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BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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ものすごく面白い釣りの本2冊
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 15世紀のフライのレプリカというか想像図。
 現在のフライフイッシングに直接つながるフライとして記録に残っているものとしては最古のフライとなるそうだ。

 15世紀ですよ15世紀、
 日本史でいえば室町戦国時代?……ですか?

 しかも、
 これらの最古フライズを含めた毛鉤釣り最古の書物の著者は、
 なななんと修道女だったというからおどろきだ。

 そのひとジュリアナ・バーナード女史の手によるその本によれば、
 もはやこの時代すでに「釣り師たるもの紳士たれ」
 毛鉤釣りは精神修養を目的とした高貴なスポーツである、
 という「襟を正して取り組むべきもの」という姿勢こそが尊ばれていたそうだ。

 そしてまた、
 これらのフライの原典は、
 季節や月ごとに使うべき12本のフライが整理され紹介されていた。
 さらに、
 きっとおそらくまだこの時代には「ハックリング」や「リビング」という概念がなかったにせよ、
 フライごとの名前や造作を見れば、
 それらのフライはそれぞれなんらかの虫を真似ているのは明らか。
 
 つまり、
 フライフイッシングのスタート時点からして、
 「そのとき鱒にたくさん喰われている虫」を模倣して毛鉤を作る、
 というのがアプローチの核になっていたというわけだ。

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 そしていつしかフライにハックルが巻かれた。
 ちなみに写真のフライはグリーンウェルのサイズ12番。

 ジュリアナ・バーナードのフライから出発して、
 チャールズ・コットンのあの「釣魚大全第二部」などを経て、
 いったいどの時代に「ハックリング」が考案されたのだろう?

 というのが、
 ワタシにとってもっとも浪漫ワクワクのフライフイッシング・ミステリー。

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 進化の過程に枝分かれは必然。
 
 イミテーションとして出発したフライが、
 その歩みのなかでまったく別の方向にもむかいはじめたのだった。

 あるいみファンシーフライの究極的フライとして、
 ジョン・ポプキン・タラハーン考案のフルドレス・サーモンフライ「ブロンズ・パイレーツ」を挙げてみよう。

 テイルにはオオハシの首羽根を3枚、
 シルバーティンセルのボディに、
 銅色に輝くニジキジの小さな襟羽根を合計6枚巻き止め、
 ウイングにはニジキジの冠羽根。
 そしてそのうえにトッピング4本。

 大英帝国時代には宝石とおなじステイタスだった鳥たちの羽根でもあり、
 どれもこれもキレイではあるけどとっても扱いにくい羽根。
 それをやねえ、
 ドライフライフック12番とたいして変わらないサイズのちっちゃなサーモンフックに、
 チマチマチマチマ縛りつけてはったわけです。
 しかもバイスにフックを挟んで巻くのではなく手に持って……。

 これはもう執念であり情念ですよ。

 んで、
 こうして苦労に苦労を重ねて巻かれたこのフライは、
 渇水期のアトランティック・サーモンの必殺フライとして紹介されていたそう。

 が、
 そうした必殺がどうとかこうとかよりも、
 「希少で美しいこの羽根をつかったこのフライでこそ釣りたい」
 とか、
 もっとぶっちゃければ見栄とかハッタリとかエエかっこしいとか、
 そのような人間の自己顕示欲も見え隠れ。

 と、
 そのような下心は表現方法によってはとても野暮で痛々しいけれど、
 しかし自己顕示欲あったればこそ今日の発展進化につながっているのも明白で……、

 本来はサカナを釣る道具でしかない一本のフライを通して、
 「ヒトの性や情」というものは時代変われど不変であるなと連想するのはおもしろい。



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 歴史に名を残す麗しき古典を見たあとに、
 あなたをおもわずズッコケさせたいマイ・超ラブリー・バッタ。

 まるで子供の粘土細工のようなチープでジャンクなフォームボディから突き出ている、
 バッタのうしろ脚だけがなんだかナマナマしくリアル、
 ってところのアンバランスさとギャップが、
 オレ様のテレストリアル・ムードなバッタ・フライ気分をおもいっきりニヤつかせてくれる。

 オレノチェルノのボディに、
 ふと思いついてバッタのナマ脚的素材を細工して取り付けてみたところ、
 「こ~れはかわいい!」おもいっきりときめいたあと、
 未曾有のフォーム・ブーム旋風が我が家にビュービュー吹き荒れておるのでございます。

 インディアンクロウやコティンガなどなどのエキゾチック羽根の横で、
 フォームやシェニールが山積みになっている我がタイイング机は、
 そのままワタクシのフライ気分を体現しているようでございます。

 といいつつ、
 蛍光灯の明かりにヒグマの金毛が反射して、
 もうなんともいえない妖しさで生きてるみたいにキラついており……、
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 おもわずその毛をハサミでひと束切っては、
 14番のフローティングニンフのボディに巻いてウットリ、
 白クマの毛とブレンドしてストリーマーのウイングに巻いて恍惚……、

 嗚呼だれか時間を止めてくれ

 時の流れは荒れ狂う雪代の荒瀬。
 グオングオン流れ流れて月日は走馬灯。

 巻きたいもの試したいものがコップから溢れてしまいそうで、
 一日があまりにも短くて焦燥感つのらせるばかり。

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 と、
 そのようなさざ波に揺れるココロを静めて癒すためにも、
 就寝前の至福の読書タイムは最近この二冊をつまみ読み。

 というか、
 いつも枕元に常備している本のなかの二冊。

 珠玉のサカナ釣りの本

 それで、
 今回はホンマはこの二冊の感想文を熱烈にかこかなとおもってたんですが、
 というか、
 ここまでの話しはこれらの本を語りたいがための布石というか序章やったんですが、
 すでにえらいいっぱい語っちゃって、
 ちょっとパソコン画面見過ぎで目がシバシバしちゃって、
 そしてこれからまたフライ巻くのに没頭したいし……、

 そんなわけで、
 今夜はここでお別れです。

 なんちゃって、
 いかにもボクいますっごい忙しいねん的な野暮ったい物言いしちゃってますけど、
 くれぐれもお気づかいなく、
 なにかあればお気軽にどしどしメールくださいませ。

 かしこ~~。
 

 
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