、
 カイト(トンビ)のクイルとエンジェルヘアーを同時にねじって巻いたアダムスのボディと、
 まったくおなじ造作でボディを巻いたクリンクハマー・スタイル13番。

 スモーキーなダン色の微細な繊毛のあいだから、
 まるで七色に反射する水泡がボディにまとわりつくかのように、
 エンジェルヘアーがチラリと不規則に覗いております。

 ボディに巻くと、
 濃厚な繊毛がびっしり立ちあがる猛禽類のクイルの特性を活かしたボディ成形テクとして、
 たいへん気に入って巻くたびにときめいているスタイルです。
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 アイディアしだいでさまざまなパターンに無理なく、
 かつ効果的に応用できるところもミソ。

 と、
 そんな鳥類界のプリンスの羽根をボディに巻くのに夢中になっております昨今、
 前回の記事でも取り上げたとおり、
 ここにきて個人的にクリンクル・ジーロンもまたマイブーム真っ盛り。

 というわけで、
 カイト(トンビ)の羽根をつかって、
 昨シーズンからつかいはじめて、
 釣りあがりアトラクターとしてもシビアなマッチ・ザ・ハッチにも、
 実績度数もはや非常に高め一軍選手ひっぱりだこ、
 ワタシのクリンクル・ジーロン爆裂ブームのおおきなキッカケになったフライを、
 ちょっとチャチャっと巻いてみます。

 シャックをひきずった羽化失敗型イマージャー、
 のようでもあり、
 羽化したものの翅が濡れて縮れてどうしようもなくなった哀れなスペント・ダン、
 のようでもある、
 どちらに見えてもかまわないファジー・スタイル。
 しかしてその実態は、
 濡れて吸水すると濡れ雑巾のようになるクリンクル・ジーロンの流れに対する抵抗を利用して、
 従来のこのテのパターンよりも水馴染み良く、
 かつナチュラルに流しやすくしようと目論んだフライです。

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 今回はクロマダラちっくな質感と色調でいってみようとおもうので、
 濡れるとチョコレート・ダン色になるカイト(トンビ)の濃いダン色のクイルを13番のフックにファイバー5~6本ほど巻き止めて、
 オプションでエンジェルヘアーやフラッシャブーも巻き止めて、
 ライトダン色のクリンクル・ジーロンも巻き止めて……、

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 ジーロンはそのままに、
 カイト(トンビ)のクイルとヒカリモノを一緒くたにグリグリッとねじってボディに巻くと、
 こんなかんじ。

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 通常、
 オケツのところのジーロンはここでカットしてシャック扱いにするのがいつものスタイルなんだけど、
 そうではなく、
 このようにフワッと弛ませたうえでボディのうえにシェルバックのようにかぶせて、
 ポストの根元で巻き止める。

 こうすると、
 この部分が陽の光を透過して抜け殻のようでもあり縮れたウイングのような印象にも映る、
 だけでなく、
 ここが大事なんだけど、
 たったこれだけのことで流れの抵抗がものすごい増す。
 船やカヌーでつかうパラシュート・アンカーみたいな構造ですね。
 
 ジーロンを付け過ぎると、
 流れの抵抗が大きくなりすぎてジワ~ッとフライがひっぱられるように沈んでしまうくらいなので、
 写真のようにスッカスカのほんの数本で充分。
 っていうか、
 そのほうがシャックやスペント・ウイングとしてのリアリティも増す。

 ジーロンをあつかう際の合言葉はいつも「スッカスカ」

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 で、
 ソラックスをダビングしたりクイルをそのまま巻いたりお好みで仕上げて、
 ハックリングしたら完成。

 めっちゃ簡単。

 光を透過してきらめくジーロンと、
 微細な繊毛に包まれたボディが調和して醸し出すイマージャーのヌメッとキラッと感たまらんで。

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 と、
 このようにクイルの色調や模様が千差万別なので、
 濃淡入り乱れていろんな質感のダン色を演出しながらボディに巻けるのがカイト(トンビ)のセカンダリークイルの魅力のひとつ。

 そしてさらにいうと、
 これらの羽根のどの部分をボディに巻いても、
 最高にシルキーでクリーミーでいかにもなダン色になるのが不思議でもあり面白くもあり……。

 どうでもいいけどこの写真、
 今現在のぼくのパソコンの壁紙。
 
 ボ~ッと眺めていると知らん間にエライ時間が経っているキケンな壁紙です。

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 そしてクラシックなスタンダード・ドライフライのボディにも、
 っていうか、
 そうした古典にこそ……クイルをねじって巻くだけで嗚呼エレガント・バディ。

 左はカイト・クイルド・ヘンドリクソン。
 右がアダムス・トンビ。

 さ~らに!

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 ちょっと変わったビッグサイズ・ヘアウイング・カディスのファジー系ヒゲナガ風も巻いてみる?
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 とっても軽くて投げやすく浮かせやすい構造です。

 カイト(トンビ)のクイルをねじってボディに巻くたびにおもうのですが、
 この微細に毛羽立った粉吹き状のクリーミーなダン色って、
 ヒゲナガをはじめ各種カディスのボディの質感そっくり。

 というわけで、
 パッと見ものすごく複雑そうに見えるけど、
 とっても簡単に無理なくチャチャッと巻いてみると……、
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 まずはカイト(トンビ)のクイルの濃淡ダンダラ模様のところのファイバーをドサッと束ねて巻き止めて、
 フラッシャブーやらエンジェルヘアーやらお好みで添えて巻き止めて、
 白いカーフテイルをウルフ・パターンなどを巻くときの要領で前方(フックのアイ直後)に巻き止めておいて、

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 クイルとヒカリモノをグリグリッとねじって太めのボディを巻いていくんですが、
 ここでお役立ち情報。
 フライのサイズが大きいために、
 クイルの長さがやや足りない状態になっています。

 ここではあと一回転ほどクイルを巻きたい。

 そういうばあいは、
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 なんのことはない、
 足りなくなったところに適当にクイルを巻き止めてシレ~ッと巻いてやるだけ。

 カイト(トンビ)にかぎらず猛禽類のクイルのばあい、
 繊毛密度が濃くて毛羽立っているので、
 このような継ぎ足しボディでも素材が馴染むので見た目自然に仕上がります。

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 で、
 ボディを巻いたら、
 カーフテイルをウルフ・パターンを巻くときとまったくおなじように、
 まずは左右二股に分けてその根元をそれぞれスレッドで数回転巻いて直立させて、
 それをグイッと折り返しながら、
 ボディを巻いたときにちょっとだけ残しておいたスペースに、
 このように巻き止めて、

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 なにがしかの獣毛のガードヘアー(ここでは砂漠キツネ。ディアヘアー、スクイレルテイルなどお好みで)
 のアンダーファーを取り除いたら、
 ガードヘアーをスタッカーにいれて先端を揃えて、


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 フックシャンク真上、
 カーフテイルの真ん中に巻き止めて、

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 ガードヘアーのあまりの部分はカットしないまま、
 ダブリングしたコック・デ・レオンのサドルを、
 ガードヘアーを巻き止めたスペースにグルグルとハックリング。 

 ガードヘアーの余りをカットしないのは、
 この部分をハックリングする際のハックルの滑り止めズレ防止にするためです。

 で、
 ハックリング後にガードヘアーの余りをカット。

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 ウエットフライのスロートハックル処理の要領でスレッドを巻きあげながら、
 レオンのファイバーをウイング上部方向にまとめつつ、
 フライの上下左右から眺めつつ、
 「うわ~、飛んでるヒゲナガそっくりやん」とニヤつきながら、
 スレッドにマルチグルーを塗布。

 このあたりのパーツの処理はスレッドにワックスをしっかり効かせておくのも大事なコツです。
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 で、
 マルチグルーを塗布したスレッドで、
 ヘアーズイヤーではなくガードヘアーが長くて太いヘアーズ・フェイス、
 野兎の顔のところのファーをタッチダビングして毛羽立ったヘッドを巻いて完成。

 ヘッド部分から、
 普通ではありえない量の獣毛とハックルがワッサ~と生えているのに、
 ヘッドはヒゲナガの頭ちっくにこじんまり小さくまとまっていて、
 しかも各種ヘアーは抜けることなく頑丈。
 水面ではつんのめるような姿勢で浮きながらも構造上バランスは良好。
 タイイングのトリック感が愉しめる一品です。

 もちろん、
 飛翔するフライング・ヒゲナガとしてだけではなく、
 でかめドライフライのアトラクターとしても活躍中。
 というよりむしろそっちの出番のほうが多いビッグサイズ・カディス作例です。

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 お馴染みのお気に入りの従来のパターンにつかっても、
 私家版フライの捏造にも、
 応用の幅とタイイングの夢がひろがる素材たちです。
 
 
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 カイト(トンビ)の淡いダン色のところをボディに巻いた8番アダムス・パラシュートをくわえてくれた、
 ドラゴン・フェイスなめっちゃイケメン画像にて、
 さりげなく自慢もしつつ……、

 どうぞよろしくお願いいたします。
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