BIZENアングラ・アングラーズ
フライフイッシングとフライタイイングに関する話題など
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いつもの「アレ」 Ⅰ
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 どこぞのドブ川か?・・・
 だが、
 立ち込んでみると真夏でもヒンヤリ・・・
 大雨の時も、
 カンカン照りが続いても、
 どこ吹く風でいつものように流れる湧き水の流れ。
 タレ流される生活排水にもまけず、
 投棄され続けるゴミにもめげず、
 人々の生活に翻弄されながらも、
 それでもコンコンと湧きだす奇跡の湧き水。
 
 クソしょぼい写真で申し訳ないけど、
 画面中央の藻で出来た浮島の向こう側に見える、
 水面のヨレにご注目・・・。
 
 フラットで単純な流れに見えて、
 実はグチャグチャに乱れた流れのスジが、
 ひとつにまとまって集まるVIPな場所に陣取って、
 チュバッと鼻先だけをチラリと見せてライズする、
 こにくたらしいヤツ・・・。

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 午後遅く、
 ウェーディングしている足元を覗くと、
 ネチャッと粘り気を感じる水面を、
 こんなカゲロウの、
 羽根がグチャッとひしゃげたのや、
 ベタッとなったのや、
 脱皮半ばで息絶えたのや、
 脱皮すら出来ずにこと切れたのや、
 いろんな虫人生模様のが、
 水面直下もしくは水面を絶え間なく流れている。

 その様子を観察していると、
 彼らが無事に羽化できるということは、
 奇跡にも思えてくる。

 ライズに向かって、
 神経を集中してナメクジ歩きしている間に、
 我が手の甲に止まっていたコイツは、
 水面という鉄壁超難関の壁を奇跡的に突破できた、
 ミラクルラッキーカゲロウ。

 そんなラッキー野郎たちが、
 夕暮れ間近の西日に照らされながら、
 ヒラリヒラリ群れ飛んで、
 つかの間の恋にすべてを捧げているのを眺めていると、
 濃いダン色の羽根が、
 陽の光を透かして淡い透明感のある小麦色・・・ライトジンジャーに見えるのは、
 なにごとかを示唆してくれているようにいつも思う。
 
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 このウィードの絨毯のなかで、
 いったいどれほどの数のカゲロウたちが、
 機が熟すのを待っているのだろう?。
 ひょっとしたら、
 星の数に匹敵するかもしれない。
 だが、
 一生を完結できるものは、
 その数パーセントにも満たないはずだ。
 
 哀れよのう・・・・・。

 そして、
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 コヤツがライズの主・・・。
 志し半ばで人生を終えることになった無抵抗な彼らを、
 思うままに吸い込んで腹を満たしていたやつ。
 
 この巨体の怪力野郎を、
 このウィードのジャングルの浅く狭い川で、
 小さなフックと細い糸でもって取り込むのは、
 もうハンパなくレッツチャレンジ一年生・・・。

 しかも、
 本流から上ってきたばかりのや、
 どこかの養鱒場から脱走してきたばかりの、
 ウブな世間知らずは別として、
 何度か痛い目にあったことのあるやつは、
 まんまとフライに喰いつかせるのも並大抵でない。

 コイツは後者のほう・・・
 まず遠来の友が挑戦して玉砕。
 次の日にぼくが狙ってすっぽ抜け・・・
 ジレジレしながら二日おいた夕暮れ直前、
 ようやくフライを吸い込んだ。

 ひと呼吸置いて竿を立てると、
 グワボンッ!と水面が沸き立って、
 ドスンッと手首から肘にかけて確かな重量感が伝わった。

 頭の中で「カーンッ」と戦いのゴングが鳴った。
 
 必死の攻防戦・・・
 すっかり日が暮れた。
 薄暗がりのなかで、
 ヤツが水面を蹴散らして、
 何度もズドーンッ!ズドーンッ!と飛ぶのが、
 暗いシルエットになって遠く近くに見え、
 そのたびキンタマが震えあがった。

 さんざん苦労させられたので、
 ウィードの塊りの上に横たえさせて、
 無念の顔を写真に撮ってやった。

 でっかい口の真ん中らへんに、
 オレンジ色のインジケーターがチラッと覗いてるの見える?。
 
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 このフライがそれ・・・。
 ぼくらが、
 「いつものアレ」と呼んで、
 もう飽き飽きするほどお馴染みのコレとの日々を、
 いくつか続けて綴ってみようと思う。
 
 
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